これだとシロアリや腐りが心配ですね

これだとシロアリや腐りが心配ですね

現在輸入住宅を新築中という東京のお客様から、施工の件でご相談を頂きました。

玄関ドアは、韓国資本のディスティンクション(Distinction)が製造するファイバーグラス製輸入ドア。

お客様から案内頂いた内容からすると、ドアの敷居の高さまで玄関ポーチや玄関内の土間を上げて、その上にタイルを張って仕上げる予定だそうです。

ドアの敷居を支えている木材は、仮にドアを支えておく為の下地材で、土間を打つ際にはある程度撤去するということですが、全て外してしまったら重いドアが下がってきてしまいますから、一部は残るものと思います。

こうした施工の場合気になるのは、1.残った下地材がモルタルの土間の中に埋められてしまうこと、2.その下地材が現状の土間の上に直接載っていること、3.玄関ポーチと建物との間に空気や雨水が抜ける空間が設けられていないこと、4.ドア下の木材だけでなく、建物の構造材も土間の中に埋もれるかも知れないということ等が、問題になるように思います。

基本的に、モルタルやコンクリートは透水性がありますから、雨が中に染みてしまいます。ですから、その下に木が埋まっていれば、腐ってしまいます。

また、現状は建物と玄関ポーチとの間が詰まっているように見えますが、長い間のうちにそこに僅かな亀裂(隙間)が入れば、敷地内のシロアリがそこを伝って上がってくることが想像出来ます。

そうなると、ドア下の木だけでなく、周囲の構造の方にもシロアリが侵入してきますから、知らないうちに木が腐ったり食われたりして、補修に相当の費用が発生するかも知れません。(その頃には、10年の瑕疵保証も終わっているかも知れませんし、業者さんが廃業していることも考えられます)

ここまで施工が進んでしまっていますから、やり直すということは難しいと思いますが、これらを踏まえて写真の上に今後の対策を書かせて頂きました。

やるやらないはお客様と施工業者さんとが相談することですが、こうした古い考えの施工方法を是正しないと、いつまで経っても日本の建築技術は向上しないように思います。

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