照明選びは、部屋の広さで決めてはダメ!

照明選びは、部屋の広さで決めてはダメ!

新築時におうちの照明計画を、照明器具のショールームや住宅メーカーのコーディネーターにお願いするのが一般的。でも、その多くがメーカーのカタログに記載された畳数の目安を基に照明器具を決めているのが殆どです。

写真の国産照明でも、「この照明器具は、~12畳まで」という記載になっていますよね。ですから、これを見たインテリア・コーディネーターの多くは、10~12畳の部屋の天井ど真ん中にこれ1個を付けるようにプランします。

白熱球60Wで8灯付くということですから、合計で480Wになる計算です。そして、カタログにも10~12畳の部屋(17~20平米)のところには400~500Wの明るさを選ぶようにと書かれています。

さて、皆さん、これを本当に鵜呑みにしますか?

マリオットなどの一流のホテルでこんな照明プランをしているでしょうか。いえ、こんな明るすぎる照明にしたら、リラックスするどころか落ち着かなくて仕方ありませんよ。

この目安は、オフィスや工場で作業をする時に必要な光の量であって、人間にくつろぎを与える明るさではないのです。

私が12畳の空間をデザインするなら、40Wの電球が5個付いた照明を天井から少し下げた位置に吊り下げます。そして、外壁に面したドライウォールの壁に40Wのブラケットを2ヶ所取り付けるでしょう。

そうすることで、光で部屋に強弱を持たせて、ムードのあるデザインにすることが可能となるはずです。

こうした配置は、欧米では非常にスタンダードなものですが、電気配線やスイッチの数が増えたり、照明の金額がかさむという理由だけで、一部屋に1個の照明を付けるというのが当たり前になっています。

こんな陳腐なデザイン計画では、日本の家の価値が上がるはずがありません。勿論、照明器具自体のデザイン・センスも問題ですが、如何にお部屋の雰囲気を格好よくするかに気を遣うことが最も大切だと思います。

また、照明のシェードが上向きか下向きかでも光の具合に違いが生じることも忘れてはいけません。

あなたが、もし暗めのリビングでは本を読むのに困るというのなら、私はこんな輸入のフロア・ランプをお勧めします。

ソファ・サイドにこれを立てて、ティー・カップやメガネ・ケースをガラス・テーブルの上に置いておきます。

シェードは下に広がっていますから、本の手元以外に光が及ぶことはありません。ですから、自分の必要な場所だけに必要な光を当てて、部屋の雰囲気を崩してしまう恐れもないという訳です。

周りにいる家族への配慮を忘れないのも、お洒落な生活スタイルだと思いませんか?欧米の照明プランを学びたいという方は、私にご相談下さい。

また、インテリアのデザイン計画をするに当たり、「色彩と光の選び方 by PARA PAINTS」をお読み頂ければ、参考となるかも知れません。

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