簡単そうで、相当大変です

簡単そうで、相当大変です

昨日までの4日間、蓼科のお客様の別荘へ伺ってノルディスカヒュースの木製サッシのガラスパテの打ち直しメンテナンスをしてきました。

サッシは、スウェーデンのSP Snickerier社製の木製輸入サッシ。

下見を入れてこのおうちにお邪魔するのは、4回目になります。

90年代では、ノルディスカヒュースは北欧系輸入住宅の最大手でしたから、オーソドックスな木製サッシを使っていらっしゃるおうちはたくさんあるかも知れません。

木製窓の枠とガラスの間から雨が浸入しないように、ガラスの周囲にはガラスパテが施工されているのですが、20年以上するとパテが硬化してしまい、簡単には剥がせなくなってしまいます。

勿論、30年以上雨風に当たっているような場所の窓だと、更に劣化が進んでしまい、パテが部分的に脱落するようになるのですが、そこまで行くとガラスからの雨漏れで室内に水が入ってきたり、窓枠が腐ってきたりしますから、最悪の状況になってしまいます。

硬化したパテは石のように堅く、カッターやパテナイフ等では全く歯が立ちません。私たちは、スウェーデンから輸入した専用工具などを駆使してパテの除去作業を行うのですが、厚みの薄いガラスに張り付いたパテとの闘いは慎重な上にも慎重な作業が求められます。

1つの窓のガラスパテを除去しただけで腕はパンパン、時間は数時間経っていたなんてこともしばしばでした。

その後、ガラスの周囲にマスキングテープを張って、新しい専用のガラスパテを塗る作業をするのですが、写真は新しいパテを施工する前の様子です。古いパテが徹底的に剥ぎ取られ、きれいに掃除した上で美しくマスキングテープが張られているのが分かりますか?

ここまでするのは、本当に至難の業です。そんな窓が20ヶ所もあったら、メンテナンスには何週間も日にちが必要となります。

10~15年程度でガラスパテを打ち直しすれば、ガラスパテも然程難しくなく外せるはずですが、一旦堅くなってしまったパテはサッシ屋さんでも絶対にやってくれない代物です。木製サッシが悪くならないうちに、どうか適切なメンテナンスをして下さいね。

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