お知らせ : ページ 135

下窓6枚仕上げます

今回は、アンダーセン(Andersen)社製ダブルハングの下窓(ボトムサッシュ)のみを6枚防水処理します。

こちらは、大垣市の輸入住宅に取り付ける予定の建具ですが、長年の使用でガラスの縁から建具の木枠に雨が侵入して、木が腐ってしまいました。

特に南側や東側の外壁面に取り付けられた窓については、台風の風当たりが強いせいで、余計に雨が入りやすいと思います。

当然、新品の交換用建具もメーカーが製造段階でコーキング等を入れて防水処理をしているのですが、アメリカ人の仕事ですからやっぱりある程度雑であることを考慮する必要があります。

また、建具の木枠については、メーカーからの出荷時点で無塗装状態でやってきますから、こちらでの塗装も念入りに行う必要があります。

普通の住宅メーカーや工務店だと、内装用のニスを着色して木部に塗るという方法が一般的ですが、ニスには防水性能がありませんから、万一の際に何も役割を発揮出来ません。

屋外側のペアガラスの周囲やガラス押えのつなぎ目など雨漏れのリスクがありそうな場所は防水処理し、万一雨が入った時の逃げ道には敢えて防水処理をしないという工夫が必要です。

また、室内側の木部には、木部専用の防水塗料 パラペイントのティンバーケアを使うなどして、雨などから木を保護してあげることも大切です。

こうやって、交換用の建具を施工する前に防水作業を行うと、窓に付けた後では塗りにくい部分にも十分気を遣って施工が出来ますから、現場作業よりも丁寧な仕事が出来ますよね。

それにしても、建具6枚を防水するのって、結構手間が掛かります。だって、全て手作業ですし片面を施工後半日以上は乾かさないと裏面の作業が出来ませんから・・・。

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スウェーデン製の三角開き窓のメンテナンス

勉強会で知り合いの塗装会社の社長さんから、古い輸入住宅の外装の塗り替えをしている時に、輸入の木製サッシに付いている部品を誤って壊してしまったとの相談がありました。

20年以上前に建てられた北欧系の輸入住宅ということで、どこにも相談する先がなくて困っていたら、ふと私を思い出してくれたみたいです。

どんな部品か分からないので写真を送って下さいと依頼して、頂いた写真がこちらです。

これは、金物の丸く明いた溝にプラスチックの細長い部分が差し込まれて固定されるという構造の金物です。細長い部分の上半分が割れて欠損した状態になっていますから、しっかり固定出来ず緩くなっている状況ですね。

でも、実はこのサッシや部品は、以前別のお客様のおうちで見たことがありますし、これを調達するスウェーデン・ルートも持っています。

そこのお宅のものは、まだ破損はしていなかったのですが、見る限り古くなれば樹脂が劣化して破損することが分かりましたので、そのお客様には破損に備えて今のうちに部品を調達しましょうというお話をさせて頂いたところでした。

このサッシは、日本やアメリカ・カナダのサッシとは違って、普段閉まっている時は2つの建具がこの金物で1つになった状態で窓枠内に入っています。そして、一旦窓を開けると、これが分かれて三角の形状でサッシが固定されます。

なかなか言葉だけで説明するのが難しいですが、三角形で建具が出っ張るので風は通るし建具も固定されて防犯上の心配も少ない状況を作り出します。

ただ、このサッシは木製でガラスを建具枠に固定(防水)するのも、スウェーデン製の特殊なパテを用いなければなりません。ですから、サッシにパテを打ち直すという時には、この樹脂製の固定金物も一緒に海外から調達するのがお勧めです。

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輸入玄関ドアが下がりにくいドアヒンジ

高さ2mくらいの輸入の玄関ドアなら、ドアヒンジが3枚装着されています。

輸入のドアは頑丈に作られていますから、木製でもグラスファイバー製でもスチール製でも相当な重さがありますので、それを支えるヒンジ(蝶番)も肉厚なステンレスやスチールで出来ています。

ただ、毎日頻繁に開閉する玄関では、蝶番同士の摩擦が大きく、合わせ目が徐々に摩耗してしまうのは仕方ありません。

ですから、ドアヒンジの寿命は、おおよそ10~15年程度。それ以上使い続けると、ドア下が敷居に擦ってきたり鍵がうまく穴の中に入らなくなったりします。そうなるとドア自体の破損やロックの不具合につながりますから、早めに交換・調整することが大切です。

そういう問題を出来るだけ先送り出来るように、私たちは蝶番の合わせ目に太いベアリング・ワッシャーを挿入したドアヒンジを調達しています。これが入ったヒンジだと、蝶番の摩耗が減りますし、摩耗した黒い金属粉も出なくなります。

勿論、摩耗を完全に止めることは出来ませんから、ある程度使ったら交換はしなければならないのですが、15年くらいではビクともしません。

普通のドアヒンジに比べれば、価格は高いものとなりますが、これを交換する期間が長くなれば、その分作業に係る人件費も抑えることが可能ですし、トラブルも少なくなるのですから、いいものを使う方が反って得だと思います。

皆さんのおうちの玄関ドアや勝手口ドアを確認して、ヒンジの摩耗が進んでいるようなら、交換しておくと安心ですよ。

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ボウウィンドウの建具、修復完了

先日、アルミクラッドのサッシを分解して、木枠とアルミ枠とが分かれた状態にしたものを記事でご覧頂きました。

今回、新しいペアガラスを入れ直して、枠を組み上げて元通り復旧させた建具がこちらです。

リッチモンド(Richmond)社のボウウィンドウに5枚入っていたケースメントの建具ですが、ご覧の通り美しく修理することが出来ました。(まだ、修理が必要な建具は残り4枚ありますが・・・)

四方の枠を組み上げる時、ちゃんと対角線をみて組上げないと歪んだ四角になってしまいますから、そういう細かな寸法もチェックしなければなりません。

勿論、一旦確認した寸法が狂わないように、コーナー部分にクランプを当てて角度を決めた上で各部材を装着していきました。

今回、ガラスが曇ったということでペアガラスを交換することとなった訳ですが、アルミクラッドのサッシで分解出来るものは少数です。

ただ、ガラスのみの交換が出来ないものは、建具自体をそのまま交換しなければなりませんから、海外のサッシ・メーカーに依頼して製作してもらう必要があります。

その分、時間も費用も多く掛かりますし、古い建具はゴミになってしまうので、無駄も多いと思います。

ガラス交換する為には、窓枠からの取外し・開口部の雨養生・建具の分解・ガラスの採寸・ペアガラスの調達・建具の組み直し・防水処理・木部防水塗装・窓枠への装着・窓調整といった具合に様々な手順や手間が掛かりますが、ガラス以外は廃棄物が出ないという点ではエコではないでしょうか。

また、同じようなガラスのトラブルが出ないように、組み直ししながら雨対策が出来るという点でも、安心感はあるかも知れません。まあ、施工する私たちとしては、手っ取り早く建具を交換・修理が出来る方が楽ではあるんですけどね。

勿論、メーカーが古い形式の交換用建具を作ってくれないという場合もありますから、そういう時は今回のように手間暇掛けて作業する必要はありますが・・・。でも、こんなに時間を掛けて窓を直す業者は、国内でも殆どいないかも知れません。

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これじゃあ、水は抜けないですよ

昨日、大治町にある輸入住宅のサッシ・メンテナンスを行ってきました。

様々な作業を行ったのですが、今日はその一つをご紹介しましょう。

写真は、2階のベランダに取り付けられたミルガード(Milgard)社製掃出しサッシの下枠レールの部分を写したものです。

シルバーのレールの周辺が黒ずんでいるのが分かります。ここは元来白い樹脂で出来ていますから、こんなに黒くなることはありません。

こちらのおうちは、周囲を畑に囲まれており、周りの家も少し離れた位置にあることから、風当たりも少し場所です。ですから、風に運ばれて細かな砂ボコリや排気ガスの油汚れなどが飛んできます。

また、南東からの台風の強い風雨が、このサッシを直撃します。お客様曰く、台風や強い雨の時にサッシのレールに雨が溜まり、サッシ枠を乗り越えて室内側に水が溢れてくるそうです。

普段、この部分を見ても水抜きの穴のようなものは見られないのですが、実は金属レールを外すとサッシの両サイドに小さな水抜き穴が見えてきます。万一下枠に雨が入り込んでも、そこから外に開けられたドレンホールへと雨水が流れていって、排水されるという仕組みになっています。

サッシを開閉したりすれば、砂やホコリは自然と溜まっていく状況ですし、戸車が付いたドアの下はどうしても僅かな隙間が明いてしまいます。

ですから、何も掃除しなければ、砂ボコリが徐々に下枠内に溜まっていき、そのうちレール下の水抜き穴を塞いでしまいます。その後、台風で雨が下枠内に吹き込んでくれば、自ずと雨が溜まってしまい排出出来ない水が室内へとオーバーフローすることとなります。

輸入サッシが高性能な為に、高い気密性が反って雨を呼び込んでしまうということはあるのですが、それに加えて日頃の掃除不足が台風の際の大きなトラブルとなることを意識しなければいけません。

レールを外して掃除するとレールを曲げてしまう恐れもありますから、素人の人にはお勧めしませんが、半年に一度レール枠だけでもきれいにして頂ければ、ある程度オーバーフローを防げるように思います。

勿論、水抜き穴が詰まってしまいどうしようもないという場合は、私たちのような専門家に依頼して、分解掃除をしてもらうようにして下さい。掃出しサッシのレールからのオーバーフロー問題は、この原因が結構多いと思いますから・・・。

あと、雨の当たりが頻繁だったせいか、ペアガラス内のスペーサーにヒビ割れや錆びが出てきています。取り敢えず、ガラスの周囲等に防水処理はしましたが、近い将来ペアガラスの交換が必要だと思います。

<関連記事>: お手入れは、道具がないと始まらない (2021年1月23日)

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セルコさん、どうしたのかなぁ?

最近、ヴァイスロイ(Viceroy)社製掃出しサッシのドアハンドルについて、多くのお問い合わせを頂くようになりました。

写真はお客様から頂いたものですが、ドアからハンドル等の部品を外して撮って頂いたようです。

ハンドル自体には問題がなさそうですが、ロックレバーが折れたり曲がったりして、交換を希望されています。

このお客様以外にも、ハンドルが破損したというお問い合わせを数件頂いております。ハンドルは、プラスチックで出来ていますから、鋳物で出来たハンドルと比べて、どうしても劣化が早くなる傾向にあります。

特に、南向きの掃出しサッシだと、屋外側のハンドルは紫外線に曝されますから、割れやすくなると思います。

ヴァイスロイのサッシは、セルコホームさんが標準仕様として新築する住宅用に使っていましたが、20年以上前の輸入住宅ブームの際はいろいろな住宅メーカーもカナダから調達していました。

しかしながら、輸入量としては大手のセルコさんが断トツで、ヴァイスロイが急になくなるまでずっと調達していたように思います。

ただ、ヴァイスロイはサッシ用の部材をオリジナルに近い形で装着していたので、なくなってしまってからは交換部品の調達にはお手上げの状態かも知れません。

そういう状況ですから、末端のお客様も頼る処がなくて私共 ホームメイドに藁をもすがる思いでご相談を頂いているのだと思います。

私共は独自のルートで様々な輸入住宅用の部材を調達していますが、小さな会社で出来ることは大きな会社ならもっと簡単に出来るでしょうから、輸入住宅産業発展の為にもアフターサービスはしっかりマンパワーを掛けてやっていって欲しいと思います。

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2重構造の建具枠

昨日、リッチモンド(Richmond)社のダブルハングサッシの建具修理について記事に書かせて頂きましたが、今回は同社の開き窓、ケースメント。

同じメーカーのものでも、サッシの形式が違うと構造も違います。ダブルハングの場合は、建具本体の木枠の上にアルミのカバーがぴったりと張り付くように作られていました。

リッチモンドのケースメントは、室内側の木枠の部分と屋外側のアルミ枠の部分がそれぞれ独自の構造で出来ており、それが合わさることで1つの建具となっています。

写真は、ガラス交換の為にその建具を分解して、合わさっていた木枠とアルミ枠とを分離させた状態です。中央部の幅が狭い部分が、それぞれの枠が組み付けられる部分で、それぞれの幅の広い部分が主要なフレームとなります。

そういった点では、それぞれのフレーム自体が密着する構造ではないので、フレームからの雨漏れで木枠が腐るというリスクは低いかも知れません。

ただ、ペアガラスをアルミ枠と木枠の双方で挟み込み、その固定の為に両面の防水テープをそれぞれに付けるというやり方をしますから、アルミ枠の防水テープが劣化すれば、雨がガラスの奥へと入り込みそこに接する木枠に腐りが発生するリスクは存在します。

ですから、アルミとガラスが接する部分の防水をテープだけに頼らず、ちゃんと防水コーキング等で処理しておかなければ、将来の雨漏れには対応出来ないと思います。

普段アルミクラッドのサッシを分解することはありませんが、分解可能なサッシをチェックすることで、窓の構造的な弱点や注意点を把握出来るということはいい経験と対策への知識を得る機会となります。

それから、劣化した防水テープを中途半端に取ると、反ってそこから雨が侵入する隙間を作ってしまいますから、テープのウレタン素材は十分に剥がさないと意味はありません。ただ、これをきれいに剥がすには相当な苦労や時間、適切な道具が必要です。

素人の人や下手な職人がやると、いい加減にやって失敗しますから注意して下さいね。まあ、実際にやったことがないと分からないかも知れませんが・・・。

<関連記事>: 今度は、ケースメントサッシを解体しました (2020年8月11日)
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あの腐った木製建具が、この通り

昨日、リッチモンド(Richmond)社のダブルハングサッシの木製建具枠の補修の様子を記事に書かせて頂きましたが、ペアガラスを入れ換えて、アルミカバーを装着したのがこの写真。

内部結露を起して、ガラスの中が曇った状態でしたが、見事に美しくなっていますでしょ。

アルミクラッドのカバーも、濡れた手ぬぐいで汚れをきれいにしてから、元通りに木枠へ取り付けました。

当然、アルミカバーのつなぎ目やペアガラスの周囲には、防水コーキングを入れてありますし、ペアガラスの屋外側と室内側のそれぞれに防水テープも付いています。

建具を一度分解して構造も十分に理解していますから、どこが雨漏れの弱点になるかをチェックして、木枠が腐らない対策も施しています。ですから、オリジナルの状態よりもより一層雨漏れに強い建具に変わっているのです。(室内側の木部も、パラペイントの木部専用防水塗料 ティンバーケアを2度塗りしています)

ただ、万一雨が建具内に侵入した時のことも考えて、ちゃんと水抜きになり得る箇所は敢えて防水処理をしない状態にしてあります。(当然オリジナルの状態でも、そこの防水処理はされていませんでした)

解体作業を始めてから組み上がるまで、1週間以上の時間を掛けて仕上げていますから、修理原価は度外視ですね。でも、こういうことをすることで経験も積めますし、輸入サッシについて理解を深めることも出来る訳ですから、トライする価値はあります。

ただ、道具や材料の準備もしないで闇雲に修復を行えば、破損や復旧不能なんてことにもなりかねませんから、素人のお客様がいきなりやってみるというのはお止め下さいね。

また、防水処理はあくまで一時しのぎですから、10年毎にガラスの周囲等の防水をやり直す必要があることをお忘れなく。(お客様の中には、これでもう一生大丈夫と勘違いされる方もたまにいらっしゃいますから・・・)

<関連記事>: ガラス交換するだけでも大変なのに・・・ (2020年11月19日)
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ガラス交換するだけでも大変なのに・・・

こちらは、熱海のお客様からご依頼を頂いて、ペアガラスの交換をしているリッチモンド(Richmond)社製のアルミクラッド・サッシ。

通常、アルミクラッドの窓は、建具に不具合が生じたら建具ごと交換という形なんですが、輸入販売していたトステムでは交換建具の調達はしてくれないので、建具を分解してガラス交換をしなければなりません。

お客様からは単純にガラスを交換して欲しいというご依頼でしたので、交換作業を請け負ったのですが、実際に建具を取外しに行ってみると建具の一部が雨漏れで腐っているという状況でした。

そんな話は聞いていないと言って、別途そういう作業費も見積もればいいのでしょうが、簡易の修復であればやってあげると現場でお客様にお話ししてしまいました。

交換用のガラスを手配するに当たり、建具を分解してガラスの実寸法を計測しなければならないのですが、フタを開けてみると木部の腐りは予想以上に広がっていました。

ご覧の通り、左下の大きな部分が欠損した状態になっていましたから、木用のパテを使ってある程度成形したのがこちらです。

本来であれば、新しい木材を使って、木枠自体を加工したりするのがいいのでしょうが、木枠が全て悪くなっている訳ではないので、アルミカバーがしっかり装着出来るくらいまで修復をしました。

この後、ペアガラスを装着する訳ですが、専用の防水テープや防水コーキングを丁寧に使いながら、元通りのサッシュに組み上げていきます。こういう陰ながらの努力は、組み上がってしまえば見えなくなってしまいますが、私たちは手間暇掛けて輸入住宅の修理を行います。

それにしても、お金にならない作業なのによくやりますよね。但し、その分時間は掛かりますので、ご了承下さい。

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不規則な出入りの鍵爪(ラッチ)

こちらは、昨日交換して取り外した輸入掃出しサッシ用ロックケース。

モーティスロックとかモーティシーロックと呼ばれる防犯性の高いロック金物ですが、防犯性が高い分破損してロックが掛かったままになると解除するのも厄介な代物です。

マーヴィン(Marvin)社インテグリティ(Integrity)シリーズのスライディング・パティオドアに使われていたものですが、マーヴィン以外の窓メーカーでも多く使われています。

このロックケースは、ロックレバーをキーホールに差し込んで操作することで、小さなバネが鍵爪(ラッチ)をアクションさせる仕組みです。本当に小さなバネですから、10年以上使い続けているとそのうちバネが弱くなったり、劣化して外れてしまったりします。

そうなると、鍵爪の出入りが制御出来ず、鍵が掛かったままになったり逆に鍵を掛けられなくなったりします。写真のようにラッチが中途半端に出るといった状態は、バネが既に不具合を起していることを意味します。

ロック金物は、破損すると即防犯の問題に直結しますから、最近調子が悪いと感じたら、調子が悪いものを含めて家中の掃出しサッシ全てで交換することをお勧めします。

また、その際はドアの建て起こし調整や鍵の掛かり調整、ハンドル部分のビスの緩みなどをメンテナンスすると、また長く使えるようになりますよ。トラブルのタイミングは、点検をする絶好の機会です。単純に部品交換するだけなら、素人の皆さんでも出来ますからね。

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