2x4工法の釘の正しい施工

2x4工法の釘の正しい施工

先日、愛知県半田市 K邸にお客様をお連れして、構造の見学をしに行った際に、お客様から「壁の上の部分に釘が飛び出しているけど、これはどうするの?」というご質問を頂きました。私たち 施工者として当たり前に思っていることでも、初めて見る人にとっては、不思議に思われることがたくさんあるんだなぁと実感させられる一コマでした。

そこで、今回輸入住宅の施工について、これから家づくりを勉強していこうとお考えの皆さんに、もう少し詳しくご説明していきましょう。

写真にある通り、2x4の柱材の上には、上枠や頭つなぎと言われる横に寝かせた木材が使われます。これは、縦に並んだ柱材を一体のものとして形成する為に用いられます。それは、2階の床根太(床下地の材木)の重量を柱材全体に分散させて、1本の柱だけに負荷が集中しないように考えられているからです。

2x4工法って、こういうところも理に適っていると思いますよね。

では、何故みっともないようにも見える貫通した釘が、存在するのか。それは、同様に合理的な観点からわざと行われているのです。写真のような状況で、もし釘が見えなかったら、どうでしょうか?確かに見栄えはいいかも知れません。

でも、よ~く考えてみて下さい。下から目視で釘が見えなかったら、釘が本当に刺さっているか、どうやって正しく施工されているか確認出来ますでしょうか。もしかしたら、釘が全く打たれていないかも知れないと思いませんか?

そう、2x4工法では、規定によって色付けされた規格の釘を使用することで、どこにどういった釘が使われているか、検査員が分かるようになっています。その釘が木材を貫通したり、その釘の頭が見えたりすることによって、規定の強度の釘が規定の深さまで入っているということが分かるのです。

だから、写真のように釘が下から見えるということは、大工さんの正しく施工したというアピールなんですねぇ。また、釘には正しい間隔というものも存在しますから、決められた一定間隔で釘が施工されているというのも一目瞭然です。

勿論、こうした部分は、石膏ボードを張った後は、全く見えなくなってしまいますから、インテリア上も支障はありません。北米のビルダーたちは、自分たちが万一施工ミスをしても誰でもちゃんと分かるようにしているという点も、合理的ですね。

私たちが、ミスを故意に隠したり出来ないというのは、お客さんにとっての安心感につながり、耐震性や安全の確保に重要な意味を持つのです。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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