高い技術があれば、レンガ積みに胴縁はいらない

高い技術があれば、レンガ積みに胴縁はいらない

住宅の構造体に外装材(外壁材)を張る場合、一般的に胴縁というものが用いられる。

レンガ積み外壁のように基礎から積み上げられるものと違って、サイディングやタイル張りは構造体に張り付くようにしか施工出来ないからだ。ただ、構造体にそのままサイディングなどを張ってしまうと、雨や湿気が外壁材の内側に侵入した場合、木材のカビや腐れが発生する。

だから、そういった外装材を木の薄板で出来た胴縁の上に釘で留めて、通気層を確保する訳だ。ただ、こういう場合の問題は、通常胴縁材は木材であり、胴縁にカビや腐れが発生する恐れがあるということだ。

そうなると、最悪の場合、外装材が脱落することとなる。まあ、20~30年で壊されることを前提にした住宅なら、そうなる前に家自体がなくなってしまうから問題ではないかも知れないが、100年住もうというなら気になるところだ。

また、サイディングやタイル張りといった外装材は、子泣きジジイのように非常に重く、構造体にとっては大きな負荷であり、地震の揺れに対しても不利という側面は否めない。

では、レンガ積みの外壁は、どうだろうか。先程も述べたように、積みレンガは基礎から積み上がってくる。

それも、通気層を確保するのに木で出来た胴縁は必要ない。カナダのレンガ職人の高い技術さえあれば、胴縁を入れなくても垂直・水平を確認しながら、1枚の面で出来たレンガ壁が出来上がるからだ。

レンガ積みの壁は、構造体から少し離れた位置に自立している訳だが、万一の腐食に強い亜鉛コーティングがされたブリックタイで構造体と緩やかに繋がれているから、地震の際でも構造体とレンガの外壁が同じ揺れ方をして崩壊を防ぐ。

カビや腐れ、構造体への負荷、脱落リスクの何れを取ってもレンガを積んだ外壁は、有利と言えるのではないだろうか。勿論、レンガ以外の外壁が悪いと言っている訳ではない。構造体を守るという点では、ちゃんと役目を果たしている。

だが、100年以上住むことを考えるなら、レンガ積みはリスクが最も少ない外装材であり、施工であることは間違いない。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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