お知らせ : ページ 323

土台の木の違い

今日は、一般的な住宅会社の土台伏せの模様を書かせて頂きます。

土台とは、立ち上がり基礎の上に載せる角材を言います。最近は、コンクリートの基礎の上に床下の通気を促す目的や直接土台を載せた時に起きる結露を防止する為に、基礎パッキンを間に入れる工法が取られています。

こうすることで、シロアリが好むジメジメした床下環境を作らない工夫をしているのです。

基礎パッキンは、黒い樹脂製のように見えますが、その材質の殆どは石の粉(炭酸カルシウム)で出来ているので、建物荷重による圧縮変形や経年劣化が殆どないという特徴を持っています。

そして、写真の土台は、他社の現場で施工されたダッカーウッド。防腐防蟻剤(オレンジ色の薬剤)が加圧注入されたダッカーウッドの土台には、木の芯(中心)から外れた柔らかい辺材を使用しています。

また薬剤を染み込ませる為に、表面にクサビ形の傷がたくさん付けられているのが分かりますか。

材種は、恐らくベイマツではないでしょうか。ベイマツにはシロアリのような虫が嫌がる匂いはありませんから、薬剤でのシロアリ対策をするしかありません。(メーカーによっては、更に柔らかいベイツガを使ったり、若い間伐材を寄せ木にした集成材を使うところもあります)

そして、高温で加圧注入の処理を行った木材は、強度的に少し脆くなっているような気がします。

逆に、私たちが土台に使う木は、ヒノキやヒバの芯(心)持ち材。ヒノキやヒバは、あのいい香りの元となるヒノキチオールという物質を含んでいますから、他の樹種よりシロアリは好まないと言われています。

芯とは木の堅い中心部分ですから、シロアリが比較的食べやすい柔らかな辺材よりも食害のリスクが少し下がります。但し、食べるものがなければ、シロアリは何でも食べるので油断は禁物。

私たちは、こうした工夫やベタ基礎などにして、出来るだけシロアリが侵入したがらない状況を作っているに過ぎません。それも、環境や人体に有害な防蟻処理剤などを使用しないで、自然の素材や摂理によってシロアリの侵入を防ぎ、こうした虫とも共存していく方策を選択しています。

自然の生態系に於いては、シロアリも大切な役者の一人です。だから、建物に被害が及ばない限りは、私たちがシロアリ駆除用の防蟻処理剤を使うことはありません。これは、シックハウス・アレルギー対策としても有効です。

こうした私たちの考えや建築に共感し施工を希望される方は、ご相談下さい。

<関連記事>: ホームメイドが使う土台の木は? (2013年3月20日)

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丸い壁に幅木を回す

床と壁とが接する部屋の周囲には、幅木(巾木)と呼ばれる化粧枠がグルッと回される。幅木は通常直線の板状のもので作られているから、部屋の入り隅や出隅は全て直角に納めないと幅木を付けることは難しい。

でも、私たちの輸入住宅では、出隅となった壁のコーナーをブルノーズと呼ばれる丸い壁コーナーを使ってドライウォールを仕上げることをするから、そのままでは幅木を納めることは出来ません。

そこで登場するのが、この白いプラスチックで出来たブルアダプタ。この部品の上の部分は、丸いブルノーズにうまく接するように作られていますが、下の部分は直角コーナーになっていて幅木を直角に施工出来るようになっています。

こうした部材は、幅木を施工して壁をパラペイントで仕上げてしまえば、全く見えなくなってしまいますが、こうした部材があるのとないのとでは仕上がりの美しさは全然違います。

本物の輸入住宅というものは、こういう見えない部分が大切です。こうした美しいデザインの建築をご希望の方は、ご相談下さい。

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毎日使うものは、気持ちよく使いたい

先日、輸入玄関のドア・ヒンジ(蝶番)が擦り減って、開閉に支障をきたしているという岐阜県多治見市のお客様の記事を書きましたが、そのヒンジの交換・調整をしてきた際に、輸入のドア・ハンドルも交換してきました。

ドアノブ・メーカーは、クイックセット(Kwikset)社。

古いドア・ハンドルですから、取付け穴の位置や明け方を慎重に調べた上で、デザインやサイズがピッタリと納まるものを取付けるようにしました。

交換前の輸入のドア・ハンドルは、錆びついてしまってこげ茶に変色してしまっていますが、今回取り付けたものは、ライフタイム仕上げと言ってゴールドの色が錆び付かないタイプのものにしてあります。

ですから、新築した時のデザインが蘇ったばかりか、それが長く持続してくれるでしょうから、きっと楽しくお使い頂けると思います。

あと、ご覧頂くと分かりますが、大きな親扉の位置が下がっていたのが、ヒンジを交換したことで子扉と同じ位置まで上がったことが分かりますでしょうか。

これで、ドアのラッチが掛かりにくかったり、ロックのデッドボルト・バーが穴に入らなかったりしたことが、嘘のようにスムースになりました。
(恐らく、このドアの下がりが原因で、ドア・ハンドルの破損につながったように思います)

玄関は家の顔です。また、家族やお客さんが一番多く出入りする場所でもあります。ここの調子が悪いと、防犯を含めて気持ちが落ち着かないですよね。

輸入住宅のメンテナンスでお困りの方は、お問い合わせ下さい。窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。

<関連記事>:擦り減ったドア・ヒンジ (2015年5月8日)

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窓まわりからの雨漏りが多いんです

輸入住宅に限らず雨漏りの原因となる箇所は、屋根と窓。

仕上げとなる屋根材(瓦やスレート材)や外装材(サイディングや塗り壁材)は、防水材の劣化を防ぐ為のカバーであって、それ自体が防水をするものではないのです。実は、このことはプロの建築会社の人でも分かっていない事実でもあります。

本当に防水の役目を果たしているのは、屋根材の下地に張られたアスファルト・ルーフィングと呼ばれる防水シートや外装材の下地に張られた透湿性防水紙なんですね。だから、この部分の施工をいい加減にやってしまうと雨漏りが発生するリスクが高まります。

外装材はあくまで建物を覆う単なるカバーですから、そこから内側に雨水が侵入することがあるという前提でどう防水をするかを考えてこそ、プロの設計士であり、住宅メーカーだと思います。

この写真は、窓を施工する前に開口部の防水処理をした様子です。このように構造体の内側にまで防水紙を巻き込まないといけません。また、最も弱点となり得る開口部のコーナー部分や窓下の部分をこのように防水ラッピングしておくことを忘れてはいけません。

勿論、これは窓を入れる前の下地処理ですから、窓を入れてから更に防水処理の作業を実施します。そうすることで外壁部分の弱点をなくし、雨漏りで構造体が腐ったり、アルミクラッドなどの木製窓が劣化したりするリスクを減らすことが可能となります。

窓自体の構造的な問題でそこから雨が侵入しても、構造体の防水処理をしっかりしておけば、窓の交換や補修だけで直る場合もあるのです。

また、構造体の壁体内結露を防ぐ為に、ウェザーメイト・プラスという北米の特別な防水紙を使っていることも他社とは全く違うところです。(他社への販売・施工もしていますよ~)

皆さんの家づくりでもこのような施工をしていますか。もししていないなら、改修するか梅雨や台風後には十分な点検・修理をすることをお勧めします。新築をご計画の方やメンテナンスでお困りの方は、お問い合わせ下さい。

<関連記事>: この外壁用防水紙が、すごいんだ (2014年1月3日)
<関連記事>: サッシの木部が黒くなってきたら、要注意! (2014年7月6日)

窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。

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レンガ積みの方が、安全か?

昨日、マンションのコンクリートの外壁が剥がれ、隣家の屋根に落ちたというニュースが流れました。

パネル・サイディングのような壁なのか、はたまたモルタルの塗り壁なのかはよく分かりませんが、RC造の構造体の上から施工された外装材であることは間違いなさそうです。

雨水がコンクリートの外装材の中に染み込んで、コンクリートを劣化させたのかも知れませんが、サイディングにしてもモルタルの塗り壁にしても鉄筋や耐震金物が中に入っていませんから脱落するリスクは常にあります。

そういう点では、耐震金物で補強されたレンガ積みの外壁の方が崩れるリスクは少ないのかも知れません。それは、東京駅や富岡製糸場の建物が健全な状態で100年保存されていることからも分かります。

レンガ・タイルを張った外壁も鉄筋等で補強されていませんから、今回と同様のリスクがあると思います。実際、マンションのような高層建物だとタイル張りは怖いですよね。

100年の耐久性を考えた場合、その答は限られてくるかも知れません。いずれにしても、点検・補修をお忘れなく!

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マンション外壁崩れ、隣家に直撃 けが人なし 大阪

28日午後0時20分ごろ、大阪市西成区玉出西1丁目で、「爆発みたいな音がした」と近所の住民から119番通報があった。市消防局や西成署によると、鉄骨5階建てマンションの3~5階部分のコンクリート外壁数十平方メートルが崩れ、隣の2階建て民家の屋根に落下した。民家の屋根瓦が割れて路上に落下したが、住人や通行人にけがはなかった。

現場は、大阪市営地下鉄四つ橋線玉出駅から北へ約500メートルの住宅や商店が立ち並ぶ一角。近所の女性は「壁が落下した後に、煙のようにすごいホコリが舞い上がった。民家にはお年寄りが住んでいたが、けががなくて良かった」と話した。

2015年5月28日 朝日新聞社
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私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

<関連記事>: レンガ・タイルは、将来メンテナンスが必要になる (2012年9月17日)
<関連記事>: タイルの外壁が歩道に落下 (2015年2月12日)

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ドライウォールをDIYで!

京都にお住まいのお客様から写真をお送り頂きました。

この方は、ご自身でコツコツと家の新築をされていらっしゃるようで、時間を掛けて施工を進めています。お送り頂いた写真は、キッチンまわり。

吊り戸棚等をしっかり固定する為か、壁には石膏ボードの代わりに下地合板が張られています。合板のまま塗装をすると、木の毛羽立ちや凹凸、ヤニなどが出てくる恐れがありますから、まずは私たちが供給した北米製の天然石膏パテを十分に塗り込んで頂きました。

その上で、細かなヤスリを使ってサンディングをして、壁の表面をなめらかな状態にして頂いたようです。この一連の作業を文字で書くのは簡単ですが、実際やってみると結構な手間・暇が掛かったことと思います。

そして、次の写真が下塗りの白いプライマー「パラペイント 5799」を丁寧に塗ったところです。(写真下に写っている白いペイル缶が、プライマーの塗料です)

合板のヤニやアクが浮いてくることを防ぐ効果のあるプライマーですが、上塗り塗料のようにしっかりと均一に塗られていますから、写真でも非常にきれいな壁になっていますね。

写真を頂いてから数日後に、美しいブルーのパラペイントを出荷しましたから、きっとこの上から塗って頂いたのだと思います。

もしその後の写真を頂きましたら、ここでご披露させて頂きますね。皆さんの家でも、壁紙の上に塗ってドライウォールにしてみませんか? 勿論、新築だったら石膏ボードの上に塗って下さい。

こうしたデザインの建築や塗料をご希望の方は、ご相談下さい。

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折っても割れない外装材

柔軟性がいつまでも持続する塗り壁材として記事に書いたこともある輸入外装材 スタッコフレックス。

塗った厚さ分だけ割れに追従する材料ということなので、5mmの厚さでスタッコフレックスを塗れば、外壁の下地にクラックが入っても5mmまでなら表面のスタッコフレックスには割れが起きない。

でも、それ以上下地が動いたりすれば割れるのだから、過信は禁物。人間が造るものに絶対はありません。

さて、今回紹介するのは、新しいスタッコフレックス、「リニュー」(間もなく名称が、「Stuc-O-Flex Innocence(イノセンス)」に変わります)。

こちらは塗り壁材というより、塗料と言った方がいいかも知れません。通常のスタッコフレックスのような厚さはなく、外壁材の表面に薄く塗る感じです。

写真は、プラスチックで出来たハニカム構造の板材にリニューを塗ったものを折り曲げた様子です。何度も折り曲げましたので下地のプラスチックの線が見えますが、表面のリニューには全く異常は見られません。

勿論、逆の谷方向に曲げたり、線とは90度異なる方向に曲げたりもしてみましたよ。塗装された既存の外壁サイディングの上に塗ることも可能だそうですから、塗り替えなどのリフォームには持ってこいかも知れません。

通常の塗料であれば10年で塗り直しが必要ですが、それ以上の耐久性があるそうです。と言っても、新しい素材ですからやってみないと分かりません。

挑戦する価値はありそうですから、皆さんも使ってみませんか?輸入住宅のリフォームや新築をご希望の方は、ご相談下さい。

<関連記事>: 塗り直すと、これだけきれいになるんです (2018年12月11日)
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<関連記事>: クラックの入らない塗り壁 スタッコフレックス (2011年1月25日)
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水回りは、一緒でいかが?

日本の住宅の場合、浴室、洗面(脱衣室)、トイレの機能は、別々の空間で考えるのが一般的。そうした方が、それぞれの人がそれぞれの用途で使えるということでそうなったのでしょう。

だって、写真のように全てがオールインワンとなっていたら、ご主人がお風呂に入っている時に、娘さんがシャワーブースに入り、奥様が洗面でスキンケアをするなんてことが出来ないですもんね。

でも、アメリカでは日本のような空間分けを殆どしません。

それは水回りを集中させて配管を効率的に施工するという合理的な考え方の他に、こうした水回りはそれぞれのプライベートスペースに必ず1ヵ所ずつ設けられているという間取りの取り方が関係しています。

自分だけで占有出来るのであれば、一緒の方が楽ですし別に空間を分ける必要はないですもんね。

文化的な背景や国土の広さ、プライバシーに対する考え方などいろいろな要素で間取りのプランニングが変わってきます。

でも、日本だから日本式にしなければならないということもありませんから、8帖もあるようなバスルーム(北米では、一体化された水回り空間をこう呼びます)にしたいというアメリカンな方がいても、OKだと思います。(むしろ、そういう多様な人がいてこそ、成熟した豊かな社会な気がします)

こうしたデザインの輸入住宅をご希望の方は、ご相談下さい。

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真下から見上げると、よく分かります

愛知県大口町で施工した赤いレンガ積み外壁の輸入住宅 B邸。

レンガの外壁を下から写真で撮ってみました。壁に歪みやうねりもなく、一枚の平らなパネルのように見えるのが最も技術的に優れたレンガ積みですが、如何でしょうか。

崩れないレンガ積みを作る為にも、こうした高い施工技術は欠かせないのですが、大きなレンガを1個1個積む訳ですから、水平・垂直を取りながら何千個も積むのは気が遠くなるような仕事です。

それにしても、カナダのプロのレンガ職人は、レベルが違いますよね。

あと、下から見上げると、レンガの厚み分窓に奥行きが出ているところもよく分かります。約10cm程度の厚さがあるレンガですから、その分外気の熱も伝わらないというのも納得できますよね。

この頃は、窓の下端にボトム・シルと呼ばれる窓カウンター材を入れないで、レンガを縦に細かく入れていましたが、窓下のレンガが突き出している様子も積みレンガならではのデザインです。

スライス・ブリックを張っただけのレンガタイル張りの外壁との違いは、こういう角度から見ても分かりますね。こうしたデザインの建築をご希望の方は、ご相談下さい。

<作品紹介>:大人のブリティッシュトラッド ~B邸~

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風から屋根を守る耐風金物

現在施工している現場で撮った写真の中から、ハリケーン・タイ(Hurricane Tie)をご紹介します。

ハリケーン・タイという名前の通り、台風よりも強力なハリケーンが吹き荒れるアメリカの家に施工される金物です。屋根を載せる為の下地木材である垂木(たるき)と外壁とを緊結させる為に、金属板を90度折り曲げたような形をしています。

私たちが施工する2x4工法の輸入住宅では、おおよそ45cm間隔に並べられた垂木全てにこのハリケーン・タイを装着します。そうすることで、外壁に当たった強い風が上方向に巻き上がった際の軒裏への圧力に耐えることが可能となります。

ですから、ハリケーン・タイは、「あおり止め金具」と呼ばれます。

非常に強い台風のような瞬間風速70mの時に、金物1個当たりにかかる力は1.67kN。そして、この金物の1個当たりの許容耐力は、3.38kNと言われています。このことからも、ハリケーン・タイを装着していれば台風や竜巻で私共の輸入住宅の屋根が飛ばされることがないことが分かりますね。

こういう場所にも何気なく防災対策をしているのです。私たちの考えや建築に共感され施工を希望される方は、ご相談下さい。

(尚、屋根の上に張ってある屋根材等が吹き飛ばされることはあり得ると思いますので、ご注意下さい。私たちの建築は、あらゆる被害を最小限にして人命へのリスクを少なくすることを家づくりの大きなテーマとしています。でも、自然の力に人間が全て対抗出来るとは考えていません)

<関連記事>: 台風・突風対応型高強度輸入サッシ (2015年8月25日)

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