糸が切れたら、交換しよう!

糸が切れたら、交換しよう!

ミルガードのバランサー

ミルガード(Milgard)やインシュレート(Insulate)といった樹脂製の輸入サッシでは、シングルハング(下側の建具だけが可動する上げ下げ窓)用に写真のようなタイプのチャネル・バランサーが使われています。

ペアガラスで重量が増した建具を持ち上げる際に、それを補助する役割を果たしてくれたり、窓を上げた状態で保持する役目を果たしたりするのがバランサーです。

このパーツは、両側の窓枠の中に内蔵されているので、普段は目にすることはありません。窓の見た目は美しくなりますが、不具合が出るまでバランサーの状態が分からないという欠点も存在します。

ですから、新築から10年以上経ってから、住んでいる皆さんがトラブルになって初めて気付くという訳です。勿論、新築時に建てたビルダーさんからそういった注意点や交換方法を説明された人は誰もいないでしょう。

また、住宅メーカーや工務店もバランサーや補修について何ら知識がない状態であることも問題です。それは、流行っているから、儲かるからと輸入住宅を始めたビルダーが殆どで、高い理想や覚悟を持って家づくりをしていたなどというところは皆無だったからに他なりません。

ですから、そうなった時にお客様からビルダーにメンテナンスをお願いしても、彼らは対処の仕様がありませんし、その努力もしないのです。そういうビルダーだということを見極めずに価格や見た目だけで契約してしまったお客様側にもその責任の一端はありますが、日本の住宅産業の体質に大きな原因があるように思います。

バランサーは、一本の糸(紐)とバネが連携してその役目を果たします。単純な構造で出来るだけ安価に交換出来るように考えられていますが、その調達先や交換方法を知らなければ、サッシごと交換しなければ直らないと勘違いしてしまうでしょう。

設計者やビルダーの知識や経験が家づくりにおいてどれだけ大切かを感じて頂けた方は、不具合に備えて是非掛かり付けの専門家を見つけるようにして下さい。

新築よりもその後のアフターメンテナンスの方が、家づくりには何倍も重要なのですから・・・。

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