素人考えでやらないで!

素人考えでやらないで!

こちらは、先日ウェザーストリップの劣化をお伝えしたミルガード(Milgard)製ケースメントサッシの窓枠部分。

建具(障子)を開けて、窓の下枠を写真に撮りました。下枠には2ヶ所穴が明いています。

1つは、窓を閉めている時強い雨風で窓枠内に雨が入り込もうとした際、その雨水を穴の中へと誘導する為の水抜き穴。もう1つは、その雨水を窓枠の外に出すための排水穴。

水抜き穴が塞がっていると、溜まった雨水が窓枠内に溢れますから、最悪の場合室内に雨漏れが発生します。排水穴が詰まっていると、窓枠のフレームの中に水が溜まってしまい、それが一杯になれば水抜き穴の方へと逆流して溢れてきます。

ですから、どちらも重要な役割があるのですが、このおうちの以前の所有者の方が、その両方をわざと塞いでいました。今の所有者であるお客様から、このサッシは室内に雨漏れするんだけど、どうしてだろうというご相談を頂き、調べた処それが発覚しました。

以前の所有者の方は、恐らく穴の中に砂やゴミが入り込んで通水出来ない状況になったり、台風などでたくさんの雨が降って、雨を排水出来る許容量を越えてしまったりした時、水が部屋に溢れたのだろうと思います。

そこでサッシを調べてみた処、こうした穴を見付けて、この穴から雨が逆流してきたのではないかと考えたのではないでしょうか。でもそれは、反って雨漏れを助長するだけで、予防の効果は全くありません。

それよりも、サッシ枠を定期的に掃除して、穴に入り込んだ砂や泥を水流で押し出してやることで、雨漏れのリスクを最小限にすることが出来ると思います。勿論、絶対逆流しないということはないと思いますが、逆流のリスクよりも排水出来ないリスクの方が何倍も高いと思います。

素人判断は控えて、専門家に問題を相談したり、メーカーがどうしてこうした穴を明けたのかを考えたりすることが大切ではないでしょうか。

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