勾配が足りないのもリスクです

勾配が足りないのもリスクです

名古屋市のお客様からご相談を頂いた天窓のメンテナンスを行いました。

トップライトは、スウェーデンのベルックス(Velux)製。

現在国内のサッシメーカーは、自社で天窓は製造を行っていませんから、現在新築で施工されているものは、全てベルックス製のものです。

今回のものは、2006年に施工されたトップライトなんですが、窓枠と建具との隙間から雨が漏れてくるというトラブルでした。

17年も経っていますから、気密パッキン材も劣化してきていますし、各部を防水した部分も悪くなってきているでしょうから、天窓をオーバーホールする安心点検工事をベルックスにやってもらいました。

写真はその様子ですが、屋根に上がってみると、その勾配の緩さに少々ビックリしました。

通常私共であれば、強い雨風の時の吹き上がりに備えて、屋根勾配を3.5寸(水平方向対垂直方向の比率割合 10:3.5)以上にするのですが、2寸(10:2)程度しかない状況でした。

安心点検を実施すると、新築から20年まで保証延長をしてくれるのですが、今回は根本的な設置条件を満たしていないということで、保証をしてもらえないということでした。

じゃあ、施工自体の保証はどうかと尋ねたら、雨漏れ保証が出来ないということは、いくら施工をちゃんとやっていても設置ミスで雨漏れするリスクがある以上、今回の工事の保証も出来ないとの見解でした。

確かに全てが製品設計に合致した状況でなければ、修理を手順通りに行った処で、雨漏れは発生しないと言える訳はありません。

まさか新築の時の建物構造自体に天窓を設置する条件を満たさないミスがあるとは夢にも思っていませんでしたから、大変ショックです。

そうは言っても、メーカーによるメンテナンスを行っていなかったら、今回天窓の雨漏れを止めることは出来なかったと考えますので、保証は受けられませんが、やるべき修理だったことは確かです。(細かい部分にまで防水処理を行って頂きました)

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