お知らせ : ページ 116

う~ん、これはちょっと厳しい

先日、アメリカからプライジェム(Ply-Gem)社の交換用サッシ建具が届きました。

ダブルハングの下窓(ボトムサッシュ)で、トリプルガラスのダブルLOW-Eという最高性能の断熱性を誇るガラスが入っています。(写真にはシングルハングと記載がありますが、間違いです)

今回は、ガラスが割れたというお客様からのご相談で、交換用に建具を輸入したのですが、注文してから結構時間も掛かりました。

ですから、すぐに窓に装着してあげたいと考えていたのですが、トリプルガラスの内側に黒いゴミがくっついていては、正品として取り換える訳にはいきませんから、その出鼻をくじかれた形です。

アメリカの作業員は、結構ラフな仕事をしますから、ある程度は私たちも許容しなければなりませんが、くっついて取れないゴミをお客様に理解して頂くことは難しいと思います。

いい製品なので惜しいですが、返品するか、返送なしで代替の建具を送って頂くかは、メーカー側の判断となりますが、何れにしてもまたお客様にはお待ち頂かなければなりません。

こういうことは、輸入資材を扱う仕事では覚悟をしなければなりませんが、普通の日本人でしたら、メチャ怒る人もいるでしょうね。

でも、怒った処で何も解決するものではないですから、冷静に状況を先方に伝えて、手配をスムースに行って頂くことが大切です。

<関連記事>: トリプルガラスも割れるんです (2021年2月27日)

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新しい仕様の瓦棒屋根

先日、知多市の輸入住宅に隣接するガレージの雨漏れ修理をしているというブログ記事を書かせて頂きました。

その記事では、腐った木の構造材を新しくして、補強や雨漏れ防止の工夫も加えたということを書かせて頂きました。

今回は、瓦棒の屋根材の交換を完了しましたので、その様子をご案内します。

写真が新しい仕様の瓦棒ですが、屋根材のつなぎ目にリブを付けるのですが、以前はリブの下地として木の垂木材を入れていました。

垂木は湿気や雨が入ってしまうと腐ってしまう恐れがありましたが、新しい瓦棒では垂木は使わず、鈑金材だけで鈑金のつなぎ目を補強・防水します。(以前は、屋根材を長手方向でも途中でつないでいましたが、今回は1枚ものにして万一でも雨が入らないようにしています)

断面が三角形になっている部分がつなぎ目ですが、人が乗ったくらいでは潰れないくらいの強度があります。

ただ、ここにアルミの大きなベランダデッキを載せるとなると、どうしたって潰れてしまうでしょうから、デッキの足はここに載せないように位置を考えて復旧します。

結構時間を掛けてガレージの修理をしましたから、随分状況は改善されたと思いますが、元々の構造を変えた訳ではありませんから、リスクが全くなくなったということはありません。

特に瓦棒の屋根は、水勾配程度しか角度がありませんから、吹き上がってくるような強風や雨は注意を怠らないようにして欲しいと思います。(勿論、そういうことへの対策はしていますが、自然には敵いません)

<関連記事>: いよいよ屋根の葺き替えです (2021年7月25日)

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割れたら交換しましょう

こちらは、輸入サッシの網戸に付いていたコーナー部品。

お客様から破損したので交換したいという相談がありました。

ご覧のように網戸フレーム内に差し込む部分が、折れています。

網戸のコーナー材の多くが、プラスチックで出来ていますから、経年劣化で割れてしまうことがあります。これと全く同じデザインのコーナー材は現在販売されていませんが、これと同じ網戸フレームに装着出来るものは手に入ります。

納まりも全く同じなので、以前の網戸と変わらないものを作ることが可能ですから、心配は要りません。それにしても、こんな古いパーツが今でも手に入るなんて素敵ですよね。

コーナー材だけでなく、網戸を取り外す為の取っ手や網戸を窓枠に固定する為の部品などもそのうち交換が必要になりますから、早めに調達して在庫しておくのもいいですね。

網戸そのものや網戸部品は、20年もすると悪くなります。殆どのものは仕様やサイズさえ分かれば、交換・修理は可能です。

家を常にいい状態にしておくことは、気持ち的にもストレスが溜まりませんから、メンテナンスはすごく大切だと思います。

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よくあるケースですが・・・

一宮市のお客様から玄関ドアの木製ドア枠が腐ってきているようなので、一度見て欲しいというご相談を頂きました。

取り敢えずは、ドアの敷居(ボトムシル)付近の立ち上がり辺りということだったのですが、指で押して柔らかい感じがした部分をめくってみたようです。

写真がめくって穴が明いたドア枠ですが、腐っているというよりも虫に食われていると言った方がいい状態です。雨漏れで木が腐るという場合は、ここまで上の方が腐るというのはまずありません。

ですから、最初は雨水の影響で木枠が腐っていた処に、玄関ポーチの土間の中に巣くっていたシロアリがそれを見付けて侵入してきたと考えるのが常識的な話だと思います。

玄関ドアや勝手口ドアは、敷居を含めた四方枠に組み込まれた状態で輸入されてきます。それを建物の構造に取り付ける訳ですが、敷居に足を取られないようにということで、敷居の上端まで土を入れて玄関内の土間や玄関ポーチを造り、そこにタイルを張るという方法が取られます。

勿論、土間やポーチの周囲にはブロック等を積んで土を囲むようにするのですが、敷地の土と玄関ポーチの中の土とは、中でつながった状態となりますし、下手をすると玄関内とも土がつながっているという施工がされていることもあります。

玄関ポーチには通常屋根やヒサシが付いていますから、雨でポーチが塗れっ放しというとはないのですが、染み込んだ雨水がポーチ内などを経由してドアの木枠へと入ってしまうと木は徐々に腐ります。

水分を含んで腐って柔らかくなっていれば、土の中にいたシロアリには持って来いの環境が出来てしまいます。多少食われたくらいでは駆除剤と補修で何とか直せますが、ここまで大きくやられていると、パテで穴を埋めるという訳にもいきません。

一度ドア枠ごと玄関ドアや勝手口ドアを外して、被害状況を確認した上で駆除剤を塗布した構造材をその周囲に施工したり、輸入の腐らないドア枠を使ってドアを復旧したりするということが必要です。

シロアリは明るい場所が嫌いですから、ドア枠の表面である塗装面に近づかず、中身だけを食べていたようですから、被害が大きくなるまで人間は全然気付かないと思います。

交換修理は少々大変ですが、ちゃんと施工すれば今後虫に食われないように出来ますが、建物の構造やドア枠を土間で埋めてしまうという施工は昔からよくやられていたことですが、非常によくないと思います。

<関連記事>: 建物と土間ポーチとの境い目が危ない (2021年11月13日)

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一旦水や湿気が入ったら、抜けません

大府市のお客様からサミット(Summit)社製輸入樹脂掃出しサッシのペアガラス内に錆が出てきているので、交換出来ないかというご相談を頂きました。

不具合が出ているのは、ハメ殺しのFIXドア。強化ガラスのペアですから、結構な重さと費用が掛かります。

このサッシにピッタリのガラスを調達する必要もありますから、一度現地調査に伺って、ガラスの押し縁を外しガラス全体を露出させる必要があります。ペアガラスの厚みもインチ単位で出来ていますから、国産のガラスと同じだろうなどと適当な計測しかしないと痛い目に遭います。

このサッシのガラスの押し縁は、結構簡易なタイプが採用されていますから、ガラスの周囲から雨が入ってしまうリスクは大きかったように思います。

ペアガラスは、内部の気密が保たれるように、ガラスの周囲が金属のスペーサーで密閉されていますが、季節の温度変化によってガラス自体も伸縮してしまいます。

そんな状況では、どこかで接着が弱くなって、僅かな隙間が生じてしまうという可能性をなくすことは出来ません。また、一旦入ってしまった湿気や水分は、その隙間から全て外に出るということもほぼ不可能です。

ペアガラス内でそれが循環して、更に錆や曇りを生じさせていくだけです。そうなる前に、ガラス外側の防水処理を行うことで予防が可能となりますが、そこまで先に読んで施工をしてくれる住宅メーカーは、ほぼ皆無です。

もしこうした不具合が生じたら、ペアガラスを交換する以外に直す方法はありませんから、専門家に相談するようにして下さいね。

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世界的な半導体不足の影響か?

近くにお住まいのお客様から、25年程前に取り付けたガス給湯器についてお湯の配管から錆が混じったお湯が出てくるという相談を頂きました。

給湯器の寿命はおおよそ10年というのが平均的ですから、25年持ったというのは驚異的かも知れません。

何れにしても、破損しないうちに交換しないといけませんが、今お使いのものはリンナイ製でしたので、同じメーカーのものを調達しようと問い合わせをしました。

そうしたら、リンナイは現在内部配線の調達が十分でなく、8月のお盆までに製品を手配できるかどうか分からないとのことでした。納期が分からない状況ですから、もしかしたら9月になっても入荷しないという恐れもあります。

仕方ありませんから、納期が早いノーリツから給湯器を調達するように手配をしたのですが、そういうこともあるんですね。電気配線となると銅線不足の問題なのかとも思いましたが、そんな話はあまり世間では聞いたことがありません。

恐らく自動車と同じで、機器を制御する為のマイクロコンピューターを構成する半導体チップが世界的に不足しているのではないかと感じます。

最近の給湯器は、エコジョーズと呼ばれる省エネタイプのものが主流となっていますから、よく分からないハイテクな技術も使われているんでしょうね。

皆さんもお湯が出ない生活は考えられないでしょうから、こうした情報を頭に入れて早めに給湯器・温水器の交換・メンテナンスをするように心掛けて下さいませ。

但し、安売り業者に依頼するか、値段が少々違っても後々の面倒をみてくれる知り合いの地元業者にお願いするのかは、ご自身で判断するようにして下さい。

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マーヴィンの古いダブルハングが修理不可に?

今日、マーヴィン(Marvin)の代理店担当者から、8月終わりくらいまでで古いタイプのダブルハング・サッシについて交換用部材の供給を終了する旨案内がありました。

品番の頭に「CDH」という文字が付いた呼称のサッシで、建具を外す際に両サイドのジャムライナーと呼ばれる樹脂枠を押して外すタイプのものです。(ジャムライナー等は、写真のデザインのものです)

この製品は、1998年頃まで製造されていたタイプのもので、恐らく日本のマーヴィンでも一番出回っているサッシではないかと思います。

ペアガラスが割れて建具の交換が必要な方や、雨漏れで木部が腐ったというサッシ、ロック金物の調子が悪いという人、網戸や気密パッキン材が劣化して交換したいというお客様については、この1ヶ月の間に手配を終えるようにして下さい。

現状、同社製ダブルハング以外のサッシ部材については、廃番等のアナウンスはありませんが、日本であまり売れなくなった状況ではマーヴィン以外の窓メーカーでも将来交換パーツの廃番等の決定があるかも知れませんので、手に入るうちに手配をしておくことをお勧めします。

今後、何らかの救済措置が行われることを願っておりますが、現状では古いダブルハングの部材を全て廃番にして製造・供給を止めてしまうということですので、ご留意下さい。

尚、既に発注済みのメンテナンス部材については、引き続き手配を進めておりますので、ご安心下さい。

また、私たちがダブルハングに使われている汎用部品を部材メーカーから調達することは今後共可能ですし、私たちがサッシの修理・メンテナンスを行わなくなる訳ではありませんから、その点も心配要りません。

<関連記事>: 在庫限りですよ (2022年7月13日)

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さてさて、どっちが悪いのか?

東京のお客様からヴァイスロイ(Viceroy)社製のケースメントサッシの部品調達についてご相談を頂きました。

写真のように、クルクル回してサッシを開閉する為のハンドルが取れてしまい、ハンドルを交換したいということです。

オペレーターハンドルだけの調達であれば、これに合う汎用のパーツを探せば済む話ですが、その前に確認しておくべきことがあります。それは、本当にハンドルが悪いのか、それとも開閉オペレーターの回転軸の方が悪いのかという問題です。

ハンドルに明いている軸受けの穴がバカになっていればハンドルを交換するだけなんですが、よくあるのは回転軸が見えない場所で折れているというトラブルです。

そういう時は、いくらハンドルを交換してもオペレーターの軸が空回りして窓を開け閉め出来ません。(開ける方か閉める方か、どちらか一方が出来ないという状態もあります)

そういう時は、ハンドルを新しく調達しても、窓の開閉がスムースに出来ないという状況は変わりませんから、調達も二度手間になります。

ケースメントサッシのハンドルが空回りする場合は、ハンドルの取付け穴が悪いのか、オペレーターの回転軸が悪いのか、慎重にチェックしてからご希望をお知らせ頂けるといいですね。勿論、その両方が悪いという場合もあるかも知れませんよ。

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よく外れますが、直せます

昨日、常滑市の輸入住宅に住むお客様から、サッシのメンテナンスや家の雨漏れの修理等についてご相談を頂きました。

随分長くメンテナンスをされていなかったのか、前述の不具合以外に玄関ドアなどいろいろな箇所の補修が必要な状況です。

写真は、カナダ キャラドン(Caradon)社のケースメントサッシに付属している開閉ハンドル部分ですが、取っ手のつまみ部分が外れています。

このつまみは、カシメによってハンドルに固定されているのですが、カシメが緩くなって使っているうちに外れてきてしまうことがあります。

このハンドルは、北米の多くの輸入サッシ・メーカーによって採用されていますから、こういう不具合は極々一般的なものと考えていいでしょう。そんな時、私たちはカシメを打ち直すことをまずは行います。

殆どの場合、それでまたお使い頂けるように戻せるのですが、固定部分が広がってしまった場合、打ち直してもすぐにまた外れてしまいます。そういう場合でも、接着剤等で固定するといった方法も取れますし、最悪ハンドル自体を交換するということも可能です。

小さなパーツですし、然程高いものでもないですから、こういう時に備えていくつか予備を調達しておくのもいいかも知れません。使っていれば消耗するのは当たり前ですが、そんな時でもすぐにメンテナンスをすることで、更に不具合が広がることを防げます。

サッシやドアの汎用部品の調達は、ホームメイドなら朝飯前ですので、そういう時は予備も含めて手に入れておくようにしたいものです。

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これは少々厄介かも知れません

昨日、名古屋市近郊のお客様から20年くらい前にとある工務店で建てた輸入住宅のサッシやドアにいくつか不具合があるので相談に乗って欲しいという連絡を頂きました。

その工務店は、僅かに輸入資材を使って洋風な家を建築しているようですが、修理やメンテナンスに関する知識や経験が殆どなく、安いという理由だけで短期的に輸入した資材に関してはお手上げという状況のようです。

お客様もこうした資材について、メーカー名はおろか品番が記載された図面等ももらっていないとのことで、どうしていいのか分からないといった感じのようです。

サッシやドア・メーカーが不明でも、写真や寸法を頂ければ、おおよそどういったパーツが組み込まれているかや構造がどうなっているかということは私たちなら理解出来ます。

そういった点で、今後の修理メンテナンスに関しては特に心配する必要はないのですが、詳細の不具合調査、輸入に係る手間や交換工事はある程度の費用を考慮頂かなければなりません。

写真の窓は、ペアガラスが内部結露を起こして曇っている状態ですが、写真からするとシングルハングの上窓であり、設置場所も2階と考えられます。

シングルハングは通常上窓はハメ殺し(FIX)なんですが、このサッシの場合屋外側からしかガラスの交換作業は出来ない構造のようです。ということは、交換用のガラスを調達する為の調査や交換作業は、外部足場を設置して行わなければ出来ないということになります。

また、ガラスを建具に固定しているガラス押えも太陽の紫外線で劣化している可能性も否定出来ませんから、調査や交換の際に破損する恐れもあり、交換用のガラス押えも調達出来るかどうか事前に調べる必要があります。

そうなると、単にペアガラスだけを輸入すればいいという話にはならず、交換の為に様々な諸費用が必要となります。

当然、このサッシだけがたまたま不具合を起こしたという訳ではなく、この家の全ての輸入サッシが将来同様の不具合を起こす可能性が高いですから、ガラスの防水処理を全てに行おうとすれば、そうした施工費用も追加で考えなければなりません。

こうなることはその工務店も薄々分かっていたはずですが、自分たちではどうしようもなかったのか、そういった注意喚起さえ行えなかったのだろうと思います。

そういった建築会社で家を建ててしまったお客様は気の毒ですが、もし新築後のメンテナンスは要らないという根拠のない楽観や幻想が少しでもあったとしたら、それは今後改めて頂かなければなりません。

国産・輸入を問わず、長く住宅を使い続けたいと考えるのであれば、10年毎のメンテナンスは必修ですし、どんなことをやっていかなければならないのかを建築会社や私たちのような専門家に教えてもらうことが大切です。

(まあ、建てたら売りっ放しという住宅メーカーが殆どですが・・・)

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