折れるには訳があります

折れるには訳があります

鳥取のお客様から輸入の掃出しサッシのロックレバーを調達したいというご相談を頂きました。

サッシは、ミルガード(Milgard)製のスライディング・パティオドア。

室内側のハンドル部分に付いているロックレバーが、破損してしまったとのことでした。写真がそのロックレバーですが、レバー部分が真っ二つに折れていますし、ロックケースに差し込む部分の二股の爪の片方も折れています。

このレバーは鉄の鋳物で出来ていて、堅い反面強い衝撃には弱いという性質を持っています。鉄は鋳物にすると堅くなりますが、鉄そのものの粘りや柔軟性はなくなります。

ミルガードの古いロックレバーは、レバー部分の厚みが今のものよりも少し薄く、強度的に現行品より若干弱いと思います。それでも、普通にお使い頂いていれば、折れるということは起こりません。

折れた原因は、レバーそのものの強度不足というよりも、ロック(鍵)が掛けづらかったり、掛けた鍵が外れにくかったりして、無理にレバーを上下させたことだと思います。

つまり、本来のドア位置がずれてきて、ロックが掛かる位置も変わってしまった為に、鍵爪と受け金物との位置関係が正しくなくなったということです。

ドアの高さ調整や水平垂直の確認、ロック部材の位置関係の調整をしない限り、ロックレバーをいくら交換しても、また同じトラブルが発生します。

勿論、レバーの強度は上がっていますが、その分他の弱い部材に負担が掛かり、そちらの方に不具合が出ることを覚悟しなければなりません。部品交換の際は、ちゃんとその周囲の状況も改善して、無理なく操作出来るように調整することが大切です。

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