お知らせ : ページ 101

こんなふうに出るのは、雨漏れかも・・・

昨日京都府のお客様のおうちで、浴室サッシのバランサーの不具合について書かせて頂きましたが、今回は外壁又はサッシの雨漏れについて記事に書かせて頂きます。

外壁は、防水紙の上にタッカーで金属製のラス網を張った状態で、ジョリパットを塗り込んだ塗り壁になっています。

サッシは、マーヴィン(Marvin)社の比較的新しいダブルハングが施工されているのですが、サッシの上枠の木からポタポタと雨が落ちるというトラブルが何度かあったようです。

ここを建てた住宅メーカーさんは、窓の不具合で雨漏れしたという考えのようで、マーヴィンの担当者を呼び付けてサッシの屋外側の上部をコーキングで処理したようです。

ただそれでも雨漏れは止まらなかったみたいで、私たちに状況を見て欲しいという要請を頂きました。そこで、サーモカメラを利用して撮った写真の1枚がこちらです。

サッシそのものが雨漏れの原因であれば、サッシだけが水を含んで低い温度になっていなければなりません。でも、明らかに写真中央のサッシの上の壁を中心に温度が低い様子が分かります。

この壁は外壁に面している壁ですから、右隣のサッシの上も同じように青くなっているのであれば、外壁全体の温度が低いということになりますが、一部だけ温度が極端に低いとなれば、壁の中に水が入っているということになります。

その水が伝って、サッシの上枠から出てきたと考えるのが一般的ではないかと思っています。外壁のジョリパットには、無数のヘヤークラックが入っているようですし、一部ラス網が露出しているという部分もあると伺いました。

湿式の塗り壁は価格が安く出来ますから、新築時に安くてきれいな外観を実現出来ますとお客様に売り込んだのかも知れませんが、下地が不十分な状態で伸び縮みに対応出来ない材料を使えば、このような結果になるのは明白です。

施工不良というのではなく、住宅メーカーの価格優先の家づくりや知識不足・経験不足で施工したのが問題だと思います。(これは私の推測ですから、ちゃんと外壁等を剥がして確認してからでないと、断定は出来ないということも付け加えておきたいと思います)

中小・大手に限らず日本の一部の建築業者は、材料や施工について十分なものを持ち合わせていないということだけは、肝に銘じておくべきかも知れませんよ。

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京都まで修理と調査

京都府のお客様からご依頼頂いて、洗面水栓の水漏れ修理、勝手口ドアのドアノブ交換、マーヴィン(Marvin)サッシの周囲に発生した雨漏れ調査、浴室樹脂サッシ(MBF Windows)の修理調査を行ってきました。

案件がいくつもありますから、全てを1つの記事でご紹介するのは難しいので、今回は浴室窓について書かせて頂きます。

輸入の樹脂サッシは、湯気に強く断熱性も高くて、素材が腐らないという理由で、湿気の多い浴室に使われることがしばしばあります。

ただ、こうした輸入サッシでもノーメンテナンスという訳にはいきません。今回は、窓枠の両サイドに内蔵されているコイルバランサーと呼ばれるゼンマイ式のバネ部品が破断して、窓を上げても落ちてきてしまうという不具合です。

バランサーとして使われているのは、ステンレス製コイルなので、錆びることもなく耐久性は高いと思われがちですが、実際には毎日の伸び縮みによるストレスがありますし、水分や温度変化による素材の僅かな劣化が発生しているのです。

それでも、バランサーコイルを交換してやれば元通りに直りますから、簡単に修理出来ると考えるかも知れませんが、ご覧の通り部品は枠の中に入っていて、取り出すのも挿入するのも難しいという状態です。

また、そうしたことが出来なければ、コイル部品がどういったものかを確認出来ませんから、交換部品の調達もままならないのです。そこで、専門家である私たち ホームメイドが、名古屋から京都まで出張調査にお伺いしたという訳です。

今回は、窓の建具を外して、窓の重さやサイズといった詳細情報を集めると共に、コイルやバランサーのハウジングを窓枠から外して部品の特定も行いました。

こうした修理作業は、専用の道具と知識、施工経験や調達ルートがないとうまく遂行することは出来ません。

ただ、窓そのものを国産サッシに交換するのに比べれば、外壁や浴室の壁を損傷させることもありませんし、その復旧過程で窓の周囲の雨漏れを心配する必要もありません。

そして、部品交換が完了すれば、新築当時のようにスムースに開閉出来るようになりますから、困っていたことがうそのように解消されますよ。

<関連記事>: 重量があるサッシは、ダブルで持ち上げます (2021年11月30日)

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こんなことは日常茶飯事

福岡県のお客様からご依頼頂いた商品の一部が北米から到着しました。

サーティンティード(CertainTeed)社製のケースメント・サッシ用に取り寄せたウィンドウヒンジなんですが、同じ向きのものが2本あります。

私が注文したのは、ウィンドウヒンジを1ペアなんですが、普通の人は「何が変なの?」と思うかも知れません。

このウィンドウヒンジは、開き窓の上下に取り付けられて、建具を窓枠から外れないように支えたり、開閉する際には建具が上下同じだけ動くようにする大切な部材です。窓枠の上枠と下枠にそれぞれを同じ側(右なら両方右)に装着しますから、開き勝手は逆さまでないと取付けが出来ません。

ですから、一見同じものが2つで1ペアと思いがちですが、左右の勝手が違うものが1つずつで1ペアとなるのが正解です。(もし分からなければ、ご自宅の輸入サッシを見てみると理解出来ますよ)

こういう単純な出荷ミスは、貿易の取り扱い業務では頻繁に起こります。出荷担当の外人のおっちゃんたちは、決してエリートではありません。また、サッシを修理したこともないような人たちですから、1ペアと言ったら同じものが2つと考えてしまうんでしょうね。

私たちは慣れていますから、どんなにたくさんの商品が入荷してもいちいち袋や梱包を開けてすぐにチェックしますが、人がいい普通の日本人は箱をそのままにしていざ修理作業をする時に開封します。

そうなると、遠くまで出張修理に来たなんて時は、修理出来ずに帰っていくしか方法はありませんから、多くの修理会社は近隣しか仕事を請けないという考えになってしまいます。

遠くのお客様の処でも出張費をお出し頂ければ、修理に伺いますという私たち ホームメイドのポリシーは、結構大変な覚悟が必要だということをお分かり頂けますでしょうか。

頼むリスクもありますが、頼まれるリスクもありますから、こんな面倒で大変な仕事をやれる人間は、日本にどのくらいいるでしょうか?(再手配のリカバリーも全て英語でのやりとりですから、住宅メーカーや工務店のおやじでは難しいでしょうね)

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古くなると粉を吹いてきます

兵庫県のお客様からメーカー不明の輸入サッシに付いている網戸のコーナー材がいくつか破損している為、交換用の部材が欲しいという相談を頂きました。

相当に時間が経っている網戸のようで、グラスファイバー製のスクリーンも白化していますし、網押さえのゴムからも外れてきています。

また、プラスチックで出来たコーナー部品も同様に劣化が進み、粉を吹いてポロポロ欠けてきている状態です。

こうなるとコーナー材が割れてきますから、いつアルミのフレームから外れてもおかしくありませんね。

網戸としての状態は非常に悪い感じですが、フレームは特に問題なさそうですから、コーナー材とグラスファイバーの網、網押さえのゴムと取っ手や固定金具を交換してやれば、元通りお使い頂けるようになるはずです。

今回は、お客様からコーナー材のみの調達をご依頼頂きましたが、それ以外の部材に関しても供給は可能ですから、追加でご相談を頂きたいと思います。このお客様のように、ご自身で輸入住宅の修理・メンテナンスをやってみるというのは非常にいいことです。

ただ、それには材料や適切な道具、施工手順も必要ですから、難しい場合は私たちのようなプロにお願いして、次回は自分でやってみるというのも賢いと思います。

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会社の顔ですからね

2005年に付けた事務所兼倉庫の看板。16年経って、随分劣化が進みました(写真左下)

そりゃ、東向きだから陽も当たるし、風雨にも曝されますから、よくこれまで頑張ってくれました。

そこで、経営の勉強会の仲間である伊勢さんにお願いして、新しい看板に付け替えてもらいました。(と言うか、上から新しいのを張ってもらったのですが・・・)

以前のものよりも耐久性がアップしたものを、お値打ちに付けてもらいいい感じになりました。持つべきものは友ですし、いつまでも見苦しい状態をそのままにしないで済んで、本当によかったです。

次回、また看板を付け替える時もお願いしたいと思いますし、それまで会社を存続させることが出来れば、嬉しい限りです。勿論、会社をより発展させることが出来ればいいとは思いますが、身の丈に合った経営をすることこそ大切だと感じる今日この頃です。

今後も輸入住宅のメンテナンスに困っている皆さんのお役に立てるようしっかりやっていきますから、どうぞお願いします。

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割れたトリプルガラス

近くのお客様からプライジェム(Ply-Gem)製のダブルハングサッシに付いている下窓の建具をお預かりしました。

トリプルガラスの中に小さなゴミが入ったものが入荷したが、このままでは取り換えが出来ないという記事を先般書かせて頂きました。

ただ、ガラスが割れたままでは冬になると寒いので、取り敢えず正常なガラスが入った建具を仮に付けてもらえないかということで、割れたガラスのものを引き揚げてきました。(プライジェムのガラスは、接着剤が周囲にべっとり付いていますから、建具から外すのは結構大変です)

ガラスは一番外側のガラスが粉々に割れていますから、何かが屋外側から当たったのかも知れませんね。

現在、交換用のトリプルガラス又はガラスが入った建具を再度調達すべくメーカーに依頼していますが、日本のちょろいビルダーなんか相手にしてられないようで、なかなか返事も来ない状態です。

こういうこともよくある話ですから、根気強くメーカーに連絡しなきゃいけないのが、輸入住宅を扱う人間の使命です。日本の商売が普通だと思っている人が多いと思いますが、世界では私がやっているやりとりの方が普通なんですよ(笑)

<関連記事>: う~ん、これはちょっと厳しい (2021年8月6日)
<関連記事>: やっと交換出来ました (2022年12月4日)

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メンテナンスは春になってから

長野県に別荘をお持ちのお客様から20数年前に建てたノルディスカヒュースの建物をメンテナンスしたいという相談を頂きました。

先日、三重県四日市のお客様で同社のサッシ・メンテナンスを行いましたが、今回も木製サッシの防水パテが劣化しているようです。

頂いた写真のものは、屋外側のガラス面に木製格子が付いたタイプで、格子の周囲も全部パテを打ち直ししなければなりませんから、この窓だけで普通のサッシの3倍近い作業量や気遣いが必要です。

こうした格子付きの窓は、ノルディスカヒュースの家では2階部分に取付けられていることが多いようで、建具を取り外すにも慎重な作業が要求されます。

私たち ホームメイドは、スウェーデンから専用パテをわざわざ輸入して窓の防水処理を行いますが、そんな材料を知らない日本の建築業者さんは、木製サッシの塗装のことを考えて変成シリコンのコーキングを使うかも知れませんが、変成シリコンは基本ガラス面には使ってはいけない材料です。

そうしたことを知らないで施工してしまう業者さんも少なくないと思います。(きっと、商品の注意書きを読んでいないんでしょうね・・・)

では、普通のシリコンコーキングではどうかというと、ガラス面には使えますが、木枠に付いてしまうと後から行った塗装を弾いてしまいますから、これも相当厄介です。

塗装をしてからシリコンコーキングを打つという方法も考えられますが、木部専用の防水塗料を使わなければ、すぐに塗膜が木枠から浮いて剥がれてきますから、大して長持ちしない状況になるかも知れません。

そういった点で、塗装が可能なスウェーデン製専用パテを施工して、その後でパラペイントのティンバーケアのような塗料をパテの上からサッシ全体に塗るのが一番だと思います。(パテの上から塗装をすれば、ある程度パテの劣化も防げます)

ただ、平地よりも寒い場所ですから、パテや塗装が乾くまでに時間も掛かりますし、雪でも降った日には車が上れなくなりますから、ちゃんとした施工をするなら、春になってからがよさそうですね。

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久し振りに天然スレートの問い合わせ

以前ブルースフローリング用のWAXをご購入頂いた福島のお客様から屋根の葺き替えについてご相談を頂きました。

現在の屋根は、コンクリートの薄板に塗装を施したカラーベスト。

10年毎に塗り直しをすれば、60年程度は持つという屋根材ですが、永遠に耐久性があるという素材ではありません。

そこで、ルーブル美術館やモンサンミッシェルといったヨーロッパの歴史的建造物の屋根や赤レンガの東京駅にも使われている天然スレートを使いたいというご希望でした。

天然スレートとは、何万年も前に形成された地層から採掘した粘板岩で薄い板状に剥がせるという特徴があり、その分軽量で耐久性が高い屋根が施工出来るというスグレモノです。

その寿命は120年とも200年とも言われていて、その間何もメンテナンスが必要ないというのは、他の屋根材を凌駕していると言ってもいいでしょう。

日本でもいろいろな天然スレートが販売されていますが、写真のものはその一つ。断面の部分を見ると本物の石であることがお分かり頂けると思いますし、それが層になっている感じも見て取れます。

こちらの天然スレートのサイドには水切り材が付けられていて、隣り合った屋根材の間から雨が入らない仕組みになっています。

また、屋根材が上下で重なる部分にはライン状に防水ゴムが付いていますから、吹き上がるような強い雨でも中に雨が侵入しない工夫もされています。

屋根材の固定は、天然スレートの上に明けられた穴にビスを入れて留めることをしますから、ガッチリと屋根材が固定されます。

なかなかよく考えられたシステムですが、以前にも記事に書かせて頂いたように、屋根材そのものは下地に施工された防水材のアスファルルーフィングを太陽光から保護するカバーでしかありません。

アスファルトルーフィングがしっかり施工されていれば、屋根材の隙間から雨が中に入ってきても然程問題ではありませんし、心配も無用です。ですから、水切りや防水ゴムで更に雨の侵入を防ぐ必要はありません。

勿論、侵入しないことに越したことはありませんが、それよりもアスファルトルーフィングの施工の正確さや万一の屋根材の交換・補修が比較的やりやすいことの方が大切な気がします。

何れにしても、天然スレートの屋根は現在考え得る最高の素材であることは間違いないですし、その分高価であることも念頭に置くようにして頂きたいものです。皆さんのおうちでも新築・リノベーションに如何でしょうか?

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水漏れしたアメリカンスタンダード製の洗面水栓

こちらの水栓金具は、アメリカンスタンダード(American Standard)の洗面水栓です。

止水バルブのセラミックカートリッジに不具合が起きたらしく、蛇口の先から水がポタポタ落ちるようになったとのこと。

こちらのお客様は、施工した際の取扱説明書を大切に保管されていらしたようで、水栓のメーカー名や品番もはっきりしています。こうした情報から、水栓金具自体の調達は元より交換パーツの手配も可能ですから、お客様にとってはラッキーかも知れません。

勿論、交換作業も私共 ホームメイドがさせて頂く予定ですので、お伺いした際には水栓金具だけでなく輸入住宅全般のメンテナンスについてもアドバイスをさせて頂くつもりです。

アメリカンスタンダード自体は、北米でもメジャーなメーカーですから、製品寿命も長く交換部品の在庫も然程心配ではありませんから、その点もよかったと思います。

輸入住宅の材料の選択は金額ばかりに目が行きますが、信頼のおけるメーカーであることや新築時の詳細仕様書・部材の取扱説明書が大切に保管されていること、おうちの修理・補修に十分な知識と技術があるビルダーと巡り会うことの方が、後々の為には重要な気がします。

まあ、輸入資材ですから、アメリカからの輸送期間が少々掛かるのは玉にキズですが、10年以上経っても部品が手に入るのは魅力的ですね。

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雨仕舞といった納まりも悪そうです

石川県のお客様からウェザーシールド(Weathershield)製の輸入サッシが腐ってきたので、補修をして欲しいというご相談を頂きました。

その一つが、こちらのサッシ。

台形出窓と呼ばれるベイウィンドウですが、出窓の下端が腐ってきているようです。恐らく、建具のガラスの周囲から雨が中に侵入したものが、サッシの下枠へと落ちてきたのだろうと思います。

また、この写真にはないですが、別の写真ではサッシの屋外側に木枠が使ってあるようで、側枠も同様に腐ってきています。そういうことが複合的に重なって、サッシの下端も腐ってきているのだろうと思います。

ここまで来ると表面上の腐りではなく、窓の構造部分も相当腐ってきているでしょうから、出窓自体を交換しないといけないかも知れません。(下手をすると、建物の構造部分にも被害がある可能性があります)

出窓は建物の外壁よりも外へ飛び出しているものですから、基本的に雨が当たりやすいものです。ですから、ある程度軒が出た屋根(ヒサシ)を窓の上にしっかりと載せてあげるといった施工や、極力外部には木を使わない(木を露出させない)といった工夫が必要です。

定期的なガラスの防水メンテナンスをしたりすることも大切ですが、サッシの納まり自体を正しくしないと、いくら補修しても根本的な解決をすることは難しくなります。

施工者である工務店や基本的なデザインを考える設計士も、雨が多い日本でどういう施工が必要なのかをしっかりと考えてもらいたいものです。でないと、せっかく高級な輸入木製サッシを取り付けても、20年もしないうちに交換しないといけなくなりますよ。
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追伸:
ウェザーシールドのアルミクラッドサッシについて、2009年以前に製造された窓の代替品及び交換パーツのオーダーは、2019年1月で全て受け付けを終了した旨メーカーより案内がありました。

よって、修理・メンテナンスが必要な場合は、部品メーカーからの直接購入や既存のものの部分的な取り換え・加工、他社サッシへの交換等の対応にて実施することとなります。(2021年10月19日追加)
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