樹脂フレームを傷めないコイルバランサーの交換

樹脂フレームを傷めないコイルバランサーの交換

フレームを広げるエキスパンダー

ゼンマイ・バネの力を利用してサッシを上げ下げするコイルバランサー。

多くは下窓だけを開閉させるシングルハング・サッシに使われていますが、上窓も動かすダブルハングにも使われていることがあります。

バネはステンレスで出来ていますから、錆や湿気にも強く耐久性があるのですが、一日に何度も開閉したり、10年以上テンションが掛かった状態で利用しますから、そのうちプチンと切れてしまいます。

そうなったら窓が開けられなくなりますから、コイルバランサーを交換しなければなりませんが、それを内蔵しているピボットシューは、結構大きくて普通では外せません。

こういう場合、樹脂で出来たフレームを一部カットして、レールの溝の幅を広げることでピボットシューを取り外せるようにするのですが、一度切ってしまうと元には戻らなくなり、見た目も悪くなりますよね。

そこで使うのが、フレーム・エキスパンダーと呼ばれる道具です。ピボットシューの上と下のフレームに取付けて、窓枠の幅を徐々に広げていきます。写真を見るとフレームが湾曲して広がっているのが分かりますよね。

塩ビで出来た樹脂は、意外と柔軟性があってこれくらい広げただけではビクともしません。勿論、やり過ぎればパカンとフレームが割れてしまうかも知れませんから、慎重に広げていくのですが、そのうちピボットシューがフレームの中でカタカタ自由に動く状態になります。

そうなったら、そろそろ取り外せるタイミング。結構力も要りますし、フレームに気遣いをしながらの作業ですから、手間や時間の掛かる作業ですが、樹脂サッシを傷付けないやり方はこの方法しかありません。

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