表面を繕うだけでは、解決しません

表面を繕うだけでは、解決しません

先日、S瓦の屋根材と塗り壁の外壁とが接する部分の雨仕舞がよくなかったという記事を書きましたが、それ以外にも外壁の防水に影響を与えているのが、塗り壁材のクラック(割れ)です。

写真をよく見て頂くと、矢印の先のところに屋根の軒先から左上へと続く割れが入っているのが分かるだろうか。これは、外壁か屋根のどちらか、又はその両方が何某かの原因で動いたことで、外壁の表面に塗った外装材のジョリパット(モルタル?)を押したことで発生したと思われる。

また、ジョリパット自身の熱膨張や収縮でもこのようなことが起り得るとも考えられる。それは、この材料の特性として柔軟性が少ないという理由からだ。こうした現象は、窓やドアの角(コーナー部分)などでも見受けられることが一般的。

ジョリパットの防水下地の設計や材料・施工が十分であれば、これくらいの割れはそれ程気にすることはないかも知れないが、そうでない場合は構造材の腐食や室内への雨漏りというトラブルへと発展してしまうから、注意が必要です。

こうした状況では、多くの場合もう一度ジョリパットを上から塗り増しして、割れを埋めてしまうという安易な方法が取られているような気がします。確かに、それが一番早くて簡単ですからね。

でも、防水下地がよくないという状況は、そうした表面的な補修では直りませんから、外装材や屋根材を一旦外して壁の中の見直しをやるべきだと思います。手間や時間は掛かりますが、急がば回れ、それが反って問題を早く解決することになるはずです。

こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

<関連記事>: モルタル外壁の雨漏り (2014年11月28日)

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