雨に弱いからではありません

雨に弱いからではありません

愛知県のお客様の輸入住宅に、メンテナンスを兼ねてお邪魔してきました。

第一の目的は、サミット(Summit)製のスライディングパティオドア(掃出しサッシ)のロックが外れないということで、その鍵を解除しがてらロック金物の交換をすることでした。

そちらは造作もなく比較的簡単に鍵を開けることが出来、ロック金物の交換やドアの建て起こし調整、ドアの滑り調整、ラッチフックの位置調整といったことも併せて実施しましたから、ほぼ新築時の動きを取り戻したのではないかと思います。

第二の目的は、サッシの雨漏れによる建具の腐りを調査・確認することでした。台風の風雨に曝されている東面の壁に設置されたダブルハング5ヶ所が、全て不具合を起こしている状況でした。

写真がその状態ですが、下窓を少し開けると建具枠の下枠部分が落ちてくるといった感じです。こうなると、建具に接続されている吊り金物のバランサーも外れてしまっていますから、窓によっては上に上げても落下してくるといった状況になっています。

また、下窓を少し倒して上窓建具の状態も見てみましたが、やはり下窓同様下側の木枠が少し外れかけている感じでした。こうなった原因は、ガラスに当たった雨がアルミカバーの隙間から木で出来た建具内に入り込んで、徐々に木枠を腐らせたことです。

今は廃業してしまった新築時の工務店は、何年か前にいくつか木枠を取り替えるという工事をしたようですが、原因に対しての対策を全く打っていなかった為、また同じように雨が入っているようです。

輸入住宅を手掛けた住宅メーカーの多くは、新築工事はやっても修理やメンテナンスをどのようにするのか、またどういった部分が弱点になるのかといったことの経験が全く皆無でした。

ですから、修理が出来ないか、修理をしても中途半端といった状況が殆どで、そのうち見にも来なくなるという無責任が普通でした。

その為、輸入住宅の評判は悪くなる一方。でも、それは輸入住宅そのものが悪いんじゃなくて、施工する工務店や住宅メーカーの知識・経験の不足が酷かっただけなんです。

今回も、建具の一部の木枠を取り替えて直すか、建具自体を他の輸入サッシメーカーのものに入れ替えるかといった2通りで提案をするつもりです。

ただ、どちらにしても、外側の防水処理や木部の防水塗装をしっかり実施することが必修です。勿論、不具合のある窓以外の窓も同様に防水処理を行わなければ、また将来同じことが起こるだけです。

尚、サッシの雨漏れで一部ペアガラスに内部結露が発生しているものもありますから、それらは新しいガラスに交換が必要です。

私たちが修理・メンテナンスを実施すれば、その後10~15年は防水処理をする必要がありませんから、雨漏れを心配しなくてもよくなりますよ。

<関連記事>: 鍵が開けられないのも厄介です (2023年12月22日)

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