先日、豊橋にある輸入住宅でアンダーセン(Andersen)のダブルハングを建具交換してきたというブログ記事を書かせて頂きましたが、その際玄関ドアの腐ったドア枠も補修してきました。
玄関ドアの敷居付近の木製のドア枠に、10cmくらいの高さで穴が明いている状況でした。
写真は、その部分をカッターで切り取って中が見える状態にした所です。もしかしたらシロアリが随分繁殖していて、中も食い荒らされている状況かと思いましたが、幸いなことに中の構造材はきれいなままでした。
ですから、木の腐れは単純に雨水によるものだということになるのですが、ではどこから入ったか?
それは、タイルを張った玄関ポーチが建物にくっついた状態で施工されていたことと、ポーチの高さがドアの敷居と同じ高さであったことで、玄関ポーチの上の雨水がドアの敷居の下やドア枠の下へと流れ込んで、徐々にドア枠の木を腐らせたと考えるのが妥当です。
こうした施工は今でも新築の家で行われていることがありますが、建物構造の土台の木よりも玄関ポーチの高さが上に来たり、ほぼ同じ高さになっていたりすると雨水だけでなくシロアリ被害のリスクが高まります。
玄関ポーチの内部は土であるケースが多く、敷地の土と繋がっているので、敷地にいたシロアリがポーチの中から建物へと侵入することがよくあります。
それは、ポーチと建物が隙間ない状態で接している為、シロアリが人目に触れることなく建物に入り込むことが出来るからです。また、雨水も浸入してきますから、シロアリとの相乗効果をもたらすと更に被害が広がります。
今回は、玄関ポーチを壊してやり直すことはお金が掛かり過ぎて出来ませんから、木のドア枠をカットした部分に樹脂を混入して製造された腐らないドア枠を入れることで、将来ドア枠が腐ることを防止すると共に、敷居やドア枠にある隙間を防カビ剤が入った防水材で埋めることで雨水の浸入を防ぎます。
輸入住宅の玄関ドアは、ドア枠材に木を使うことがよくありますが、これが玄関タイルの下まで埋めてあったりすることが殆どです。
ドア枠材はタイルの面よりも少し上になるように施工し、雨がタイル面に溜っても直接ドア枠に触れないような納まりにすることが大切です。
もしそうなっていないなら、専門家に相談して早めに対処することが望まれます。
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