こんなに違う、目地押さえ

こんなに違う、目地押さえ

今日は、初めて会うレンガ職人の仕事を見に行った。勿論、彼はカナダ人。日本の職人と違って、プロの意識を持った職人だった。そういう点では、機会があれば彼にうちの仕事もやって欲しいんだけど、あまり感心出来ない部分もあった。

その中で一番目立ったのは、目地の仕上げ。

彼曰く、「仕事を依頼された工務店からのリクエスト」らしいのだが、レンガ積みの際に入れるモルタル目地があまりに汚い。古さを演出する為にわざとやっているんだけれど、イギリスの古い建物でもこんな汚い目地が入ったものは絶対にない。

逆に、レンガが古びて欠けていても、目地がきっちり通っているのが、本物のレンガ積みなのだ。写真を見れば、一目瞭然。

目地をしっかり押さえることによってレンガの表情がくっきりして美しさも引き立つし、モルタルがきれいに入っていない部分にもちゃんとモルタルが入るので、防水性や目地強度の向上にも大きく貢献する。

(レンガ積みのモルタル目地は、通常カマボコのような形状で押さえるので、雨は外方向に常に押し出されるように流れます。だから、レンガ積み外壁の防水性も上がるのです)

どんな仕事にも、ちゃんと意味がある。そういうことを知らないで雰囲気だけを重視するのは、日本の工務店の浅はかさかも知れない。

当然、そういう理屈をちゃんと理解させることが出来なかったレンガ職人にも問題がある。いい仕事をする為には、お互いの意見を述べて、その上で検討を重ねることが大事なんですね。

こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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