入ったら、外に出す

入ったら、外に出す

こちらは、ACAN製シングルハングサッシ(下窓だけが開閉する上げ下げ窓)のサッシ枠のフレームを下から撮った写真です。

輸入の樹脂サッシの多くは、下枠の部分にこうした穴が明けられています。

また、サッシ枠だけでなく、ガラスが入った建具の枠の方にも同様の穴が明いているのです。

これは、強い風で雨がサッシ内に浸入してきた際に、屋外側に水を排出する目的で設置されたものです。実は、樹脂サッシだけでなく、アルミクラッドの木製サッシにも同様の工夫がされていることが多く、そういうことを知らないお客様や住宅メーカーが殆どです。

ただ、これを見付けた人たちには、ここから雨がサッシ内に入るのではないかと危惧して、穴をテープやコーキングなどで埋めてしまう人もいるようです。

特に気密性能が優れたサッシは、僅かに残された隙間に向かって雨が注射器のように飛び出してきますから、それを見た人たちは穴から雨が入り込んだと勘違いします。

確かにここから雨が逆流するということもないではないですが、それが起きるのは稀で、通常の雨や風の場合にはこの穴が雨の浸入を防いでくれています。

輸入サッシから室内に雨漏れしたという人やサッシの木枠が雨で腐ってしまったという人は、特にこの排水口を塞いでしまう傾向にあるようですから、注意が必要です。

また、排水口の穴もそうですが、入り込んだ雨を流す入り口の穴にゴミや砂、油汚れなどが付いてしまって、口を塞いでいる場合もあります。そういう時は、定期的にサッシの周囲の掃除を行い、穴が十分機能出来るかどうかを確認しておくことも大切です。

日本人は絶対入らないようにするという考え方ですが、欧米の人はある程度入ることは当たり前と考え、入った時にうまく対処する方法を最初から計画しておくのです。(絶対入らないという考えだと、入った時にどうするかということを考えてはいないのです。それは原発事故の時と同じです)

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