積んだレンガは、構造体に接していません

積んだレンガは、構造体に接していません

昨日に引き続いて、岐阜市の輸入住宅N邸のレンガ積み外壁の施工をご紹介しましょう。

カナダのレンガ職人は、おおよそ7~9mの高さのある外壁でもまっすぐ垂直にレンガを積みます。その美しさは、2階の窓から壁を見下ろすとよく分かります。

しかしながら、一番下の基礎に接したレンガから屋根の高さまで、木造構造の壁から2cm程度離したところでレンガ積みの外壁が自立しているというのは、信じられないかも知れませんね。でも、この写真をご覧頂ければ分かります。(写真には写っていませんが、ブリックタイで構造体とレンガとを緩やかに繋いでいますから、ご安心を)

つまり、ちゃんと外部の通気層が取れているという証拠です。この通気層は、木造の構造体を常に乾いた状態にしておくのに役立つのです。万一、レンガの外装に雨が侵入することがあっても、この通気層のレンガ側を伝って水は下へと落ちていきます。ですから、青い色の防水紙側が、水に濡れることはありません。

90mmという厚いレンガに守られた通気層ですが、長い時間掛けてレンガが外気で温められれば、中で空気の対流が生じます。その空気は、最終的に屋根の一番高い棟の部分から放出されるように施工します。だから、対流(緩やかな風)によっても、水分が気化する状況が自然に生まれるという訳です。

勿論、厚いレンガやこの通気層が、外部の断熱層としても機能しますから、構造体に入れたセルロースや羊毛の断熱材と相まって、ダブルの断熱層が形成されるのです。

これで快適にならない訳は、ありませんね。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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