これは、開き戸の宿命です

これは、開き戸の宿命です

今日、お客様からドアのラッチ(爪)が引っ掛からなくなったので、見て欲しいという依頼でご自宅にお邪魔した。ドア・ハンドルのラッチ部品を以前交換したことがあるので、同じ部品が経年劣化したのかと思い、在庫を持参していった。

いざ現物を確認したが、部品の問題でないことはすぐに分かった。ラッチが穴に引っ掛からなくなったのは、2つ原因がある。

まずは、木製の輸入ドアであるが故に、ドアが気温や湿度で動くのである。冬場は空気が乾燥するので、木が縮む。それ故、ドア本体とラッチの入る穴との距離が広がる為、引っ掛かるべきものが引っ掛からなくなるのだ。

そして、もう1つの原因は、30kg以上もある輸入ドアが長年開閉を繰り返していると、その重さでだんだん外側下方向に倒れてしまうことだ。それは、蝶番(ヒンジ)が摩耗してきたり、歪んできたりしたことで起るんだが、一番分かりやすいのはドアの隙間を確認することです。

写真のようにドアの上側と下側とでは、隙間の開き方が違うはずだ。また、そういう場合、ドアの外方向(蝶番側でなく、ハンドル側)のドア下部が、敷居と擦れて開閉がしにくくなっていることが多い。

これは、ドアを横で吊っている開きドアの場合、自然と起きる問題で、国産のアルミ玄関ドアでも発生する。まあ、自然の摂理というやつです。

根本的に直そうという場合は、建具屋さんを呼んで竪興しを調整してもらう必要があるが、蝶番に介モノをして簡易に直す方法もある。

今回は、ラッチの不具合と聞いて伺った経緯から、介モノも準備してこなかったので、その方法をお客さんに教えてご自身で調整してもらうようにお願いしてきました。

輸入住宅にお住まいの方も、国産のおうちにお住まいの方も必ず調整するタイミングは訪れるはずですから、その際はちゃんと調整して下さいね。

放っておくと、ドアの歪みがひどくなったり、ドアの開閉やロックが出来なくなったりしますので、早めに対処するようにして下さい。相談先がない場合は、ご連絡下さいね。

だって、車も2年で車検があるように、家も定期的な部品交換やメンテナンス・点検が必要でしょ。何もしなくても100年持つなんていうのは、妄想ですね。

でも知識のない変なところにお願いすると、全部交換しましょうなんて言いますから、気を付けましょう。だから、知識や気遣いのあるプロのビルダーが必要なんです。

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