何故、コストが高いカナダ製レンガを使うのか?

何故、コストが高いカナダ製レンガを使うのか?

レンガ積み外壁自体を施工するのは珍しいのですが、今、私たち ホームメイドのようにカナダ製のレンガを使って外壁を積んでいるビルダーは、更に珍しく殆どいないというのが現状です。

一番多いのは、オーストラリア製。次に中国製。そして、マレーシア又はインドネシア製のレンガを輸入してレンガ積みの施工が行われています。それは、やはりコストの問題なんですね。カナダのレンガは、他の国のレンガに比べると倍に近い金額になるのです。勿論、カナダ製は少し大きめですから、その分積む個数も少なくて済むので、多少コスト面でその差は縮まります。

でも、何故私たちは、カナダ製に拘っているのでしょうか。お客さんの視点からしてみれば、お値打ちに越したことはないはずです。その答は、品質の違いであると言っていいでしょう。

カナダ以外の国のレンガは、オーストラリアのものをまねして製造されているので、今回はその本家であるオーストラリアのレンガを取り上げて見てみましょう。

まず、レンガを斜め上から見てみます。

オーストラリア製が、レンガの側面も穴の開いた面もあまりきれいに仕上げをしていないのがお分かり頂けますでしょうか。それに比べカナダ製は、レンガの側面は穴の開いた面に比べて明らかにきれいです。

壁のコーナー(角)になる部分も美しく仕上がるようにレンガの正面だけでなく、側面も仕上げてあるのがカナダ製のレンガなのです。建物の四方にあるコーナー部分では、レンガは正面だけでなく、その側面も見えることとなります。そこで、見えることが予想される部分である側面も正面同様の仕上げとしているという訳です。

次に、レンガの正面はどうでしょうか。

オーストラリア製は、アンティーク感を出す為に、わざとペイントで汚しています。このこと自体は、面白いですね。でも、地肌の仕上がりは、どうでしょうか。

粘土と混ぜた砂粒が、側面と同様にレンガの正面に当たる部分にも見えて、砂を引きづったような引っ掻き跡も見受けられます。オーストラリア製のレンガの作り方には、多少荒っぽさも感じますね。

それに引き換え、カナダ製はどうでしょう。下地の素材とは明らかに異なるきれいな仕上げになっているのです。見える部分には仕上げ用の砂を使い、見栄えにも気を遣っているのが分かりますね。

では、積んでしまうと見えなくなる裏面は、どうでしょう。

オーストラリア製が、平らな表情であるのに対しカナダ製は、何やら凹んだ部分がいくつか見られます。木製のフローリングなどにも施されている工夫ですが、実はこれは歪みを抑える為の切れ込み(溝)なんです。

レンガを焼く時や積んだ後の湿気や乾燥時に、レンガが反ったり曲がったりしないようにする為の「反り止め」がカナダ製には施してあるんですね。つまり、積んだ後でも壁に歪みが生じにくいという訳です。また、カナダ製のレンガは、焼く温度を徐々に上げていき、焼く期間も5日程度と長く取るので、生焼けにならず非常に堅いのが特徴です。

最後に、穴の開いた面を見てみましょう。

素材は、どちらも砂と粘土の混合物であることがお分かり頂けますね。

カナダ製のレンガは、等間隔に穴を開けて、はしご状になっているのに対して、オーストラリア製は穴の開け方を変えています。オーストラリア製は、レンガの厚みを薄くして、穴を大きく開けていますから軽くなるようにしてあります。ですから、軽い分オーストラリアからの輸送コストを比較的安く出来るという訳です。それに対し、カナダ製は敢えて厚みを付けて穴も大きく取らないので、重量増による輸送コストも増えるのですが、その分断熱性や強度も格段によくなるのです。

コストを取るか、品質や精度を取るか、それは皆さん次第ですが、カナダ製を採用する私たちはこんな部分にも拘っているのです。あなたの想いを100年後の人にも伝えたいのであれば、自ずとその答は出るはずです。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

<関連記事>:建物にとって、レンガ積みの外壁は軽い (2012年4月15日)

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