輸入住宅は、長持ちしない?

輸入住宅は、長持ちしない?

最近、輸入住宅にお住まいの全国の方から、輸入サッシや輸入のドアの修理・メンテナンスについてお問い合わせを頂きます。新築した時の住宅メーカーや工務店が、輸入住宅の事業を止めてしまったり、倒産してしまったりして相談する先がなく、ようやくここを見つけたというお客様ばかりです。

もし直接海外メーカーに問い合わせが出来る私のような変わりもののビルダーがいなかったら、皆さんの家はどんどん壊れていくこととなってしまうかも知れません。

そういった意味では、商品がすぐに調達出来る国産の資材を使う国産住宅の方が安心と考える方もいらっしゃるでしょう。でも、それって本当のことでしょうか。

例えば、国産のサッシやドアですが、国産の資材の多くはその時代のトレンドに合せて、商品のデザインや仕様をどんどん変えていきます。

輸入住宅ブームの際には、輸入サッシのように白い塗装のものや上げ下げ窓のタイプが流行りましたが、最近のシンプル・モダンの流れでは、シルバーやブラックの国産サッシが流行っていますし、上げ下げ窓は殆ど見なくなりました。

つまり、同じ商品を長く継続して製造していくという国産メーカーは、殆ど存在しないと言えるのです。そんな状況では、10年後20年後には補修用部品の供給もなくなってしまうというのが実情でしょう。だから、30年もしないうちに家が建替えられてしまうのです。

確かに、輸入住宅ブームが終わって、私たちのように今でも輸入住宅を実直に建てているビルダーは非常に少ないです。また、輸入資材メーカーの多くの国内代理店も姿を消しました。

そうなると、補修用、メンテナンス用の部品や資材が手に入らないと思われるのは、人情でしょう。でも、そうではありません。例え窓メーカーが吸収合併されてもサッシに使われていた部品類は、どこのメーカーも使う汎用品であることが殆どです。

つまり、ドアにしても窓にしても、部品などのハードウェアは10年前も現在も同じデザインで作られているということが、北米の住宅資材産業にあるのです。勿論、全部が全部そうとは言いませんが、そのケースは往々にして存在します。

だからこそ、100年前に建てられた住宅が、全米どの都市に行っても見受けられるのです。それはメンテナンス出来る資材や部品がずっと作られていることを意味します。国内の住宅メーカーや資材販売会社の都合で輸入住宅の資材が手に入らないだけで、輸入住宅自体や輸入資材の寿命が短い訳ではありません。そう、調達ルートの問題だけです。

私たち ホームメイドは、美しい輸入住宅の文化を日本に根付かせることを使命と考えています。その為には、車の車検のように、10年毎に消耗部品を交換し、サッシやドア、キッチンなどを新築時のように再生させることを輸入住宅ユーザーにもお願いしたいと思います。

そうすれば、100年後には必ずや輸入住宅が街の資産となっているはずです。それは、子供たちが建替えせずに、他にお金を使うことが出来るのを意味します。

それは、建替えを前提としてきた戦後日本の住宅では考えられなかった、家づくりの大きな価値観の転換でもあります。だからこそ、本物で建てなければならないのです。

窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。修理等でお困りの方は、お問い合わせ下さい。

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