吹抜け天井の汚れ

吹抜け天井の汚れ

吹抜け天井の汚れ

こちらは、以前ご相談頂いた輸入住宅の玄関ホールの天井です。

このおうちは2階建てですから、玄関の床から天井までは6m以上の高さになります。屋根勾配も結構急ですから、一番高い所では8mを越えてくるでしょう。

そんな空間ですから、ここは来客をお迎えするには絶好の見栄えのする玄関となっていたはずですが、ご覧の通りビニールクロスに染みやカビのような汚れが浮いてきています。

また、コーナーなどのつなぎ目などは、一部クロスが剥がれたりよじれてきたりして、クロスの張り替えや塗装での塗り替えをしなければならない状況となっています。

ただ、ここで単純にそういうリフォームを行っても同じような問題が近い将来発生するリスクがあることを忘れてはいけません。そう、これには何らかの原因がありますから、その原因を究明し問題となっている材料や施工を適正にやり直す必要があるのです。

まず考えられるのは、屋根の施工不良による雨漏り(漏水)です。このおうちは、屋根のメンテナンスを新築時以来殆どやってこなかったということで、カラーベスト・アーバニーの塗装は既に機能していない状況ですし、屋根材自体も割れたり剥がれたりしています。

次に考えられるのは、室内の湿気による内部結露です。通常は、屋根裏空間が暖かい湿気を一時保管する緩衝スペースとなるのですが、このように屋根天井にしてしまうと湿気が室内に滞留することとなります。

屋根天井にもビニールクロスが張られていますから、湿気は外に出ることも出来ず、屋根から伝わった冬の冷気によってクロスの上で水分に変化して結露を起すこととなります。

こういう状況になることに備えて、天井や壁をドライウォールにしたり木の板を張ったりして、その湿気をある程度吸収出来るように工夫することが必要となります。

また、屋根垂木が走っている部分に湿気を通せる通気層を設けたり、棟や軒に換気口を備えるなどして湿気を放出する仕掛けをすることも大切です。

そこまでの工夫が出来る知識と経験を持ったビルダーがどれだけ存在するかは分かりませんが、健康や安全を考えた家づくりは自然の理に適ったものでなくてはいけません。

<関連記事>: 屋根裏及び屋根裏部屋の結露対策(1) (2007年9月1日)

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