10年経ったら、防水処理を

10年経ったら、防水処理を

愛知県のお客様からダブルハングサッシ(上窓と下窓が開閉する上げ下げ窓)が腐ってきているので、修理をしたいというご相談を頂きました。

サッシは、マーヴィン(Marvin)製のアルミクラッド木製サッシ。

下窓(ボトムサッシュ)を外して、上窓建具の下枠部分を拡大して写真を撮って頂きました。木枠のコーナー部分が腐って、深くえぐれたようになくなっています。

それに伴って、木枠に固定されていたボトムウェザーストリップ(気密パッキン)も下に落ちてきています。この不具合は、明らかにペアガラスの周囲から雨が中に入り込んで腐敗させたという状況だと思います。

こういう場合、マーヴィンの建具を新しいものに交換する以外直す方法はありませんが、1998年以前に製造されたダブルハングはサッシパネルの供給が終了しています。

となると、正規の修理方法ではありませんが、建具枠の欠損している部分に加工した新しい木を装着して復旧させるか、別の輸入サッシ・メーカーのリプレイスメント・キットというサービスを利用して、既存の窓枠に別メーカーの建具を入れるかという選択肢しかありません。

ただ、木を加工して元に戻すとしても、木が腐りやすいという窓構造自体はそのままですし、リプレイスメント・キットで建具を入れ替えるにしても、正しく採寸しないと新しい建具の装着が難しいというリスクもあります。

勿論、マーヴィンの窓枠に別メーカーの上下建具を入れる訳ですから、道具がなかったり施工に慣れていなかったりすると、施工ミスを起こすという危険もあります。

何れにしても、10年以上経ったペアガラスのサッシは、屋外側の防水処理をやり直すということを忘れないで頂きたいと思います。それは、国産のペアガラスサッシや輸入の樹脂サッシでも、建具内に水が入れば、ペアガラスが内部結露を起こす可能性があるからです。

これは、ペアガラスの構造的な特性によるものですから、生涯メンテナンスフリーという窓はありません。定期的に全ての窓を開けて、状態をチェックすることも大切ですね。

尚、私たち ホームメイドは、新品のサッシ建具でもガラスの防水処理や木枠の木部防水塗装を行いますよ。

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