木の細胞繊維であるセルロース断熱材

木の細胞繊維であるセルロース断熱材

断熱材、人が生活する建物には欠かせない材料です。通常の住宅は、価格の手頃さと施工しやすさの理由で、ガラスを繊維状にしてパッドにしたグラスウールが使われます。(ロックウールや発泡性の断熱材もありますが、有機物であるセルロースと違い、いずれも無機質な断熱素材です)

でも、ご存知ですか?グラスウールは吸引すれば発がん性がある素材だということ。作業をするとわかるのですが、グラスウールは触るとガラスの細かな繊維が皮膚に付き、チクチクします。刺激になっているからです。それを吸い込んでしまったら…

また、湿度を調整(調湿)することはできません。水に濡れたら、断熱材としての機能は格段に落ちてしまいます。壁の中で蒸れたグラスウールは、乾くこともありません。せっかく自然素材(木など呼吸する素材)で家を造っているのですから、断熱材にもこだわってみてはいかがでしょうか?

ホームメイドは、グラスウールは使用せず、断熱材にセルロースを使用します。(ホームメイドでは、古紙を再生したエコロジーなリサイクル・セルロースをカナダから輸入しています)

セルロースは木の繊維を綿状にしたもので、木の持つ性質そのままの特性があります。

●セルロースの特徴●

・湿度の調節をする(湿気の多い梅雨や夏には湿気を吸収し乾燥した冬には湿気を放出します)ので、室内はいつも快適。

・壁内にセルロースを充てんしているので、カビの発生→シックハウスの原因である壁体内結露も起こしません。

*壁体内結露って?: 壁の中(構造体の中)で湿気が逃げ場を失い、冬、暖房した室内と壁の中との温度差により壁の中が結露してしまうこと。尚、最近では、冬場の屋根裏(小屋裏)結露や、夏場の外壁結露が大きな問題と言われ始めています。(詳細は、他の「お知らせ」記事をご覧下さい)

・木でつくられたスピーカーは音がいいと言われています。構造に木を使い、断熱材にセルロースを施工したホームメイドの家は、まるでコンサートホールのような音を楽しめます。

・セルロースは、燃えにくい。木をバーナーで焼くと、表面が炭化して黒くなります。中まで炭になって崩れてしまうと思いきや、表面が黒くなっても炭化は中まで進まないのです。それは・・・燃えるには酸素が必要な為。炭化するということは、その酸素が内部まで浸透しないようにコーティングをつくることなのです。木と同じ性質を持つセルロースは、ミクロの単位で繊維1つひとつが炭化という行為を行っているから、なかなか燃えないのです。

また、セルロースには少量のホウ酸がかけてあるので、難燃性にもなっています。ライターの火であぶっても、表面が焦げるだけで燃えません。ホウ酸は自然界に存在しますし、ゴキブリ退治のホウ酸だんごから想像できると思いますが、防虫効果もあるのでシロアリへの対抗手段にもなります。但し、シロアリは食べるものがなければ、何でも食べます。食べて死ぬを繰り返すのです。そういった点で、食害を遅らせたり、食べる方向を他へそらす役目を果たすのです。また、セルロースに塗布されたホウ酸は少量ですから、大量に食べたりしない限り人体への影響はありません。(まあ、断熱材を大量に食べる人は、いないと思いますが・・・)

次に施工についてですが、住宅メーカーさんの中ではセルロースに糊を混ぜて吹き付け施工するところもありますが、糊を使用しない自然に近い状態のセルロースを使いたいものです。糊入りの場合、壁(柱と柱の間)に吹き付けるだけなので作業は楽ですが、糊に含まれる有害な化学物質を断熱材に混入させることになります。また、糊入りの場合、多めに吹き付けておいて、壁より盛り上がった部分を削って捨てます。つまり、せっかくのセルロースが、ゴミになってしまいます。

糊なしの場合は、壁に貼られた不織布の中に吹き込みます。吹きこぼれても集めて使えるので、ゴミも出ずエコロジーなのです。また、将来家が解体されても、セルロースの断熱材はリユース可能です。

こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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