屋根の塗り直し用国産塗料

屋根の塗り直し用国産塗料

私が以前勤めていた会社では、輸入の外装材を施工していなかった時、屋根はカラーベスト、雨樋は塩化ビニール、外壁はコンクリート・サイディングのリシン吹き付け塗装仕上げといった材料を使っていました。

これらは、今でも日本の住宅では一般的なものばかりですが、如何せん10年程度で塗り替えが必要となってしまいます。

でも、この際、問題となるのが施工の簡略化や不十分な材料使用です。多くの消費者は、施工業者を決める際に価格だけで業者を選択してしまいます。そう、塗り直しなんか、どこがやっても同じだと思っているんですね。

でも、実際は価格、つまり施工時間や材料を少なくする為に、施工前のブラッシングや洗浄作業を適切にやらなかったり、洗浄後の下塗りをやらないとか、上塗り塗装を2度塗りしないなどということでコストダウンを図っている塗装業者は、大勢います。

今の建築業界にモラルがないというのは、本当に嘆かわしい限りです。

ということで、これらを塗り直しをする際、どんな塗料が使われるのか、一部ですがご紹介しますので是非自身のおうちの塗り替えをする際には、十分にチェックして下さいね。

1.カラーベスト屋根材用 下塗り塗料:
瓦を除く多くの国産の屋根材は、コンクリート板の上に防水塗料を塗ったものです。そこで、こうした屋根材は再塗装することが必要となってきますが、その際上塗り塗料を密着させる為に、Sealer(シーラー)と呼ばれるこの下塗り塗料を最初に施工します。

ただ、この塗料は乾燥していない状態では、霜や寒さに弱いので、寒い日は午後3時くらいまでで作業を終了し、夕方までに乾燥させる必要があります。水性ですから、比較的安全に作業が行えます。

2.カラーベスト屋根材用 上塗り塗料:
アクリルシリコン樹脂の塗膜が、酸性雨や日差しによる劣化を防ぎます。健康という観点からすると難しいところですが、防カビ・防藻性の機能も持っています。勿論こちらも水性ですから、比較的安全に作業が行えます。

3.金属及び樹脂、モルタル用 下塗り塗料:
水性塗料が使えない部分に、この溶剤系アクリル塗料を下塗りに使います。耐凍害性、密着性に優れているということで、多くの外装材の再塗装下地として利用されています。

単に塗装といっても、このように用途や場所によって塗料を使い分ける必要が生じます。また、その施工条件も塗料によって変化します。

こうしたことを一般の皆さんが全て知るというのは難しいことですが、聞けば親切に特徴や施工方法・手順を説明してくれる施工業者を見つけることが大切です。その為のコミュニケーションは、欠かせませんね。

私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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