窓の高さにレンガの段(高さ)を合せる

窓の高さにレンガの段(高さ)を合せる

竣工に向けて、いよいよ大詰めに入った半田市の輸入住宅K邸の施工。内装の納めも順調に進み、照明器具や水道の施工をする状況となりました。

外部も足場が外れ、レンガ積み外壁の美しい外観が姿を現しています。そこで、地味ではありますが、こんな写真を撮ってみました。

さほど面白味のない平面的な外観のように見えますが、こういう単純なデザインにこそ施工の難しさが隠れているのです。

よ~く見て頂くと分かりますが、窓の大きさや位置は全て一定ではありません。場所に応じて、それぞれ異なっているのがお分かり頂けますでしょうか。

窓の両サイドは、レンガを窓までの距離に合せてカットすれば納まりますが、出来るだけカットが少なくなるようにレンガ職人は目地幅を調整しています。

勿論、こうした調整は、人間の目で明らかなくらいだと格好がよくありません。ですから、窓にぶつかる随分手前からミリ単位でターゲットに対して調整を始めます。

最も難しいのが、窓上の位置にレンガの高さの合せることです。窓の上にレンガを載せる為にL字の鉄筋を入れるのですが、レンガの高さが丁度窓上に合わないと、鉄筋下と窓上との間に隙間が生じてしまいます。また、これを無理に調整しようと、モルタル目地の高さを少なくしたり多めにしたりすれば、見た目に違和感が生じます。

それを高さの違う窓全てで合うように考えていかなければいけないのです。でも、写真では窓上に隙間のある窓は存在しませんし、目地も揃って見えますね。簡単なようですが、これがちゃんと出来ているというレンガ積みの家はなかなかないと思います。だって、レンガを積んでいるのはこの面の外壁だけじゃないですから、問題は更に複雑です。

(まあ、レンガ積みの家自体が少ないので、ホームメイドの輸入住宅は最高峰の技術で建てられていると言っても過言ではありません)

きっと後世の人が見ても、カナダのレンガ職人の技術の高さに驚くはずです。こうしたデザインの建築をご希望の方は、ご相談下さい。

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