アルミクラッド・サッシの雨漏り

アルミクラッド・サッシの雨漏り

高性能でありながら、デザイン的にも美しい輸入サッシを使いたいという方は今でも多くいらっしゃると思います。逆に言えば、輸入住宅の新築で輸入サッシを使わないなんてどこが輸入住宅なんだという話になりかねませんよね。

現状、国内に流通している輸入サッシは、2種類に分かれます。1つは、外側がアルミで覆われた木製サッシであるアルミクラッド・サッシ。そしてもう1つは、樹脂で作られたPVCサッシ。(一部、アルミで覆っていない全くの木製サッシもあります)

今まで建てられた日本の輸入住宅は、おそらく90%近くがアルミクラッド・サッシを使っていると思いますが、その中には防水性が不十分な窓が含まれていることも忘れてはいけません。

アルミの枠自体は、一体成型で作られている訳ではなく、コーナーの継ぎ目の部分やガラスに接する部分、窓の建具(サッシュ)と窓枠とが重なり合う部分などは、わずかな隙間が生じやすく雨水が知らない間に窓の木部まで侵入してしまうことがよくあります。また、メーカーによっては、木が外部に露出している箇所も存在し、自然素材故に割れが入ってしまうなんてこともよくあることです。

そういう部分にコーキングやパッキン材、防水塗料などを用いることで対処するのが普通ですが、そういうアイデアが最初からない窓メーカーや経年劣化で防水性が落ちてしまっているサッシも存在します。

今回状況を見に伺ったおうちの窓は、コーキングなどの防水剤が施工されていない部分と経年劣化でコーキングが割れてしまっている部分の両方が見受けられました。こうなると、アルミで覆われているはずの木部にも水が少しずつ侵入することで何らかの劣化があることは否めません。

また、その水がペアガラスの気密スペーサーの隙間にも侵入して、写真のように窓ガラスの内部を曇らせてしまうという状況も発生します。幸いこの窓のインテリア側は、防水性がしっかりしているようで、室内への雨水の侵入はないようですが、その分壁の中の見えない部分がどうなっているかが心配です。

こういうサッシの雨漏りの場合、木部の劣化が然程でもなければ、サッシの周囲やつなぎ目をコーキングしたり、Para ティンバー・ケアで防水塗装したりすることで対処が可能かも知れませんが、劣化が進んでしまっている場合は最悪窓や構造材の交換ということも想定しなければなりません。

対処が早いか遅いかで、その分補修費用も変わります。勿論、窓の向きや雨の当たり方の要素もありますので、家全体の窓を交換しなければいけないということではありませんが、多少窓のデザインが変わってしまうことは仕方のないことです。

(窓メーカーの違いや製造年代によって、デザインも異なりますからね)

輸入住宅のデザインにとっては、輸入の窓は欠かすことが出来ません。手の掛かる子ではありますが、メンテナンスをしっかりやって長く愛せる輸入住宅を実現して下さいね。修理でお困りの方は、お問い合わせ下さい。

<関連記事>: Nord も、サッシを作ってたんだ~ (2014年7月31日)

窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。

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