お知らせ : ページ 275

糸が戻らなくなったバランサー

糸が戻らなくなったバランサー

アンダーセン(Andersen)の古いダブルハング・サッシに取付けられていた破損したバランサー(カウンター・バランス)です。

この弁当箱のような本体から2本の糸が延びていて、それらがそれぞれ上窓(アッパー・サッシュ)と下窓(ボトム・サッシュ)とつながって窓を引っ張り上げる仕組みになっています。

バランサーの箱の中には、巻き上げ式のバネが仕込まれていて糸を常に引っ張っているのですが、そのバネが機能しなくなって糸がダラ~ンと出てきてしまっています。

こうなってしまうと、バランサーは窓を持ち上げることが出来ませんからサッシュ(建具)が重くて上がりませんし、上げたにしても手を離すと下に落ちてきてしまいます。また、糸が延びた状態の他に、糸が切れてしまっても同様に窓は持ち上がりません。

どの輸入サッシでもそうですが、バランサーの寿命は10年程度。こちらは、25年もお使い頂いていたということですから、相当優秀な部品だったかも知れません。

部品はアメリカからの取り寄せとなりますから、納期は3ヶ月程度となりますし、交換が必要な窓が複数あれば、作業にも時間が掛かります。そういった点で、そろそろ変だなと感じ始めたら、交換のご相談を早めにして下さいね。

また、今は大丈夫だと思っていても、他のサッシに異常が出たらそのサッシのバランサーもそろそろ寿命です。ですから、作業経費を省く為にも家の窓全てで交換作業をした方がいいかも知れませんね。

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<関連記事>: これを交換するのは、結構大変なんです (2016年11月27日)

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下窓を交換したアンダーセン社ダブルハング・サッシ

下窓を交換したアンダーセン社ダブルハング

リフォームをされる建築会社さんからのご依頼でアンダーセン社のサッシ建具(障子)の交換に昨日行ってきました。

玄関吹き抜けの高い位置にあるダブルハングの窓でしたから、高所恐怖症の私としては足場を組んで頂いても結構怖かったのですが、仕事ですからポーカーフェイスで頑張りました。

以前にもお話ししたと思いますが、アンダーセン(Andersen)のダブルハングの建具交換には力も時間も必要ですから、大変なんです。ましてや、不安定な足場の上ですから、更に精神的なプレッシャーが加わります。

でも、写真のように美しく下窓(ボトム・サッシュ)の交換を完了することが出来ました。やっぱり、白い木製サッシは格好いいですよね。

ただ、少し気掛かりなのは、上窓の建具(アッパー・サッシュ)。こちらについては、前出の建築会社さんから特に不具合の報告を頂いておりませんでしたから、交換用の建具は準備していません。

下窓を外す過程で、上窓の下枠の木や塗装が劣化してきていてグラグラする感じがありました。あまり触り過ぎると枠が脱落して、ガラスのエッジが露出する恐れもありましたから、出来るだけ優しく施工をするように心掛けました。

お客様には状況を説明の上、早めに交換をご依頼頂くようにお願いしてその場を離れましたが、やっぱり私たちのような専門家がちゃんと現地調査を行った上で修理を進めた方が確実かも知れませんね。

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<関連記事>: 建具の下枠も脱落するの? (2016年4月26日)

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これは、結構ひどかったですねぇ

木部が劣化したマーヴィンのダブルハング

一昨日、玄関ドアの調整とマーヴィン(Marvin)のサッシの建具(障子)交換をしてきたという記事を書きましたが、そこから引き揚げてきたダブルハングの建具(上窓)が、この写真。

上になっている部分が建具の側面で、下に向けてアルミの板が延びている処が建具の下端になります。(正常な状態から、右に90度倒したような感じです)

通常建具の側面に付いているピボット(建具をバランサーに連動させる為の金属部品)が脱落しているだけでなく、木が腐って大きな穴が明いた状態になっています。白いウェザーストリップが差し込まれている木も下枠から外れてしまっているのが分かりますでしょうか。

通常、こうした状態になるのは、雨水が屋外側のアルミやガラスのつなぎ目から侵入して内部の木を腐らせることが考えられます。恐らくこのサッシも同様の原因でこうなったと思われますが、不思議なのはペアガラスの室内側のガラスだけが割れているということです。

普通なら外側のガラスが割れて、その割れ目に水が侵入するというストーリーなのですが、外側は全く無傷なんです。もしかしたら、室内側のガラスに何か強い力で衝突したものがあって、その衝撃で外側のアルミやガラスに小さな隙間が空いてしまったのかも知れません。

何れにしても、屋外側のガラスの周囲やアルミ枠のつなぎ目には、定期的に防水処理をすることが長持ちさせる秘訣だと思います。外壁の塗り替えで足場を組む時は、絶好のメンテナンスのタイミングですから、その際は是非輸入サッシの防水や塗装をして下さいね。

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白色で塗装するとクラシックです

白で塗装した木製サッシ

パラペイントの屋外用木部塗料、ティンバー・ケアは、ナチュラル・クリアの他に白い色のタイプもあるのですが、今回アンダーセン(Andersen)の建具(障子)を白で塗装してみました。

木製サッシの多くは、木目を活かす為に透明色やブラウン色のステインで塗装するケースが多いのですが、アメリカでは半数程度のおうちで窓を白く塗ってしまいます。

白は汚れても塗り重ねが容易ですし、部屋を明るくしてくれます。また、何度も重ね塗りをしていくと、塗料が表面に何重にも層を作りますから、塗装強度のアップと時代が付いてくるのです。そういった点で、白く塗られた木製サッシは、エレガントでありながらクラシックなデザインを演出してくれるはずです。

今回交換するサッシは、たまたま白い木製サッシだったので、私共で白く防水塗装をしましたが、木目のある既存の輸入サッシでも白く塗ることは可能です。(ただ、最初はちょっと勇気が要りますが・・・)

まずは、トイレや洗面の小さな部屋の窓やドアで試しに塗ってみては、如何でしょうか。きっと、世界が変わりますよ。特にカナダのパラペイントは、素人の方でも簡単に塗れるように作られた塗料ですから、塗りやすさや仕上がりは抜群です。

新築やリフォームで、是非一度お試しあれ!

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玄関ドアの点検・調整

輸入玄関ドアの点検・調整

今日は朝から愛知県大府市の輸入住宅 T邸に伺って、玄関ドアのメンテナンスとマーヴィン(Marvin)のダブルハングのアッパー・サッシュ(上窓建具)の交換をしてきました。

玄関ドアを含めた外装(屋根・外壁)の塗り替え等は、パラペイントで既に完了していましたから、今日が最後の仕上げでした。

マーヴィンの新しい建具(障子)を会社で十分に防水処理して、交換に臨んだのですが、上窓だけでなくボトム・サッシュの一部に木部の腐れがあることを発見し、そちらも応急処置してきましたから、結構時間が掛かりました。

どちらも雨水の侵入による不具合と思いますから、お客様にはどんな防水コーキングを使ったらいいかや、どこを防水処理するかをお伝えして、ご自身でDIYして頂くようにお願いしてきました。でも、傷みは結構ひどかったですから、数年のうちには交換するようにお話ししてきましたよ。

さて、肝心の玄関ドアのメンテナンスですが、重いドアの建て起こし(垂直・水平、下がり具合)を調整します。その際、メインに調整するのは3枚の大きなヒンジです。多くの場合、ヒンジの金属が摩耗することによってドアの下がりが発生しますから、新しいものに交換することは必修です。

その上で、ヒンジの下地に薄い板状の調整板を状況に応じて噛ませることで、垂直・水平を出していきます。ただ、これは建具屋さんでも結構難しい作業です。だって、木製の輸入玄関ドアは長年雨風に当たっていますから、曲がりや反りが三次元(3D)で出ています。

それをベターなポジションにまで持っていこうというのですから、何度も何度もやり直しながら作業を進めなければなりません。当然、それには慣れや経験が必要となる訳です。

それがうまくいったら、次はデッドボルト(カンヌキ・ロック)やドア・ラッチが、スムースにストライクの穴に入るかどうかをチェックした上で、必要あればここも調整が必要です。

多くの場合、穴の位置もあまりよくない場所になっていますから、金属のストライク自体を削ったり、ストライクの位置をずらしたりしなければなりませんから、これも道具と経験が必要です。

最後に、ドア枠の周囲のウェザーストリップを交換して、気密の加減を確認すれば、ほぼ完了と言ってもいいでしょう。ただ、状況によってはボトム・ウェザーストリップも交換した方がいい場合もありますから、そういう時はヒンジを調整する前に交換作業を行わないと、再度ヒンジ調整が必要となりますから、注意して下さいね。

これら全ては、基本DIYでやれるものではありますが、道具や材料、経験、自然の摂理といったものの知識がないと、全く歯が立ちません。そんな時は、私たちのような輸入住宅の専門家にご依頼下さいね。

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<関連記事>: ピラスターとクロスヘッド (2016年10月27日)

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ウェザーストリップも定期交換

劣化した掃出しサッシのウェザーストリップ

こちらの写真は、マーヴィン社製掃出しサッシ用のウェザーストリップ。

随分劣化が進んでいる為、応急処置としてテープで千切れるのを抑えています。

ウェザーストリップは、気密や防水性能を高める役割がありますから、ビードと呼ばれる樹脂製の羽根が付いているものが多いのですが、その羽根が取れてきてしまうんですね。

Marvinに限らず、AndersenでもHurdでも然程違いがないものが取り付けられていますから、どのメーカーのものでも10年くらいしたら劣化の具合をちゃんとチェックして頂く方がいいかも知れません。

屋外と接する開口部にこうしたものが取り付けられる訳ですから、窓だけでなく玄関ドアや勝手口といった処にも、同様に気密材が取り付けられているはずです。ですから、そちらも一緒に点検するようにして下さいね。

こうしたウェザーストリップは、どの輸入サッシ(ドア)・メーカーでも消耗品として何らかの在庫を持っていますから、製造時期や品番などを特定すれば、必ず代替のものを調達することが可能です。

ただ、国内に在庫がないものや形状が昔と違うものになっていたりしますから、オーダーの際には納期や取付け方法に注意して下さいね。早めに交換すれば、それだけ気持ちよく過ごして頂けるはずです。

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ワイザー社製ドライブイン・ラッチ

ワイザー社製ドライブインラッチ

静岡県浜松市のお客様から、玄関ドアのハンドルセットに付いているドア・ラッチが壊れたので、調達出来ないかという相談を頂きました。

その際、お送り頂いたのがこの写真。両方共、カナダ ワイザー(Weiser)社が製造しているドアノブ用のラッチですが、新旧で差し込み穴の形状や材質が違っています。

また、どちらもフェースプレートが頭の部分に付いていないドライブイン・ラッチ(頭が丸い形状)であることも見て取れます。

国内でよく使われるクイックセット(Kwikset)のラッチと比べると差し込み穴の形状が違うのが分かります。(ワイザーは四角穴、クイックセットはキノコ形の穴です)

ドアのラッチに関しては、メーカーで形状が違いますので、互換性はありません。但し、ドアノブやハンドルをドアに取り付ける際の取付け穴の位置や大きさは、北米では統一されていますから、ドアノブ自体を違うメーカーのものに交換することは可能です。

もしメーカーに拘りがないようであれば、私たちが常時在庫しているクイックセットのドアノブ(レバー)に交換してもいいかも知れません。

だって、こうしたラッチは消耗品で10~20年で取り換えが必要となりますから、すぐに手に入るものにしておくことで、セキュリティの不安を出来るだけ短い時間にすることが可能ですからね。(勿論、こうしたラッチを予備に複数購入しておいてもいいですね)

因みに。今回はお知り合いのビルダーさんが古い在庫を持っていらしたので、そちらでお願いすることになりました。

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全館空調は、機器よりも循環デザインやサービス

全館空調のダクト配管

最近、全館空調システムについて、お客様からご質問を頂きました。

そのお客様は、結構勉強されていらっしゃるようで、細かなことまでいろいろお聞きになられました。

以前、私が書かせて頂いた記事で、熱交換型の換気装置について詳しくご説明したものがありますが、書いた時の当時の記憶が蘇って参りました。そういった意味では、こうして時々お問い合わせ頂けると、私も勉強になる気がします。

熱交換の種類については、以前の記事をお読み頂くこととして、空調システムというものは機器そのものの性能が一番大切なのではなく、システム全体のバランスや施工方法、アフター・メンテナンスの方が重要な気がします。

機器については、製造各社それぞれが十分に頑張って作っておられますから、極端な性能差というものはないように思います。ただ、その機器の性能を十分に引き出す為には、家の大きさに合った機器の選定や空気の循環を考えたダクトの配置が重要となります。

また、そうした設計がいくら上手でも、変にダクトが折れ曲がっていたり、接続部分の気密が保たれていなかったりすれば、余分な電力を使うこととなります。つまり、機器自体の性能よりも設計デザインや施工の精度(気遣い)が重要視される訳ですから、如何にいい施工会社に依頼するかで勝負は決まります。

そして、最も大切なのは、施工後のメンテナンス。いくら施工が上手でも、人間が作るものには限界があります。接続の際の気密テープの劣化や給排気口のホコリなどは、生活していれば避けられない問題です。

定期点検などでそういったことに対処していける体制は、お客様と私たちがガッチリ手を組んでいける関係がなければ構築出来ないことなんです。

どこに建築を依頼するか、どこが信頼を置けるビルダーなのか、それを確認する方法はHPでどれだけ情報公開しているかを確認したり、直接会って話をする以外ないと思います。結局、人が大事ということなんでしょうね。

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<関連記事>: 熱交換型換気装置は、どっちがいいの?(2) (2012年11月13日)

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下がったドアには取付けられないことも・・・

ボトム・ウェザーストリップ

こちらの部品は、玄関ドア下に取り付けるボトム・ウェザーストリップと呼ばれるプラスチック製のパーツです。

ドアの敷居とドアとの間に空いた隙間を埋めるのと同時に、下側のヒダ状になったスイーパーで雨水の侵入を防ぎます。

ただ、このヒダ状のものの長さが結構長い為、ある程度の隙間の大きさがないと、ドアの開閉が重くなったり、ドア自体が閉まらなくなったりすることも多いのです。

特に長く使っている輸入住宅の玄関ドアの場合、ドアが少しずつ下がってきていて、ドアが敷居に当たってきているなんてこともありますから、そこにボトム・ウェザーストリップを付け替えると、ドア自体が機能しなくなることもしばしばです。

ボトム・ウェザーストリップを交換する場合は、玄関ドアの状況を見ながらドアの建て起こしやヒンジの交換・調整などをしながら、その可否を検討すべきだと思います。

勿論、あったに越したことはありませんが、万一なくてもドア枠側や敷居にウェザーストリップが付いていますから、気密や防水・防雨には問題ありません。(敷居のウェザーストリップが劣化していれば、その交換は必要です)

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輸入サッシ外装の防水処理

輸入サッシ外装の防水処理

輸入の木製サッシは、雨漏れが原因で木部の腐れを生じてしまうことがよくあります。

基本としては、雨が降った翌日には窓を開けて十分に乾燥させることで問題にならないように出来るのですが、一概に全てそれで解決するという訳でもありません。

輸入の木製サッシに限らず、ペアガラスが使われている窓は、窓枠の隙間から雨が侵入すると稀にペアガラスの中の空気層に水分や湿気が入り込むことがあるのです。そうなると、ガラス内に結露を起し最悪ガラスが脱落する恐れが生じますから、樹脂サッシやアルミサッシでも注意が必要です。

また、写真のようなアルミクラッドの輸入サッシの場合は、外装のアルミのつなぎ目などから雨が侵入することもあります。そういった状況から、私たちは窓の外装に防水処理をすることをお勧めしています。(交換用の建具を取り付ける前には、私たちは必ずこうした防水処理を念入りに行います)

勿論、輸入サッシ・メーカーでコーキング処理をしてありますからそこまでやる必要はないという意見もあるでしょう。窓の施工を行う住宅メーカーや工務店さんでも、サッシの取付けやサッシの周囲の防水処理は行いますが、サッシ自体の防水施工を行う人は殆どいません。

ですから、お客様ご自身でもDIYで防水コーキング等を打たれることをされては如何でしょうか。そういうことをやってあったにしても、10年もすればコーキングも劣化しますからね。

コーキングもいろいろ種類がありますし、色も数種類存在します。適材適所を心掛けて、悪くなる前に是非トライしてみて下さい。マスキングなど面倒な準備作業もありますが、慣れれば誰でも簡単に施工出来るのがコーキングです。

ただ、やり過ぎて万一の水抜きの場所まで塞がないように!

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