雨仕舞といった納まりも悪そうです

雨仕舞といった納まりも悪そうです

石川県のお客様からウェザーシールド(Weathershield)製の輸入サッシが腐ってきたので、補修をして欲しいというご相談を頂きました。

その一つが、こちらのサッシ。

台形出窓と呼ばれるベイウィンドウですが、出窓の下端が腐ってきているようです。恐らく、建具のガラスの周囲から雨が中に侵入したものが、サッシの下枠へと落ちてきたのだろうと思います。

また、この写真にはないですが、別の写真ではサッシの屋外側に木枠が使ってあるようで、側枠も同様に腐ってきています。そういうことが複合的に重なって、サッシの下端も腐ってきているのだろうと思います。

ここまで来ると表面上の腐りではなく、窓の構造部分も相当腐ってきているでしょうから、出窓自体を交換しないといけないかも知れません。(下手をすると、建物の構造部分にも被害がある可能性があります)

出窓は建物の外壁よりも外へ飛び出しているものですから、基本的に雨が当たりやすいものです。ですから、ある程度軒が出た屋根(ヒサシ)を窓の上にしっかりと載せてあげるといった施工や、極力外部には木を使わない(木を露出させない)といった工夫が必要です。

定期的なガラスの防水メンテナンスをしたりすることも大切ですが、サッシの納まり自体を正しくしないと、いくら補修しても根本的な解決をすることは難しくなります。

施工者である工務店や基本的なデザインを考える設計士も、雨が多い日本でどういう施工が必要なのかをしっかりと考えてもらいたいものです。でないと、せっかく高級な輸入木製サッシを取り付けても、20年もしないうちに交換しないといけなくなりますよ。
—————————————–
追伸:
ウェザーシールドのアルミクラッドサッシについて、2009年以前に製造された窓の代替品及び交換パーツのオーダーは、2019年1月で全て受け付けを終了した旨メーカーより案内がありました。

よって、修理・メンテナンスが必要な場合は、部品メーカーからの直接購入や既存のものの部分的な取り換え・加工、他社サッシへの交換等の対応にて実施することとなります。(2021年10月19日追加)
—————————————–
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。

窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの皆さんのお役に立てれば幸いです。

※ 「お知らせ」ページは、「カテゴリー」や「タグ」のキーワードをクリックすることによって、興味のある関連記事を検索頂けます。どうぞご活用下さい。古い日付の記事は、内容や価格が更新されている場合があります。尚、写真及び記事の著作権は、当社に帰属します。無断での転載・引用はご遠慮下さい。

| カテゴリー: メンテナンス   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

コメントは受け付けていません。