窓交換時の防水下地処理

窓交換時の防水下地処理

交換窓の下地防水処理

先日、輸入サッシからの雨漏りで構造用合板等が腐っていた様子をご覧に入れましたが、腐った部分を新しいものに入れ替えて、そこをどのように防水施工したのかをお見せします。

ここは、非常にノウハウが詰まった部分ですから、普通のビルダーさんなら秘密にしたいところだと思いますが、広く対処方法をお知らせする為に、敢えて公開しています。

一番先に特殊で高機能な防水シート、ウェザーメイト・プラスを窓及び外壁面に張ります。

窓に張るというのは、窓の周囲にも室内側へ巻き込んで張るという意味で、壁と窓とが接する内側部分にまでシートを張っていますから、万一窓から漏水しても構造体に雨が掛からず、防水シートの外側へと流れていきます。こうすることで、サッシの万一の漏水でも構造体にダメージを与えないように出来るのです。

また、このウェザーメイト・プラスは、構造体側からの湿気は外側に放出しますが、外壁側からの湿気(空気)や雨(水分)は通さないという不思議な機能を持っています。

だから、構造体に水分が入り込んで、それが湿気となった時には外へと放出されます。また、外からの湿気は入り込めませんから、防水シート内で湿気が水分に変化して内部結露を起こす危険性もありません。

また、窓下にはブチル・テープといった防水テープを張っていませんから、窓下が雨水で膿んでしまう(滞留してしまう)ことも防げます。

今回外壁はモルタルを20mm厚で塗り固めた塗り壁でした。それも通気層を取らずに構造用合板に直貼りする形でしたから、窓を交換する為に切り取った窓周囲のモルタルと新しく防水処理をした部分との境い目が一番のウィーク・ポイントとなります。

そこで、境い目ギリギリまで防水シートやブチル・テープを張り込んで、そこに防水コーキングをしっかりと打ちました。

(本当は、塗り壁を全部剥がして、通気層を施工した上でサイディング+塗り壁を施工したいところですが、費用対効果を考えて一番ベターな方法を取りました)

ここまでやれば、来週やってくる猛烈な台風でも、雨漏りは絶対しませんよ。(と言いながら、人智には限りがありますから絶対などということは、本当はあり得ません)

まだまだお見せしたい部分や書きたいノウハウはたくさんあるのですが、そこまで紙面を割けませんので、おおよそ肝になる部分をご紹介させて頂きました。

(やり方は、既存の建物の状態によって千差万別。これならどこの業者さんでも出来るなんて、安易に思わないで下さいね。失敗したら、また費用が掛かりますから・・・)

次は、この壁をどう仕上げたのか(ここも重要です)になってきますが、それはまたの機会に・・・。

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