熱交換型換気装置は、どっちがいいの?(1)

熱交換型換気装置は、どっちがいいの?(1)

熱交換型換気システムには、全熱型と顕熱型の2つが存在します。

この説明はちょっと長くなりますので、まずは熱交換型換気そのものについてお話しします。

これらは、一般的に第1種換気と呼ばれていて、外気を室内に取り入れる吸気と室内の空気を室外に放出する排気とが同じ風量/風速で同時に交換されることから、第2種や第3種換気のように屋外と屋内とで空気圧が異なるということはありません。

そういった意味では、体には少しやさしいのかも知れませんね。

また、省エネを考えて室内の温度を外に排出しないようにする熱交換のシステムをこれに取り込もうということになりました。

両者の空気を集めるダクトを隣接させて、そこで両者の熱を互いに伝達させる方法が、このシステムです。

その為、両者の空気の出入りを1ヶ所に集めることが求められることとなりました。

換気装置が集中型となる為、各部屋の空気をダクトで集めなければならず、ダクトスペースの確保や装置の大型化・コストアップなどの欠点も存在します。(尚、各部屋に取り付ける個別エアコンのようなタイプもありますし、非熱交換型のものもありますが、見た目や省エネ性能を考えて採用して下さいね)逆に言えば、第2種や第3種換気は、装置が簡単でお値打ちに採用出来るし、実際の空気圧も体感出来る程大きくはないという点で有利な状況もあるのです。

さて、最近、部屋毎の個別エアコンに代えて、家全体の温度を一定にコントロールする全館冷暖房(全館空調)システムを新築時に施工したいというお客さんが増えてきました。そういう場合、1ヶ所の集中エアコンで室内空気を管理する為、集中型換気装置を併用することは自ずと理に適っています。

ですから、全館冷暖房システムには、熱交換型換気システムがセットで付いてくるということになりました。ここまで、皆さんご理解頂けましたでしょうか?いや~、ちょっと難しかったかな(笑)

建築基準法で設置が義務付けされた24時間計画換気。私個人は機械に常時頼るようなことをよしとはしませんが、これをやらないと建築確認申請や許可が下りなくなります。ですから、家づくりを考えている皆さんも、自分ならばどの換気を採用するか、ちゃんと決めておく必要がありますね。

でも、皆さん、ちょっと変だと思いませんか?

行政や住宅メーカーは、高気密化して省エネを目指しているのに、一方では室内の化学物質対策・シックハウス対策として、壁に穴を開けて換気する。それは、気密を下げて、尚且つある程度の熱まで戸外に放出してしまうってことじゃないのぉ?。まさに、やることなすこと矛盾だらけ。まあ、法律ですから、文句を言っても仕方ないですかね。私なら、自然素材を用いて、根本原因の化学物質を室内から排除する道を選びますけどね(笑)

では、実際に全館冷暖房システム等を採用した私たちの作品を下記サイトでご覧下さい。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

ホームメイド 作品紹介: アメリカンファミリーの理想の家 ~C邸~

次回は、全熱型と顕熱型について、書かせて頂きます。

関連記事: 熱交換型換気装置は、どっちがいいの?(2) (2012年11月13日)
関連記事: 全館空調は、機器よりも循環デザインやサービス (2016年12月1日)

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