お知らせ : ページ 267

輸入サッシのガラス押え

掃出しサッシのガラス押え

輸入サッシの多くには、ペアガラスの防水・気密や建具枠への固定の為にグラス・ビード(Glass Bead)と呼ばれるガラス押えが付いています。

こちらは、アメリカ サミット社製と思われる樹脂製掃出しサッシなんですが、サッシの外側のガラスに取り付けられたグラス・ビードが一部なくなっている状況です。(こうした部品は、窓の内側にある場合もございます)

何でも外壁塗装をした際に、業者さんが破損させてしまったらしいのですが、このままでは見ため的にもガラス固定の観点からもよくありませんね。

取り敢えず、部品の写真を送ってもらい、同じと思われるものを見付けたのですが、材料の厚みや微妙な湾曲具合が違っているようです。(大きさは、ピッタリなんですが・・・)

新しい部品は、部品メーカーのサイトで確認したものですので、一度サッシ・メーカーにも聞いてみようと思っています。ただ、古いサッシですから、既に仕様が変わっている可能性もありますから、古い部品と全く同じものが手に入るかどうかは、確約することが出来ません。

しかしながら、輸入サッシの多くは、こうした部品が今でも製造されているという状況があります。もし交換部品が必要という場合、それは素晴らしいことではないでしょうか。いつまでも長く輸入住宅を愛していきたいという情熱をお持ちのお客様には、今後も私たちは力をお貸ししていきたいと思います。

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窓下は、水抜きスペース

輸入サッシの施工

構造体にサッシを固定する為に、サッシの周囲にはネイル・フィンと呼ばれる釘留め用の部品(つば)が付いています。

上下左右、サッシの全ての辺に付いていますから、知識のない大工さんは全部に釘を打って留めてしまいます。

勿論、そうすることでサッシは建物の構造体にガッチリ固定される訳ですが、建物というものは自分自身の重さによって徐々に沈み込みますし、木や鉄骨の収縮・膨張などによっても動くのです。

もしそうした力がサッシに伝われば、どうなるでしょうか。サッシは歪み、窓の開閉に支障をきたすこととなるのです。つまり、ネイル・フィンで固定するには、一定の配慮が必要なのです。

こういう場合、まずサッシの両サイドを釘又はビスで固定します。次に窓下を固定します。但し、釘穴の全てに釘を打つ必要はありません。最後、窓上だけは固定しないでそのままにしておくというのが、基本的なサッシの納め方となります。

そうすることで、上から建物の重量が掛かってきても、窓が上から押されて潰れることはありません。(ここで失敗している家は、たくさんあります)

さて、次に窓の防水処理についてですが、サッシは雨漏りにおいて一番の弱点スポットですから、サッシの防水は何層にもわたってテープやシートを適切な場所に適切な形で張っていく必要があります。今回、そうしたことを全てここに書くことは文字数の問題で控えますが、1ヶ所だけ雨水の逃げ場を作っておく場所があります。

それは、窓下。ネイル・フィンの下側は構造体への雨の侵入を防ぐ為に、防水処理を施すのですが、万一雨がサッシに入り込むようなことがあった場合、ネイル・フィンと防水層との間から雨水が抜けるようにしておかなければなりません。(写真は、窓からの雨漏りでサッシを交換したリフォーム現場です。但し、こういう手順を全て分かっている業者は、意外と少ないのです)

ですから、ネイル・フィンの上には防水テープは張らないのです。張ってしまうとそこに水が溜まり、それが元で逆流したり、別の箇所に漏水してきたりすることとなるのです。

固定にしろ、防水にしろ、何でもかんでも完璧にやっておこうというのは日本人らしい発想ですが、それは浅はかな考えでしかありません。自然の摂理を深く考えて、もしもの時の為に次の一手を打っておくことが建築には大切なんですね。いい建築屋は、それを知っているはずですよ。

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自分でやるのは、なかなか難しいかも

上下に断裂したバランサーコイル

こちらは、メーカー不明の輸入樹脂サッシのシングルハング窓。
もしかしたら、サミット(Summit)社かも知れません・・・?

コイル・バランサーが装着された窓は、他にもヴァイスロイやプライジェム、ACANといったサッシ・メーカーのものがあり、仕組みとしては一般的と言えるでしょう。

写真のように、サッシ枠の溝の中に入っているゼンマイ式のバランサーのバネが2つに断裂しています。いつも言いますが、どんなバランサーでも消耗品の寿命は10年程度です。

通常は、このバネ(コイル・スプリング)が1つになっていて、バネが巻き上がる力を利用して、ボトム・サッシュ(下窓)が上に持ち上がるように支えます。でも、こうなってしまうと建具(障子)を上げ下げすることは出来ません。

窓枠の両側にコイル・バランサーが付いているのですが、殆どのケースでは片側のみが断裂します。ですから、左右のバランスが取れずうまく可動しなくなるのです。今回の兵庫県のお客様は、遠方だからと私共から部品だけを調達してご自身で交換をしたいとおっしゃっています。

枠の溝の中に入れられたのだから、交換するのも出来るはずだとお考えのようですが、それをするのはなかなか大変なんですよ。(バネやバランサーの付属品の方が、溝の幅より大きいので物理的にうまく取り出せないのです)

まあ、やれないことはないのでしょうが、道具や経験の両方がないと建築業者でも交換は出来ないと思います。何でもトライすることは大切ですが、まずはプロの仕事をじっくり見て、それから自分でやれるかどうか判断するのが一番いいやり方かも知れませんよ。

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今でもボード釘を使ってませんか?

ボード釘

皆さん、昨日の台風で家は大丈夫でしたでしょうか?

名古屋に直撃するかと思い、少々ビクビクしておりましたが、この地域では比較的被害も少なかったように思います。

さて、こちらはアルミクラッド・サッシからの雨漏りで、新しいマーヴィン(Marvin)の窓に入れ替えた時の室内側の写真です。無垢の木製サッシの美しさを感じさせる1枚ですが、その周囲も是非ご覧下さい。

以前のサッシに付いていたケーシング(飾り縁)を外しましたので、ビニール・クロスが張られていないケーシングの下にある石膏ボードが露出しました。

窓の部分をくり抜く形で石膏ボードを張っていますから、つなぎ目を少なくする工夫がされていて、なかなか仕事が分かっている大工さんが張ったんだなと思いました。

ただ、それを知っている大工さんだったら、石膏ボードも縦に張らずに、横にそれもレンガ張り(千鳥張り)にすれば、更にいい仕事だったと思います。

ただ、ここで気になるのは、石膏ボードを留める為の釘。20年も前に施工された家なので仕方ないとは思いますが、私たちはこうした釘は使いません。何故なら、釘は知らず知らずのうちに抜けてきて、壁紙やドライウォールの美しい塗装を浮かせてしまう恐れが生じるからです。

また、釘の頭がボードの表面よりもめりこんでいるのが分かりますか?これでは、ボードを固定する役目を十分に果たせません。

ですから、石膏ボード張りにはボード用のビスを用います。ビスは回転させながら打っていきますから、釘打ちよりも仕事のスピードが遅くなります。でも、ビスは将来抜けてくることはありませんし、ボードの表面すれすれで留めることも可能です。

時間や手間、材料費や道具は余分に必要となりますが、家が建って何年かした後の美しさを意識したビルダーなら、絶対にボード釘は使わないはずです。

さて、皆さんのおうちは釘を使っていますか、ビスを使っていますか?小さな違いですが、実はその施工業者の力量や考え方が如実に表れる工程でもあるのです。

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台風16号に備えて

台風への備え

昨日の早朝、家を出てすぐに足場屋さんから電話。

何かあったかなと思いながら電話に出ると、「明日の台風接近で今の現場の状態はどうなっていますか」という確認の電話でした。

こういう場合、足場全体に張ってある養生シートをたたんで、風を受けないようにしておかないと、風の力で足場が倒れたり、パイプなどが飛んでご近所に被害をもたらしたりしてしまい大変なことになります。

それを心配して電話をしてくれたのですが、シートをはがしに行きましょうかとも言ってくれました。足場屋さんは通常50軒以上の現場を抱えているはずですから、いちいち全ての現場を回って養生を剥がしていたら、台風接近に間に合わなくなってしまいます。

今回の台風は強烈ですから、台風が直撃する前でも風雨が強くなります。そこで作業中の職人さんたちが煽られたら、それこそ危険です。

高所恐怖症の私ですが、足場屋さんの親切な言葉を断って、「自分でやってくるから他を回ってあげて」と伝えました。いや~、何てバカなことを言ってしまったんでしょう。

後から後悔しても先に立たず。午前中から14時くらいに掛けて恐怖と闘いながら1人で養生シートを丸めてきました。だって、連休中ですから誰にも手伝いをお願い出来ないですもんね。

途中多少の雨にも降られましたが、何とか無事作業を完了。(雨が降らなくても、汗で服はビショビショですが・・・)

雨漏りを直す為のリフォームの現場ですから、丁度この台風が最終テストとなります。まず大丈夫だと思っていますが、こんなに強い台風だと何があるか分かりません。もしもの時は、原因究明と対策が必要です。

でも、こんなことがなければ、究極の雨漏りチェックはできないでしょうから、これもよしとすべきかも知れません。東海地方を含めてこれから台風の影響がある地域の皆さんは、どうぞサッシや外壁、屋根や天井からの雨漏りには十分注意して下さい。

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<関連記事>: スーパー台風・突風対応型高強度輸入サッシ (2015年8月25日)

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このバランサーは、初めてです

MODULEXから輸入したサッシのバランサー

とある建築会社さんから、昔カナダのModule X(モデュレックス)というコンソリデーターから住宅資材を購入して輸入住宅を建てたのだけれど、その会社もなくなり、どういった商品を購入したかも全く分からなくなってしまったので、助けて欲しいという相談を頂きました。

輸入住宅ブームの時は、北米の住宅会社が一軒丸ごと資材を輸出して日本の建築屋さんがそれを建てるなんてことをやってましたね。

今、そんなダイナミックな輸入住宅を建てる住宅メーカーはなくなってしまいましたが、当時はそれが流行りだったと思います。

特に一軒分を一度にコンテナで輸入すると、日本での関税が掛からないという特典がありましたから、コストダウンの為にこぞって輸入したのでした。

さて、今回の写真は、どこのメーカーのものか全くわからない輸入サッシに付けられていたシングルハング用バランサー。この手のバランサーでしたら、通常は両端にプラスチックのガイド部品が付いているものなのですが、そういったものは何も付いていないようです。

よくよく調べてみると、このバランサーはオーバーヘッド・チャネル・バランサーと言って、窓の両サイドではなく窓上のフレームに装着するタイプのバランサーのようです。様々なバランサーを見てきましたが、この手のタイプは初めてですね。

ただ、機能的なところは、通常のバランサーと同じでしょうから、交換も然程難しくないと思われます。

輸入資材を使って住宅を建築したはいいが、それらのメンテナンスのことは全く考えていなかったでしょうから、相談頂いた建築会社の方もどうしていいか不安だったでしょうね。

これから部品の詳細を確認して、調達可能かどうかを調査しますが、今まで相談の連絡も何もしてこられないビルダーさんは、果たしてお客様のおうちを放置しているのでしょうか?そんな輸入住宅は、日本に五万とあるのでしょうね。

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いいものは、味が出ます

クイックセット社製ドアレバー

長崎のお客様からご相談を頂きました。「築17年の輸入住宅に住んでおりますが、先日トイレのドアのラッチが故障し、閉まらなくなってしまい、ネットで色々と調べているうちに貴社のブログにたどり着きました」とのこと。

写真は、そのドアレバーの外側(トイレ内の方は、サムターンと呼ばれる内鍵付き)部分。

中央に小さな穴が開いていますが、これは非常時のロック解除用。この穴にロック解除用の針金のような道具を差し込むと、内側のロックが解除されます。

万一鍵が掛かった状態で、中に人が倒れているなんて事態になっても外からドアを開けられるというシステムです。このドアレバーは、クイックセット(Kwikset)社のものですが、輸入のドアノブ・メーカーのものはこうした非常用解除機能がどれにも付いています。

今回のトラブルは、先が丸くなっているドライブイン・ラッチという金物の爪が、レバーを動かしても可動しなくなったというものです。爪が出っぱなしになれば、トイレが使えなくなりますし、逆に出なくなれば、ドアがいつも開放された状態になります。

一般のラッチは、フェースプレートと呼ばれる金属板が頭の部分に付いていますから、ドライブイン・ラッチを見付けるのは至難の技。勿論、ホームメイドでは、トイレ用でも勝手口用でもドライブイン・ラッチを在庫していますから、すぐに発送して差し上げることは可能です。

古くなっても部品さえ交換出来れば長くお使い頂けます。そこが、輸入住宅のいいところですよね。

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<その後のお客様からのメール>:
有限会社ホームメイド ご担当者様

お世話になります。商品届きました!早速取り付けてみましたが、部品を変えるだけでこんなにスムーズに開閉できるようになるものなんですね。びっくりです。

トイレのラッチもノブをはめ込むのに四苦八苦しましたが、ちゃんとドアが閉まるようになってほっとしました。

15年以上も経つと色々と不具合が出てきて、問い合わせ先も分からず困っておりましたが、今回迅速に対応して頂きまして本当に助かりました。ありがとうございます。

大好きな輸入住宅です。これからも大事に住んでいきたいと思いますので、またお問い合わせさせていただくこともあるかと思います。その時はどうぞよろしくお願いいたします。

ありがとうございました。
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<関連記事>: 輸入ドア・ノブ(レバー)のメンテナンス

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シングルハング・サッシとバランサー

シングルハングサッシとバランサー

こちらは、神戸のお客様からご相談を頂いたシングルハング・サッシ。

輸入サッシであることは分かるのですが、樹脂製かアルミ製かは写真だけでは判断出来ません。

また、このサッシに付いていたと思われるチャネル・バランサーが外された状態で写っています。糸切れを起こしていないようですから、不具合がないものなのか、それとも糸を巻き付ける滑車の動きが悪くなって、バネの機能が十分に果たされなくなったものかも知れません。

こうしたバランサーは、糸切れ以外でも不具合が発生しますし、そうなると窓の開閉が難しくなってくるのです。それにしても、サッシ周りが随分汚れていますねぇ。

こんな状態では、窓のメンテナンスもろくになされていないでしょうから、いろいろな部分が悪くなるのは極々自然です。家というものは、愛着が一番大切です。愛着があれば、自然と可愛がるものです。それは、家もペットも同じです。

可愛がって手入れをしてやれば、長く生き続けてくれますが、放ったらかしにして何もしなければ、その寿命も相応になります。30年も経たないうちに壊される日本の住宅の多くは、住宅メーカーが何もしてくれない、工務店に騙されたということではなく、住み手もメンテナンスを怠っていたというのも事実です。

そうならないようにする為には、造り手も使い手も一緒に長く点検・修理をしていけるような関係を築き上げることが大切です。そこには、お金を越えた何かがなければいけないと私は思います。

ただ、今回のケースでは、お金や手間を掛けてでも直したいとお考え頂けているのか、・・・? 私だって骨折り損は嫌ですからね。

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サッシ上部にもヒンジは付いている

バイスロイ社ケースメントのヒンジ

昨日、インシュレート社のウィンドウ・ヒンジについて書きましたので、今日はバイスロイ社製ケースメント・サッシのヒンジをご覧に入れます。

(この話題は、ちょっとマニアック過ぎますかねぇ~)

こうした窓用ヒンジは、サッシの下枠だけでなく上枠にも同じものが付けられています。つまりペア(一対)なんです。上下両方付いていなければ、建具(障子)を固定したり、開閉させたり出来ないですもんね。

カナダ ヴァイスロイ(Viceroy)も同じ樹脂製サッシですが、こちらのヒンジは4本のバー・プレートを軸として用いていますから、結構耐久性がありそうですが、強い風の際に窓を開けっ放しにしたりすると、風に建具が煽られヒンジや窓が歪んでしまうこともあるようです。

ヒンジが歪めば、建具自体の水平・垂直も狂ってきますから、窓が開けにくくなったり、閉める際に十分引き込めなくなったりします。それを力ずくで動かすもんですから、ヒンジだけでなくオペレーターもギアがおかしくなってしまい、空回りするトラブルへと発展します。

一つの原因からどんどん問題は他に波及して、最後には全体が変になってしまうといういい例です。勿論、すぐにそうなる訳ではありませんから、何年も掛けて問題が徐々に大きくなるのです。

また、同様のことを別のサッシでもやってしまいますから、家全体の窓という窓が開閉出来なくなるみたいです。そういうおうちのお客様は、日本中にたくさんいらっしゃるでしょうね。

こういうトラブルの対処や調整をすることが多くなってきましたが、樹脂製の枠の場合、抜けたビスを締めようにもビスの取付け穴が広がってバカになっていると、相当厄介な修理となります。

今回のケースでもビスが利かないところがありましたし、レール上を動く黒いプラスチックのスライド部品が割れて操作出来ないという不具合もありました。

そこで、ビス穴に詰めものをした上でビスを固定し、スライダーが付属しているウィンドウ・ヒンジも窓から外して丸ごと交換しました。

気密性や断熱性、防犯性をよくする為に考えられた輸入サッシの開閉システムですが、その取付けは繊細ですから、無理に何とかしようと思わないで、早めに専門家に直してもらって下さいね。

<関連記事>: ウィンドウ・ヒンジの交換 (2016年9月26日)

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これもヒンジ?

インシュレート・サッシのヒンジ

玄関ドアや室内のドアには、蝶番と呼ばれるドア・ヒンジが付いています。ドアを開閉する際の支点となる部品で、普通は3枚付いていますね。

輸入サッシでも開きの窓には、同様にヒンジが取り付けられていますが、その形状はドアとは全く異なります。(尚、国産サッシでは、ドア・ヒンジと同じ形状のものが付いているケースが多いかも知れません)

開きのサッシと言っても、横方向に開く竪滑りタイプのケースメントや下側が外に開いていくオーニングがありますが、開く位置が違うだけでおおよそヒンジの構造は同じです。

ただ、サッシ・メーカーによって、窓ヒンジの形状や大きさは異なったものが付いていますから、取り換えるなどの際は注意が必要です。

写真のものは、インシュレート(Insulate)社のケースメント用として取り付けられていたヒンジです。ロト・システムと呼ばれる開閉構造の部品ですが、他社製のサッシのものとは形状が全く違います。(機能的には変わりませんが・・・)

当然、これに付随するオペレーター(ギアで開閉を操作する部品)も独特であることは言うまでもありません。部品の平準化が進んでいる北米の住宅ですから、こうした窓部品も同じものをどの会社でも採用しているというふうにしてくれたらよりよい気がするのですが、なかなかそうはならないようです。

ただ、サッシ・メーカーが万一なくなってしまっても、パーツを供給する部品メーカーは存在しますから、将来部品がなくて修理が出来ないという不安は少ないかも知れません。

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