100年後に、もう1軒

100年後に、もう1軒

化粧直ししたレンガ積みの家

初めて家づくりをされる皆さんは、新築の建物に目一杯の力を注ぎます。

一世一代の大きなイベントですからその気持ちはよく分かりますし、それくらいの熱意でないといいおうちは出来ないと思います。

気持ちだけでなく、その時自分が用意出来る資金も住宅ローンを組んで目一杯使います。そうやって出来上がったおうちは、本当に素晴らしく喜びもひとしおではないでしょうか。

ただ、そこで注意して欲しいのは、その家を維持していく為のメンテナンス費用です。私が最近お客様にお話しするのは、「メンテナンス費用は、10年毎に新築費用の10%程度を掛けて下さい」ということです。

外装を保護する塗り替えや防水処理、給湯器などの住宅設備の交換、ドアやサッシの調整メンテナンスなど、定期的に行わなければならない補修は必ず必要となります。これは車の維持管理と同じで、人間が造ったものであれば手入れが必要ということです。

でも、多くのご家庭では子供たちの教育費や車の買い替え、旅行などの出費が重なって、家のメンテナンス費が頭にない人がたくさんいます。そういう場合、いざ外装の塗装が切羽詰まった状態になっても、それに目を瞑って放置してしまうなんてことになる訳です。

一度悪くなった家を元に戻すのには、更に多くの費用が掛かりますから最終的には家を建て替える方が手っ取り早いと考えるかも知れません。それではせっかくの財産をゴミにしてしまい、また新たなローンを組むしかなくなります。

新築する時にもう1軒分の資金も用意しておくべきとは思いませんが、10年毎に必要な資金の確保を念頭に置いて、生活設計をしていくようにお願いしたいと思います。新築する皆さんには、少なくともそういう覚悟を持って家づくりを考えて欲しいです。

100年経った時に10回分のメンテナンスをしている訳ですから、その時はもう1軒建つくらいのお金を使っていると思いますが、30年で建て替えするよりは何軒か分の新築費用がご家族の手元に残っているはずです。それが、皆さんの財産になるのです。

そして将来の補修費用を抑えたいという方は、初期投資は必要ですが、レンガ積みの外壁天然スレートの石の屋根材がお勧めです。また、お客様自身で日頃のメンテナンスを行うこともいいことです。そうすれば、日本に文化と資産が残っていくはずですから・・・。何もしないで、百年住宅はありませんよ。

<関連記事>: 修理の記事が多いのは、長く使って欲しいという熱意の証 (2014年11月15日)

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