建具(障子)から脱落したバランサー

建具(障子)から脱落したバランサー

脱落したバランサー

今回は、愛知県岩倉市にお住まいのお客様からのご相談です。

こちらは、トッ○メ○ンさんというビルダーさんが建てられた賃貸の輸入集合住宅に施工されたジェルド・ウェン(Jeld-Wen)というメーカーの樹脂サッシ。

価格が安く、その割に性能がいいということで多くの輸入住宅で採用された窓ですが、10年近く前に国内の販売代理店がなくなり、アフター・メンテナンスで多くのお客様がお困りになっていらっしゃるようです。

写真のように、シングルハング・サッシ(上げ下げ窓)の建具から、本来建具に隠れているはずのチャネル・バランサーが下に飛び出して露出しています。

建てたビルダーさんも何度か直しにいらして頂いたようですが、不具合の原因や修理の仕方が分からないようで、変な修理が行われた為、全く直らなかったみたいです。その為、私が状況のチェックに伺った際にも、建具が簡単に外れず苦労しました。(本来は、5秒もしないくらいで外せます)

そんな状況ではありましたが、建具を何とか外して、バランサーをチェックした処、バネや糸の動きが堅く建具の開閉にちゃんと追随してくれないのを確認しました。ジェルド・ウェンの純正バランサーは、無名部品メーカーのもののようでこういう不具合が起こりやすいかも知れません。

また、バランサーを建具の両サイドに格納する為のサッシュ・カムという部品と建具との間にプラスチックの薄板が何枚も差し込んであって、正しい位置にバランサーが装着出来ないようになっていました。

こうすれば、建具と窓枠との隙間がなくなり、建具のぐらつきがなくなると考えたのでしょうが、これが反って不具合を起す原因になっていたものと思われます。

製品の特長や構造・仕組みを理解していないと、こういうことが起こる訳ですが、輸入住宅ビルダーが自社の物件をメンテナンス出来ないというのは少し寂しい気がしますね。

バランサーを調整して、サッシュ・カムを元の状態に戻し、正しく取付けを行いましたら、ちゃんと窓は直りました。でも、それは当面の応急処置に過ぎません。

何れにしても、バランサーの動きがそのうち悪くなったり、糸切れを起したりするでしょうから、代替えのバランサーを早く調達して、もしもの際にすぐに交換出来るようにしておくことをお勧めします。

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