ヒートミラーは画期的でしたが・・・

ヒートミラーは画期的でしたが・・・

昨日、浜松市のお客様の処にお伺いして、サッシの不具合調査を行ってきました。

輸入サッシはハード(Hurd)社のもので、不具合はダブルハングやスライディング・パティオドア(掃出しサッシ)にも及びました。

まずは、南側に面した掃出しサッシについて書くこととします。

新築されたのは1999年。ですから、築22年ということになります。当時は断熱性能が国産よりも高いということで、高性能な輸入サッシが多く使われました。

その中でも、ハード社が採用したヒートミラーは、画期的とも言える性能でした。赤外線が出る特殊な電球をガラスに当てても、明らかに通常のペアガラスやLOW-E断熱ペアガラスよりも、熱を感じないのが実感出来たのです。

そんな高性能に惹かれて、こちらのお客様もハード社のヒートミラー付きのペアガラスサッシを取り付けたそうですが、ヒートミラーはペアガラスの間に薄いヒートミラーのシート(薄膜)を張ってそれによって熱射を跳ね返すというものでした。

ただ、このヒートミラーは現在ハード社を含めて、どのメーカーでも使われていません。それは、中に入っている薄膜が経年劣化したり、ペアガラスの内部結露で粉々に破れてしまったりしたからかも知れません。

今回のお客様の掃出しサッシも、雨が木枠内に侵入したようでペアガラスが内部結露を起こし、ヒートミラーのシートに大きな線状痕も付いています。(ペアガラスの周囲には、錆や接着剤の劣化も見受けられます)

こうなると、通常アルミクラッドのサッシならドアごと交換ということになるのですが、ハードの掃出しサッシはペアガラスのみの交換が可能です。(この場合は、LOW-E遮熱ペアガラスへの交換となります)

掃出しサッシはペアの強化ガラスですから相当な重量ですが、ドアごとの交換に比べればそれ程大したことではありません。何れにしても、早めに交換して雨漏れの原因となったガラスの周囲の防水処理や木製ドア枠内の状況確認をしなければいけないと思います。

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