お知らせ : ページ 383

風のある日は、ケースメント窓を閉めよう!

輸入住宅に使われる輸入サッシのケースメント。室内のハンドルを回すことでギアが回転。そのギアが長いアームを押し出すことで、建具(サッシ)が外に開くという構造になっている。

ケースメントの特徴は、何と言っても気密性能がいいことだろう。ダブルハングや掃出しサッシ、引き違いのグライダーと比べて、サッシ枠との密着性を高くするという構造にある。つまり、断熱性能も少しだけ高いと言える。また、全面が開く為、換気性能もいい。

ただ、その為のデメリットがあることも忘れてはいけない。枠との密着性が高いということは、建具と枠との間に雨水が一旦入り込むと、逆に水分が抜けにくくなる。

そうした場合ジクジクした状態が長く続き、アルミクラッドの木製サッシのようなタイプは、木部が黒ずんだり、腐ったりしてしまう。だから、雨後の晴れた日には、窓を開けて乾燥させることが大切となる。

でも、そこでも問題があるのです。

台風直後のようにまだ風が強く吹いている折に、ケースメントの窓を全開しておくと、建具が風に煽られる。そうすると、アームがそれに引っ張られてギアの部分に無理な力が掛かったりするのだ。

それが繰り返されると、ギアが破損したり、軸が曲がってうまくギアが噛み合わなくなったりする。そうすると、ハンドルをいくら回しても窓が開閉出来なくなるということになるから、大変だ。

だから、風の強い時には窓を大きく開けないで、ほんの少し空気が入れ替えられるようにするか、風が止むまで暫く待つことをお勧めします。

自然の摂理に沿った扱いを心掛ければ、長く愛することが出来る輸入サッシ。繊細な分、高性能で美しいですが、気難しさもありますから、ご注意下さいね。

万一、これらの部品が破損したら、建てたビルダーさんに相談してみて下さい。もしそこが部品の手配をしてくれないようなら、ホームメイドにお問い合わせ下さい。

この窓のお宅は三重県津市にありますが、輸入サッシのメンテナンスが出来る人がいないということで、わざわざ私たちにご相談を頂きました。遠方のおうちの場合は、出張費等で少し余分に費用が掛かるかも知れませんが、出来るだけの対応をさせて頂きます。

窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。

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老舗の料亭とビルダー(工務店)経営

先日、京都の料亭のお話を書かせて頂きましたが、こうした料亭が有名なのに店がどんどん大きくなったという話を聞いたことがありません。

また、マクドナルドのようなロープライスのチェーン店や100円寿司、ファミレスといった大規模飲食店に押されて倒産したとか、廃業したという話もありません。

最近、日本のシャープやSONY等が外国勢に押されて経営が大変だというニュースがありますが、老舗の料亭の対応に通ずるところがないでしょうか。

料亭は、安いお店にはない味や雰囲気、安心やサービスを武器にして、それに見合った金額で長年信頼を集めています。ローコストの食事からすれば、高いと思われるかも知れませんが、料亭は料理を出すことが出来るのです。

大規模飲食店ではハンバーガー(一種、工業製品?)は出せても、料理は絶対出せないと思います。大量に販売しようという志向を続けるなら、何れは他のローコスト商品に負けてしまうのが世の常。ヤマダ電機がNET販売業者に押されてしまうのも同じ。

私たちのような小さなビルダーは、その多くが拡大志向です。たくさん住宅を建ててお金を稼ぎ、社屋や支店、展示場を造ってより多くの顧客を獲得して有名になろうというのが、一般的ではありませんか。

でも、それってマックと何が違うんでしょう。

息の長い料亭のように堅実な経営、お客様から一度は行ってみたいと思われるような道を、中小の住宅ビルダーは選ぶべきと思います。

その為に、技術を磨き、よい材料の目利きが出来るようにならなければいけません。そして、デザインのセンスや顧客への気遣いを忘れないようにすべきです。お金儲けや自社の見栄、無駄な価格競争で勝ち残っていこうという考えは、きっと老舗にはないですよね。

どの住宅会社もなし得ない「歴史に残る輸入住宅」を造ることこそ、日々研鑚する一流の板前さん仕事につながるような気がします。

資本主義的経営から日本的な心の経営に変わることが必要ですし、そうしなければ、幸せを感じて頂ける家づくりは出来ません。理想の家づくりの為に、年収を超えるような高いお金を払うお客さんは、きっとそれを望んでいるはずです。

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防火サッシの2014年問題をご存じですか?

国内サッシメーカーのお抱え団体であったカーテンウォール・防火開口部協会(カ防協)が、包括的に全ての防火窓を書面のみで防火認定品として適合審査をしていた処、2010年にこれらの防火性能が国土交通大臣の認定基準を満たさないことが判明した。(このニュースの詳細については、以前の記事をご覧下さい)

つまり、防火地域や準防火地域に建っている建物のアルミサッシの殆どは、十分な防火性能を有していない。

この件について、消費者がサッシ・メーカーや住宅会社に対して、訴訟やリコール請求を起こさなかったことは驚きだったが、来年以降に施工される防火サッシに再び脚光が当たることになる。

この問題に対し国交省は、経過措置として今年の12月末までは現行の包括認定品の使用を認めるが、2014年からは個別認定品への切り替えを義務付けている。各サッシメーカーが直接、製品毎に個別の試験を受け、「個別認定」という方法で大臣認定を取得しなければならないのだ。

現行品では防火性能がないことが分かっていたものを、耐火し得るものにしようというのだから大変だ。知り合いのサッシ屋さん曰く、防火サッシの価格は、従来の2.5倍程度に跳ね上がるのではないかと・・・。

勿論、防火地域や準防火地域ではない場所でこのようなサッシを使う必要はないし、同地域であっても「延焼の恐れのない部分」であれば通常のサッシを施工出来る。

最近、外壁に窓がないまっ四角(キュービック型)のローコスト住宅が流行っているが、窓を付けないことで防火の問題を回避しようという思惑がみてとれる。

但し、全く外からの光が入らない閉塞環境は、精神衛生上相当のストレスとなる為、防火の影響を受けない天窓(トップライト)を設けるようにしている。ただ、標準仕様は開かない天窓のようだし、建築確認を行う検査機関によっては天窓を防火規定の対象とするといった対応のところもある。なので、全ての問題をこの住宅の仕様でクリアすることは難しいでしょう。

私たち ホームメイドの輸入住宅では、網なしのガラスや断熱性が優れた樹脂や木製のフレームでありながら、個別認定を取得した輸入(又はOEM)の防火サッシを既に使っているので、こうした問題とは無縁ですが、今年の年末くらいからマスコミにも取り上げられるかも知れませんね。

昨日、消費税8%への増税のニュースが発表されましたがその陰に隠れて防火サッシの問題が現実化してくることをお忘れなく。

でも、2,000度にもなる火災に遭えば、窓のガラスなんて何れ溶けてしまうでしょうから、本当は防火認定なんて無駄な話だと個人的には思っています。だから、建築基準法が全て正しい訳ではないですよ(笑)・・・個人的な意見ですが・・・。

だって、こんなサッシを使わなければいけない国なんて、世界中見渡しても存在しないんですから。世界の高品質なサッシの輸入を出来ないようにする、非関税障壁とも言えるかも知れません。また、防火認定の為に窓枠に金属フレームを採用すれば、熱が伝わりやすくなって結露問題の発生や断熱性の大幅な低下を招くことを忘れてはいけません。(だから、ビルやマンションの国産サッシは、性能がひどいんですよねぇ)

それにしても、こうした情報を公開する住宅メーカーが殆どいないということは、悲しいことです。これじゃあ、いつまで経っても信頼される存在にはなれないですよね。

こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

<関連記事>: 国産住宅用防火サッシ、一斉に販売終了 (2011年8月25日)
<関連記事>: 窓の防火認定なんて、意味あるの? (2011年1月14日)
<関連記事>: 防火・準防火地域では、素敵なサッシは使えない! (2016年7月13日)

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雨が入ると、こうなってしまう

以前、ブリック・タイル(カルチャード・ブリック)をラスカットの下地に直に張り付けると、雨水が入り込んで構造をも腐食させてしまうというお話を書きましたが、覚えていらっしゃいますでしょうか。

他社が建築した家で、トラブルが発生した実例がこれ。輸入住宅ブームの際は、このブリック・タイルが流行りましたねぇ。

ラスカットや外壁として張られた構造用合板が、既に腐ってしまい、中が空洞になっているのが分かりますね。カルチャード・ブリックを剥がしていない場所は、何ともなっていないようにも見えますが、実際の中身はボロボロだと思います。

防水紙も構造用合板の上に張ってあったようですが、気化した水が湿気となって、防水紙の内側にも入り込んだのかも知れません。勿論、防水紙に隙間があったことも考えられますが、こんなに広範囲に腐ってしまっていることを考えると内部結露以外考えにくいように思います。

湿式モルタルでラスカットの上に張るのでなく、胴縁で通気層を取っておいて、その上にコンクリート・サイディングを張ってからタイル張りすれば、ここまでのことはなかったでしょう。

カルチャード・ブリックにしてもジョリパットにしても直貼りで外壁に施工するのは危険です。パッと見同じで安いのがダメなのは、これで分かりますね。補修には、新築時の3倍のお金が掛かります。

外壁の補修でお困りの方は、お問い合わせ下さい。

<関連記事>: レンガ・タイルは、将来メンテナンスが必要になる
<関連記事>: 外壁(外装)材の直貼りは、リスクが高い (1)
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<関連記事>: ツヤが違います (2018年4月30日)

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この冬が、待ち遠しいでしょうねぇ

先日竣工した愛知県半田市の輸入住宅、K邸。

ここのリビングに設置した薪ストーブが、これ。分厚い鉄板の本体は二重構造になっていますから、表面は危険なほど熱くなることはありません。ここが安全性を重視する北米製の所以です。(と言っても、熱いですから注意は必要ですよ)

ストーブの内部には、耐火煉瓦が入っていますから、鉄の本体に直接火が当たることがないので、耐久性もバッチリです。

この薪ストーブは、結構人気があって、私たちのお客様で薪ストーブを入れたいという方の半分以上は、この製品をお使い頂いています。

ご覧頂いて分かるように、このおうちの外壁を積んだレンガを使って、薪ストーブの下と後ろを万一の熱から守っています。

本物のレンガは、厚みといい、雰囲気といい、素晴らしいですね。薪ストーブのアクセサリとして、ファイアーセット(お掃除道具等 4点)とウッド・バスケットを両脇に置いてみました。

この薪ストーブに火が入る12月には、ジングルベルの曲が流れているんでしょうねぇ。

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輸入サッシ、網戸部品の破損箇所

輸入住宅で使われる北米製の輸入サッシは、国産サッシに比べて、高品質・高性能が売りではあるが、全てにおいてメンテナンスフリーの耐久性を持っている訳ではない。まあ、そんなものがこの世に存在すること自体あり得ない話ではありますが・・・。

防水・防風性能を高める為のウェザーストリップと呼ばれるモール材(シール材、パッキン材とも言う)やサッシの上げ下げを効率化するバランサー、ハンドルを回して開閉するオペレーター、防犯の為のロック部品。

本体に取り付けられているこれらのものは、何れ交換が必要となるタイミングがやってくる。また、サッシの木部やサッシ外部の防水コーキングの箇所なども、点検しないと知らないうちに悪くなるものです。

それと同様に、本体以外の機能部品でもメンテナンスが必要となるのが網戸。

輸入サッシの網戸の網(スクリーン)はグラスファイバーで出来ていますから、国産の樹脂製の網に比べて、破れにくく火にも強いですが、20年も使っていると日差しや風雨で劣化してしまいます。

そして、写真にあるピンやコーナー材といった部品は、どちらも樹脂で作られていますから、10~20年程度で破損することがよくあります。こうしたことは、写真にあるマーヴィンの窓に限らず、アンダーセンやハード、ペラやベルックスといった全ての輸入サッシで多かれ少なかれ発生することですから注意しましょう。

網戸をサッシに取り付ける為の固定部品: マーヴィン(マービン)用スクリーン・ピン(140円、税別・送料別)

輸入サッシのメンテナンスについて不明な方は、ホームメイドにご相談下さい。

尚、窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。

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ようやく建物の地盤調査開始です

不動産屋さんが施工していた擁壁造り替え工事が、昨日やっと終わりました。

本当は、8月末には完成する予定だったのが、9月20日に延びて、更に昨日(本当は25か26日の予定でしたが・・)埋め戻しが行われました。結構ごつい擁壁ですから、相当お金も掛かったと思いますがそれ以上に時間が掛かってしまいましたねぇ。

ちょっと気になるのは、コンクリートを乾かす為の養生期間が短くて、最後の工程をちょっと急ぎ過ぎてしまっていないかということですが、私の方がこの工事に関与していた訳ではないので、現状を見据えて持ち場をしっかりやるだけです。

擁壁工事の完了を受けて、今日は私たちが建物の直下の地盤の状況を調査する仕事をさせて頂きます。

お客様が土地を購入された際に、ほぼ同じような位置で他の住宅メーカーさんにお願いして地盤調査を実施されたので、同様の調査結果となるだろうと思われますが、位置が少し違うことで地盤強度が出る深さが違うかも知れません。ですから、石橋を叩いて渡るが如く、再度調査を実施します。

愛知県豊川市のこの地で、レンガ積み外壁の輸入住宅が来年春にも出現する予定ですが、それまで工事の状況を逐次レポートしていきますね。

因みに、契約は7月でしたから、2014年4月以降に完成がずれこんでも、新築工事の消費税は5%となります。(というか、手間暇掛けて造るホームメイドの輸入住宅では、4月より早く竣工することはまず不可能ですから・・・)

お客様に一言: 出来るだけ早く出来るように頑張りますから、その間の不自由はご容赦下さいね。

こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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もう9月も終わりですねぇ

2014年4月から消費税が8%へ増税になる。その経過措置として、9月末までに契約した建築工事に関しては5%に据え置くという。

その為、今お話を進めているお客様とどのように進めていったらいいのだろうかという問題とプランニングの打合せをさせて頂きました。

当然、お客様としては5%のままで資金計画を進めていけた方が有利には違いないが、増税分の3%に相当する金額を所得税減税や資材や工賃の価格下落、為替レートの変動などで穴埋め出来る状況があれば、反ってお金を使わなくてもよくなるかも知れないから悩みどころだ。

そして、その決断の期限が、3日後の9月末と迫ってきている。いや~、焦りますよねぇ~。

そんな状況ですから、お客様にはいろいろなシミュレーションをお伝えして、その際の最善の対応などをお話ししました。

勿論、こんな政府の都合に振り回されるなんて、はっきり言って馬鹿げていますから、それはそれとして頭に入れながら、まずは大切なプランニングをしっかり考えていくのが一番です。

どうですか、この堂々たるレンガ積みの外観は。こんなのが、名古屋市に建ったら素敵だと思いませんか?

生活設計をしながら、家づくりの夢をしっかり描く。住宅メーカーの営業成績の為に、100年以上住む輸入住宅を数日で決めてしまうなんてナンセンスですよね。

それにしても、時間を掛けてじっくり行きましょうなんて、うちは儲けるのが下手ですねぇ(笑) 早くたくさん造れば利益は出るでしょうが、後世に残るような凄い建物にはなりません。私たちは、そこに価値観の重きを置いているのです。

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和の設え(しつらえ)

先日ご案内するとお話しした鶴清の和室です。さすがに料亭の大広間ですから、床の間も豪華ですね。

両袖に幅一間(1.8m)程の床脇を備え、中央の床の間は一間半(2.7m)もの広さがあります。

そして、画面右手の床脇との境界には、床柱を通すのではなく、吊り柱という技法を用いて飾り壁の幅を更に広くするデザインとしていますね。それにしても、左の床柱の槇の木も見事ですし、左の吊り柱ももったいないくらいの太さです。

中央の飾り床には、大きなクジャクの掛け軸が飾られていますが、中国では、クジャクは平和と繁栄への祈願を表すと言われています。

研修旅行の宴席としては、もってこいの絵面です。因みに、こちらは板床ではなく、畳床を用いています。

格天井も本当に立派でしたよ。天井板は、笹杢の杉の一枚板です。今の住宅メーカーなら紙に木目がプリントされたラミネート天井材なるものが使われていますから、何とも悲しくなりますね。

畳のヘリも茶室の設え通り、黒ベリですから引き締まった感じがしませんか。

話し始めるとどんどん隠れた納まりが出てきますが、このくらいにしておきましょう。あとは、皆さんが各自勉強するか、私の次回和室講座を楽しみにしていて下さいませ。勿論、皆さんのおうちを造る時に、ご相談頂いても構いませんよ。

私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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京都って、いいよなぁ。

昨日ご案内した鶴清の中から鴨川を臨む川床(River Side Wood Decking)を撮影してみました。遠くに見える橋が、あの牛若丸と弁慶で有名な五条大橋。今では立派な鉄骨で出来た橋になっています。

夕方5時過ぎでしたが、まだ明るい川床で数組のお客さんが料理を楽しんでいらっしゃいました。

室内と川床には段差はなく、戸外まで続く大きな部屋があるといった感じでしょうか。必要に応じて細かな竹格子の衝立を間仕切りにして、個室のような感覚で楽しむことも出来るのです。

暑い夏の日には、日よけのテントを広げて日差しを遮る工夫もされています。

イグサのござや竹の衝立、自然素材で出来た設えに囲まれながら、夕涼みが出来るなんて贅沢ですよね。シンプル・モダンがトレンドの住宅業界ですが、風情というものを感じる家づくりが大切だということが、こんなところでも分かります。所詮人間が造るものなんて、自然には敵わないんです。

落ち着くんですよ、こういう場所は。ハイテクな設備を使わずとも、季節を楽しめる。京都って、文化がありますねぇ。

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