お知らせ : ページ 280

今でもボード釘を使ってませんか?

ボード釘

皆さん、昨日の台風で家は大丈夫でしたでしょうか?

名古屋に直撃するかと思い、少々ビクビクしておりましたが、この地域では比較的被害も少なかったように思います。

さて、こちらはアルミクラッド・サッシからの雨漏りで、新しいマーヴィン(Marvin)の窓に入れ替えた時の室内側の写真です。無垢の木製サッシの美しさを感じさせる1枚ですが、その周囲も是非ご覧下さい。

以前のサッシに付いていたケーシング(飾り縁)を外しましたので、ビニール・クロスが張られていないケーシングの下にある石膏ボードが露出しました。

窓の部分をくり抜く形で石膏ボードを張っていますから、つなぎ目を少なくする工夫がされていて、なかなか仕事が分かっている大工さんが張ったんだなと思いました。

ただ、それを知っている大工さんだったら、石膏ボードも縦に張らずに、横にそれもレンガ張り(千鳥張り)にすれば、更にいい仕事だったと思います。

ただ、ここで気になるのは、石膏ボードを留める為の釘。20年も前に施工された家なので仕方ないとは思いますが、私たちはこうした釘は使いません。何故なら、釘は知らず知らずのうちに抜けてきて、壁紙やドライウォールの美しい塗装を浮かせてしまう恐れが生じるからです。

また、釘の頭がボードの表面よりもめりこんでいるのが分かりますか?これでは、ボードを固定する役目を十分に果たせません。

ですから、石膏ボード張りにはボード用のビスを用います。ビスは回転させながら打っていきますから、釘打ちよりも仕事のスピードが遅くなります。でも、ビスは将来抜けてくることはありませんし、ボードの表面すれすれで留めることも可能です。

時間や手間、材料費や道具は余分に必要となりますが、家が建って何年かした後の美しさを意識したビルダーなら、絶対にボード釘は使わないはずです。

さて、皆さんのおうちは釘を使っていますか、ビスを使っていますか?小さな違いですが、実はその施工業者の力量や考え方が如実に表れる工程でもあるのです。

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台風16号に備えて

台風への備え

昨日の早朝、家を出てすぐに足場屋さんから電話。

何かあったかなと思いながら電話に出ると、「明日の台風接近で今の現場の状態はどうなっていますか」という確認の電話でした。

こういう場合、足場全体に張ってある養生シートをたたんで、風を受けないようにしておかないと、風の力で足場が倒れたり、パイプなどが飛んでご近所に被害をもたらしたりしてしまい大変なことになります。

それを心配して電話をしてくれたのですが、シートをはがしに行きましょうかとも言ってくれました。足場屋さんは通常50軒以上の現場を抱えているはずですから、いちいち全ての現場を回って養生を剥がしていたら、台風接近に間に合わなくなってしまいます。

今回の台風は強烈ですから、台風が直撃する前でも風雨が強くなります。そこで作業中の職人さんたちが煽られたら、それこそ危険です。

高所恐怖症の私ですが、足場屋さんの親切な言葉を断って、「自分でやってくるから他を回ってあげて」と伝えました。いや~、何てバカなことを言ってしまったんでしょう。

後から後悔しても先に立たず。午前中から14時くらいに掛けて恐怖と闘いながら1人で養生シートを丸めてきました。だって、連休中ですから誰にも手伝いをお願い出来ないですもんね。

途中多少の雨にも降られましたが、何とか無事作業を完了。(雨が降らなくても、汗で服はビショビショですが・・・)

雨漏りを直す為のリフォームの現場ですから、丁度この台風が最終テストとなります。まず大丈夫だと思っていますが、こんなに強い台風だと何があるか分かりません。もしもの時は、原因究明と対策が必要です。

でも、こんなことがなければ、究極の雨漏りチェックはできないでしょうから、これもよしとすべきかも知れません。東海地方を含めてこれから台風の影響がある地域の皆さんは、どうぞサッシや外壁、屋根や天井からの雨漏りには十分注意して下さい。

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<関連記事>: スーパー台風・突風対応型高強度輸入サッシ (2015年8月25日)

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このバランサーは、初めてです

MODULEXから輸入したサッシのバランサー

とある建築会社さんから、昔カナダのModule X(モデュレックス)というコンソリデーターから住宅資材を購入して輸入住宅を建てたのだけれど、その会社もなくなり、どういった商品を購入したかも全く分からなくなってしまったので、助けて欲しいという相談を頂きました。

輸入住宅ブームの時は、北米の住宅会社が一軒丸ごと資材を輸出して日本の建築屋さんがそれを建てるなんてことをやってましたね。

今、そんなダイナミックな輸入住宅を建てる住宅メーカーはなくなってしまいましたが、当時はそれが流行りだったと思います。

特に一軒分を一度にコンテナで輸入すると、日本での関税が掛からないという特典がありましたから、コストダウンの為にこぞって輸入したのでした。

さて、今回の写真は、どこのメーカーのものか全くわからない輸入サッシに付けられていたシングルハング用バランサー。この手のバランサーでしたら、通常は両端にプラスチックのガイド部品が付いているものなのですが、そういったものは何も付いていないようです。

よくよく調べてみると、このバランサーはオーバーヘッド・チャネル・バランサーと言って、窓の両サイドではなく窓上のフレームに装着するタイプのバランサーのようです。様々なバランサーを見てきましたが、この手のタイプは初めてですね。

ただ、機能的なところは、通常のバランサーと同じでしょうから、交換も然程難しくないと思われます。

輸入資材を使って住宅を建築したはいいが、それらのメンテナンスのことは全く考えていなかったでしょうから、相談頂いた建築会社の方もどうしていいか不安だったでしょうね。

これから部品の詳細を確認して、調達可能かどうかを調査しますが、今まで相談の連絡も何もしてこられないビルダーさんは、果たしてお客様のおうちを放置しているのでしょうか?そんな輸入住宅は、日本に五万とあるのでしょうね。

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いいものは、味が出ます

クイックセット社製ドアレバー

長崎のお客様からご相談を頂きました。「築17年の輸入住宅に住んでおりますが、先日トイレのドアのラッチが故障し、閉まらなくなってしまい、ネットで色々と調べているうちに貴社のブログにたどり着きました」とのこと。

写真は、そのドアレバーの外側(トイレ内の方は、サムターンと呼ばれる内鍵付き)部分。

中央に小さな穴が開いていますが、これは非常時のロック解除用。この穴にロック解除用の針金のような道具を差し込むと、内側のロックが解除されます。

万一鍵が掛かった状態で、中に人が倒れているなんて事態になっても外からドアを開けられるというシステムです。このドアレバーは、クイックセット(Kwikset)社のものですが、輸入のドアノブ・メーカーのものはこうした非常用解除機能がどれにも付いています。

今回のトラブルは、先が丸くなっているドライブイン・ラッチという金物の爪が、レバーを動かしても可動しなくなったというものです。爪が出っぱなしになれば、トイレが使えなくなりますし、逆に出なくなれば、ドアがいつも開放された状態になります。

一般のラッチは、フェースプレートと呼ばれる金属板が頭の部分に付いていますから、ドライブイン・ラッチを見付けるのは至難の技。勿論、ホームメイドでは、トイレ用でも勝手口用でもドライブイン・ラッチを在庫していますから、すぐに発送して差し上げることは可能です。

古くなっても部品さえ交換出来れば長くお使い頂けます。そこが、輸入住宅のいいところですよね。

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<その後のお客様からのメール>:
有限会社ホームメイド ご担当者様

お世話になります。商品届きました!早速取り付けてみましたが、部品を変えるだけでこんなにスムーズに開閉できるようになるものなんですね。びっくりです。

トイレのラッチもノブをはめ込むのに四苦八苦しましたが、ちゃんとドアが閉まるようになってほっとしました。

15年以上も経つと色々と不具合が出てきて、問い合わせ先も分からず困っておりましたが、今回迅速に対応して頂きまして本当に助かりました。ありがとうございます。

大好きな輸入住宅です。これからも大事に住んでいきたいと思いますので、またお問い合わせさせていただくこともあるかと思います。その時はどうぞよろしくお願いいたします。

ありがとうございました。
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<関連記事>: 輸入ドア・ノブ(レバー)のメンテナンス

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シングルハング・サッシとバランサー

シングルハングサッシとバランサー

こちらは、神戸のお客様からご相談を頂いたシングルハング・サッシ。

輸入サッシであることは分かるのですが、樹脂製かアルミ製かは写真だけでは判断出来ません。

また、このサッシに付いていたと思われるチャネル・バランサーが外された状態で写っています。糸切れを起こしていないようですから、不具合がないものなのか、それとも糸を巻き付ける滑車の動きが悪くなって、バネの機能が十分に果たされなくなったものかも知れません。

こうしたバランサーは、糸切れ以外でも不具合が発生しますし、そうなると窓の開閉が難しくなってくるのです。それにしても、サッシ周りが随分汚れていますねぇ。

こんな状態では、窓のメンテナンスもろくになされていないでしょうから、いろいろな部分が悪くなるのは極々自然です。家というものは、愛着が一番大切です。愛着があれば、自然と可愛がるものです。それは、家もペットも同じです。

可愛がって手入れをしてやれば、長く生き続けてくれますが、放ったらかしにして何もしなければ、その寿命も相応になります。30年も経たないうちに壊される日本の住宅の多くは、住宅メーカーが何もしてくれない、工務店に騙されたということではなく、住み手もメンテナンスを怠っていたというのも事実です。

そうならないようにする為には、造り手も使い手も一緒に長く点検・修理をしていけるような関係を築き上げることが大切です。そこには、お金を越えた何かがなければいけないと私は思います。

ただ、今回のケースでは、お金や手間を掛けてでも直したいとお考え頂けているのか、・・・? 私だって骨折り損は嫌ですからね。

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サッシ上部にもヒンジは付いている

バイスロイ社ケースメントのヒンジ

昨日、インシュレート社のウィンドウ・ヒンジについて書きましたので、今日はバイスロイ社製ケースメント・サッシのヒンジをご覧に入れます。

(この話題は、ちょっとマニアック過ぎますかねぇ~)

こうした窓用ヒンジは、サッシの下枠だけでなく上枠にも同じものが付けられています。つまりペア(一対)なんです。上下両方付いていなければ、建具(障子)を固定したり、開閉させたり出来ないですもんね。

カナダ ヴァイスロイ(Viceroy)も同じ樹脂製サッシですが、こちらのヒンジは4本のバー・プレートを軸として用いていますから、結構耐久性がありそうですが、強い風の際に窓を開けっ放しにしたりすると、風に建具が煽られヒンジや窓が歪んでしまうこともあるようです。

ヒンジが歪めば、建具自体の水平・垂直も狂ってきますから、窓が開けにくくなったり、閉める際に十分引き込めなくなったりします。それを力ずくで動かすもんですから、ヒンジだけでなくオペレーターもギアがおかしくなってしまい、空回りするトラブルへと発展します。

一つの原因からどんどん問題は他に波及して、最後には全体が変になってしまうといういい例です。勿論、すぐにそうなる訳ではありませんから、何年も掛けて問題が徐々に大きくなるのです。

また、同様のことを別のサッシでもやってしまいますから、家全体の窓という窓が開閉出来なくなるみたいです。そういうおうちのお客様は、日本中にたくさんいらっしゃるでしょうね。

こういうトラブルの対処や調整をすることが多くなってきましたが、樹脂製の枠の場合、抜けたビスを締めようにもビスの取付け穴が広がってバカになっていると、相当厄介な修理となります。

今回のケースでもビスが利かないところがありましたし、レール上を動く黒いプラスチックのスライド部品が割れて操作出来ないという不具合もありました。

そこで、ビス穴に詰めものをした上でビスを固定し、スライダーが付属しているウィンドウ・ヒンジも窓から外して丸ごと交換しました。

気密性や断熱性、防犯性をよくする為に考えられた輸入サッシの開閉システムですが、その取付けは繊細ですから、無理に何とかしようと思わないで、早めに専門家に直してもらって下さいね。

<関連記事>: ウィンドウ・ヒンジの交換 (2016年9月26日)

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これもヒンジ?

インシュレート・サッシのヒンジ

玄関ドアや室内のドアには、蝶番と呼ばれるドア・ヒンジが付いています。ドアを開閉する際の支点となる部品で、普通は3枚付いていますね。

輸入サッシでも開きの窓には、同様にヒンジが取り付けられていますが、その形状はドアとは全く異なります。(尚、国産サッシでは、ドア・ヒンジと同じ形状のものが付いているケースが多いかも知れません)

開きのサッシと言っても、横方向に開く竪滑りタイプのケースメントや下側が外に開いていくオーニングがありますが、開く位置が違うだけでおおよそヒンジの構造は同じです。

ただ、サッシ・メーカーによって、窓ヒンジの形状や大きさは異なったものが付いていますから、取り換えるなどの際は注意が必要です。

写真のものは、インシュレート(Insulate)社のケースメント用として取り付けられていたヒンジです。ロト・システムと呼ばれる開閉構造の部品ですが、他社製のサッシのものとは形状が全く違います。(機能的には変わりませんが・・・)

当然、これに付随するオペレーター(ギアで開閉を操作する部品)も独特であることは言うまでもありません。部品の平準化が進んでいる北米の住宅ですから、こうした窓部品も同じものをどの会社でも採用しているというふうにしてくれたらよりよい気がするのですが、なかなかそうはならないようです。

ただ、サッシ・メーカーが万一なくなってしまっても、パーツを供給する部品メーカーは存在しますから、将来部品がなくて修理が出来ないという不安は少ないかも知れません。

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糸が切れたら、交換しよう!

ミルガードのバランサー

ミルガード(Milgard)やインシュレート(Insulate)といった樹脂製の輸入サッシでは、シングルハング(下側の建具だけが可動する上げ下げ窓)用に写真のようなタイプのチャネル・バランサーが使われています。

ペアガラスで重量が増した建具を持ち上げる際に、それを補助する役割を果たしてくれたり、窓を上げた状態で保持する役目を果たしたりするのがバランサーです。

このパーツは、両側の窓枠の中に内蔵されているので、普段は目にすることはありません。窓の見た目は美しくなりますが、不具合が出るまでバランサーの状態が分からないという欠点も存在します。

ですから、新築から10年以上経ってから、住んでいる皆さんがトラブルになって初めて気付くという訳です。勿論、新築時に建てたビルダーさんからそういった注意点や交換方法を説明された人は誰もいないでしょう。

また、住宅メーカーや工務店もバランサーや補修について何ら知識がない状態であることも問題です。それは、流行っているから、儲かるからと輸入住宅を始めたビルダーが殆どで、高い理想や覚悟を持って家づくりをしていたなどというところは皆無だったからに他なりません。

ですから、そうなった時にお客様からビルダーにメンテナンスをお願いしても、彼らは対処の仕様がありませんし、その努力もしないのです。そういうビルダーだということを見極めずに価格や見た目だけで契約してしまったお客様側にもその責任の一端はありますが、日本の住宅産業の体質に大きな原因があるように思います。

バランサーは、一本の糸(紐)とバネが連携してその役目を果たします。単純な構造で出来るだけ安価に交換出来るように考えられていますが、その調達先や交換方法を知らなければ、サッシごと交換しなければ直らないと勘違いしてしまうでしょう。

設計者やビルダーの知識や経験が家づくりにおいてどれだけ大切かを感じて頂けた方は、不具合に備えて是非掛かり付けの専門家を見つけるようにして下さい。

新築よりもその後のアフターメンテナンスの方が、家づくりには何倍も重要なのですから・・・。

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FRPのバルコニー(ベランダ)の防水メンテ

FRPバルコニーの洗浄

後付けの簡易バルコニーは別にして、造り付けのバルコニーや陸屋根の防水には、FRPを用いることが多くなっています。

FRPは、グラスファイバーの繊維を重ねた上から液体の樹脂を流し込んで、繊維に染み込ませて一体成型したものを言います。

最近の安価なユニットバスの浴槽は、このFRPで出来ていますね。

グラスファイバーの繊維が入っていますから、伸縮も比較的少なく強度もあって割れにくいという特徴があり、現場の状況に合わせて一体成型しますから、形が多少複雑でも施工が可能という側面もありますので、住宅のバルコニーの防水にはもってこいなのです。

ただ、バルコニーの床は、常に雨風や太陽の強い紫外線に曝されるばかりか、黄砂や車の排気ガス、落ち葉などが溜まって過酷な環境に置かれていることを忘れてはいけません。ですから、10~15年に一度は状態を点検して、必要あれば表面の洗浄や補修メンテナンスをしてあげることが大切です。

よくあるのが、ゴミや落ち葉が排水口に詰まったまま放置されていて、オーバーフローした雨水がFRP層を乗り越えて、構造体に侵入し1階の天井や壁から雨漏りしてくるというトラブルです。

バルコニーの壁とFRPの床との境い目に防水コーキングを打ち直したり、割れなどないかを確認したりすることも普段の注意で十分可能です。

このお宅は幸い雨漏れなどのトラブルはありませんでしたが、10年以上溜まった汚れはひどいものでした。外壁と共にきれいに洗浄した後は、床の防水をやり直します。

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ケースメントのロック・レバー

インシュレートのロックレバー

インシュレート(Insulate)社製ケースメント・サッシのロックレバーが壊れたので、部品が欲しいというご相談を頂きました。

輸入の樹脂サッシでは、結構たくさん採用されたものですが、そろそろメンテナンスが必要になる箇所も出てきていますね。

写真を見る限り、レバー自体が曲がってしまっているようですから、もしかしたらロックする為のラッチが掛からずに、無理にレバーを下げた時にポキッと折れてしまったのかも知れません。

折れた部分は金属ですからそう簡単には折れないんですが、それでもそれを何度も繰り返していると、そのうち耐え切れなくなってこうなってしまうのだと思います。ロックの破損は防犯にも係ることですから、早めに対処してあげたいものです。

輸入サッシは、建具調整を定期的にやってあげないと、ディメンションが変わってしまっていろいろな部分がうまく可動しなくなるんでしょうね。

ただ、ご安心下さい。こうした部品は、どこの窓メーカーも採用している汎用パーツであることが殆どです。(汎用部品のメーカーは、何十年も同じ部品を供給し続けるというのが、アメリカのいいところです)

つまり、どのサッシ・メーカーも部品が共通なんてことが多いのです。今回のレバー部品もそうした汎用品でしたが、時代と共に少しデザインが変わってきていました。

基本的な寸法に変化はありませんから、取り付ける上では何ら問題がありませんが、ここだけ新しいデザインのレバーが付いているという感じになるだけです。

まあ、それ程気になる箇所ではないですし、そのうちその他のサッシのレバーも交換していくことになるでしょうから、何十年か後には全てが同じレバーに変わっていたなんてことになるんでしょうね。

なんて気の長い話と思われるかも知れませんが、それだけ大切にメンテナンスすれば長く愛していけるのが輸入住宅のいいところです。逆に言えば、そういうロング・スパンで物事を考えられない一般のお客様や住宅メーカーには、不向きなのが輸入住宅でもあります。

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