お知らせ : ページ 409

耐震性アップは、まずは基礎から

今は宅地が基準以上の固さでないと、地盤改良や柱状改良の施工が要求されますが、ただこれは地震などが起きていない普通の状態での地盤沈下や不同沈下(均一に沈下しない地盤変化)の発生について、地盤保証するものでしかありません。

つまり、一旦地震が発生したら、地盤沈下や地盤の流動化が発生しても責任は負えないというのが、今の土木技術の限界でもあります。以前にも書きましたが、安全神話(?)さえあった原発の炉心でも割ってしまうのが地震の力ですから、地盤改良程度の補強で何とかなると思う方が、平和過ぎると考えるべきです。ましてや、東海・東南海・南海地震が連動して起こるような巨大地震では、どうしようもないはずです。

こうした状況の中、私たち ホームメイドは、建物(木造住宅)の直下にある基礎を最後の砦だと思っています。

外装材としてレンガを積んだとしても、木造構造の2x4輸入住宅は比較的軽いですから、ベタ基礎という舟の上に乗っていれば、地震という波の上で揺れるだけで建物自体は基礎の上に直立したままでいられると私は考えています。つまり、ベタ基礎というベースを如何に強くするかが大切なのです。だってここが、耐震性の1丁目1番地ですから。

今施工中の愛知県半田市K邸の基礎は、斜面に隣接する土地柄ということもあって、極端に頑丈なものにしています。おそらく、これだけ鉄筋の間隔(ピッチ)を狭くしたり、鉄筋量を多くしたりすることで、それに伴うコンクリートも、膨大な量を投入した現場は他にないでしょうね。

勿論、強度だけでなく、土壌からの水分や湿気を抑える為にきれいに防水・防湿シートを張ってありますから、建物や基礎が地盤からの湿気に曝されることはありません。(とは言っても、100年後までの防水性はないでしょうが・・・)

こういった丁寧な仕事こそが、見積や契約の内容に反映されていない、私たち 施工者の良心であることを忘れないでいて下さい。価値が高いものには、高いなりの訳があるのです。

ただ、これだけの施工をしても、自然の力に対しては無力かも知れません。それ程、自然は偉大なのです。私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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茶室(和室)を語る輸入住宅ビルダー?

以前、近くにある陶芸資料館に行った際に、抹茶(薄茶)が飲めるというのでお邪魔した茶室。そこを写真に撮らせて頂いた。

実は、私は大学時代、茶道研究会に所属していて、ちょっとだけですが、お茶の作法も理解している。そんなことで、和室(茶室)に関して、施工を含めて関心があるんですねぇ。

さて、ここはいくつもの茶室が用意されていて、趣向に合わせて雰囲気を楽しむことが出来るという面白い建屋になっている。その中の一つを紹介しましょう。

この部屋は、気軽にお茶を楽しむ為に作られた茶室ですね。伝統的なしつらえを構成しながら、装飾も軽快な感じに抑えられている。そう、誰でもが気楽に飲んで下さいね、という亭主(お茶を振舞う人)なんだろうなぁというデザインです。

中央に黒い床框のある床の間。床板を用いず、畳床にして畳が奥の方にもつながっているような広がりを感じさせます。昔、板床じゃなきゃ、本式の和室じゃないなんて言っていたお施主もいましたが、そんなことはないのが分かりますね(笑)

床の間の左に本勝手の平書院を配した床脇をもってきています。天袋から降ろした吊り棚も面白いですね。こういう形は「敷き込み袋棚」と呼ばれています。本来、書院は何かものを書く場所として設けられたのですが、時代が経つにつれて、装飾的な意味合いが大きくなりました。つまり、床の間を引き立てる為のアクセントと言えるかも知れませんね。

床の間の右は、空調機を入れる為の空間になっています。組子格子を入れて目隠しをしてありますが、ちゃんと空気が通るように目を粗くしてあるのはいいですね。ただ、正客(お客たちの代表者)の方は、ちょっと風が当たり過ぎるかも知れません(笑)

亭主は、床脇の前でお茶を立てる訳ですが、空調機の前あたりに並んだお客たちからは、お茶を出す亭主の向こうに、陽が差すお庭が見えて風情が感じられる工夫が垣間見えます。

また、畳のヘリは、茶室らしく「黒ベリ」を使い、カッチリした空間であることを意識させます。

まあ、語り出すと、書ききれなくなりますから、和室を解説する続きは、またの機会に致しましょう。ということで、輸入住宅で本格的な和室を造りたいという方は、ご相談下さいませ。

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雨水利用の時代だねぇ

もう15年前くらいだろうか、一時期雨水利用についていろいろ勉強させて頂いたことがある。当時は、集中豪雨が問題になり、都市型災害として問題化していたということも、私の研究意欲をそそった。それを元に雨水利用システムを1軒のお客さんに導入させて頂いたのですが、それ以来本格的なものを採用させて頂いたことはありませんでした。

通常、名古屋あたりでは雨水は汚水と一緒に捨てられてしまう。つまり、下水の処理場に本来浄化する必要のない雨水まで流入する訳ですから、処理の無理・無駄が多くなる。

そんなことで雨水利用の促進を図ろうと考えたのですが、途中独立・起業をしなければならなくなり、ここ10年以上目に見える成果を上げることはありませんでした。

そんな折、近くのホームセンターで小さな雨水利用の展示がされているのを見た。多くは、雨樋からの水を分岐して、タンクに溜めるというものだがこういうものが一般の消費者の目に触れるところで売られているというのは驚きだった。

まだまだ一般化していないと思っていた私が、逆に皆さんより遅れていたような気がします。

都市に於ける人工のダムの役目も果たす雨水利用ですから、太陽光同様環境を考えていきたいという方は、是非やってみて下さい。勿論、ご相談頂ければ、応援しますよ。こういうのは、大好きですから。

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Canadian Brick, Heritage Brown

レンガの家と言えば、赤レンガを思い起こす人は多いですよね。レンガは、通常粘土を焼いて作りますから、赤土が多く用いられたという経緯でイメージが付いてしまったんでしょうね。

でも、その赤さが人の心を何とはなしに落ち着かせてくれるのは、やはりDNAに染み込んだ自然との関わり合いがあるからでしょう。

そんな赤レンガですが、私共 ホームメイドのお客様が選ぶ外壁用積みレンガで一番多く選ばれるカラーでもあります。ただ、赤レンガでもHanson社のレンガは、たくさんの種類が存在します。その中でも一番人気なのが、このHeritage Brown。

伝統的な赤レンガの表面をクッキーのようにざらつかせて、火で焦げたような黒いレンガを混ぜています。窯の火が強い時に焼けたレンガが混ざったというイメージでしょうか、それとも風雪に曝された古びたレンガをイメージしたのでしょうか。

このレンガを使った私共の輸入住宅で代表的なのが、愛知県東海市にあるF邸です。隣接する日本家屋や古いケヤキの木にも馴染んでしまう、そんなアンティークなデザインです。

左右対称のシンメトリーなデザインは、中部大西洋ジョージアンと呼ばれるスタイルです。やっぱり、ジョージアンの外壁は、レンガ積みですね。

この写真は、築2年後の2003年に撮影しましたが、今でもこの佇まいのままですし、100年後も同じであって欲しいですね。

こうしたレンガ積み外壁の輸入住宅を建築したいという方は、ご相談下さい。

<作品紹介>: レンガ積みの家 憧れの洋館 ~F邸~

<関連記事>: Canadian Brick, Heritage Grey (2013年3月17日)

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コンバーチブルな輸入のシャンデリア

日本ではあまりお目に掛かれないファブリック・シェードの付いた輸入のシャンデリア。北米では、こういうクラシックなデザインのものより、モダンでシンプルなデザインのものの方が好まれる傾向にあるのだが、これからは逆にクラシックなゴシック・デザインのものにも注目が集まってくるかも知れない。

本当にトレンドって、移り変わりが早いですから・・・(笑)。

このファブリック・シェードは、10種類以上あるオプションの中から好きなデザインのものを選べます。そして、写真中央のシャンデリアは、チェーンを短くするタイプにも代えることが可能です。それが、写真右。このように天井近くに吊り下げれば、天井が比較的低い場所や頭が気になる場合にも使えますよね。(でも、変な場所に無理に付けちゃダメですよぉ)

勿論、中央のもののように下の方まで吊り下げれば、ダイニングテーブルやソファのコーヒーテーブルの上なんかにゴージャスな雰囲気を演出出来ますし、ちょっとした吹き抜け空間でも大丈夫。

また、左の大きなものも、同様に2通りの変化を楽しめますから、より大きな吹き抜けやリビング・ダイニングにも持って来い。

このシリーズは、至るところにクリスタルを配していますので、夜明かりが灯った時には、キラキラ輝いて綺麗でしょうね。

輸入住宅には、やっぱり輸入の照明器具です。こういう照明器具で私たちと一緒に家づくりをしたいという方は、ご相談下さいませ。

<このシャンデリアが使われた家の作品紹介>: リノベーションで美しく ~H邸~

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ビール・サーバー?それともキッチンの蛇口?

こちらは、カナダ Moen社のKitchen Faucet、Wetherly。少し太っちょなデザインは、安定感やしっかり感といったものを感じさせます。また、カウンターから突如にょっきり生えたような感じは、竹のようなイメージにも見えるから不思議です。

シンプルでフラットなカウンターは、丁度バーカウンターにも見えます。それを思うと、何やらビール・サーバーの口をも連想させますね。

キッチン・カウンターと蛇口(水栓金具)との接点が、あまりにもきれいなので水垢が気になるという人には、台座として使用するプレート・カバーも用意されています。まあ、ない方がすっきりして、格好いいですが・・・(笑)

蛇口の隣に鎮座しているのは、付属のシャワー水栓。こちらのデザインも手のひらにフィットするような感じのシルエットです。

シンプルな中に楽しくデザインされた製品は、キッチンだけでなく、おうち全体をも素敵に見せてくれるものです。私たちがデザイン・コーディネートした建築の施工や資材の調達をご希望の方は、ご相談下さい。

<関連記事>: ビア・サーバー付き冷蔵庫 (2015年5月13日)

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輸入 アルミクラッド窓 掃出しサッシのメンテナンス

新築から時間が経つと、家はいろいろメンテナンスが必要となってきます。重い屋根材や外壁材、家具や内装材を全部背負って、家はずっと耐えている。でも、やっぱり構造は重さでちょっとずつ縮んでくるのんです。(重力の問題を考えずに施工出来る家づくりなどは、存在しません)

それを見越して、ビルダーはいろいろなところに遊びを造っておく訳ですが、そういう自然の摂理を計算することが出来なかった場合も多くあります。写真のケースは、大工さんの問題というより、設計士自体がマグサのクリアランスのことをよく知らなかったのかも知れない。

マーヴィンのアルミクラッド・サッシは、すごいしっかり出来ているから逆にメンテナンスの調整にも限りがある。構造が下がって、遊びのない状態で上枠を押すようになる場合、上枠と建具(サッシ)との隙間がなくなってしまう。こういう時は、サッシの下の車軸を下げて調整するのだが、それでも上枠に隙間が生じないような時もある。(こういう調整方法すら知らない工務店もありますが・・・)

そんな時はどうするか?

アルミを含めて建具を削るしか方法がない。メーカー曰く、オークと同じくらいの堅さだから、アルミも意外と削れるそうな。

まあ、ここまでやらなければいけない輸入住宅はなかなかないけど、そんな状況でも何とか調整しようと試みるのがホームメイドです。お困りの方は、お問い合わせ下さい。

窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。

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家の床下環境って、どうなってるのぉ?(2)

先回に引き続き、マニアックなビルダー 村瀬雄三が、床下の環境はどうなっているのかをお見せしたいと思いますが、今回は別の場所からご覧頂きましょう。

まずは、上の方から行きましょうか。床全体を受ける為に、等間隔で床根太と呼ばれる梁(ハリ)材(1階は、通常2x6材。2階は、床の広さに応じて2x8や2x10)が並んでいます。

その間に入っているのが、スタイロフォームと呼ばれる発泡系の断熱材。厚さは、おおよそ50mm。床下の冷たい空気を遮る為に隙間なく入れるのが、断熱性を高めるコツですね。(下から見ると、ちゃんと仕事をしているかどうかがよく分かります)

発泡系の断熱材の多くは火気厳禁ですが、発火原因のない床下なら大丈夫。で、何でここにセルロースなどの自然素材系断熱材を入れないのかって?言いたいですよね。

実は、2x4工法の場合、1階の床組み、1階壁、2階床、2階壁、2階天井、屋根伏せという順番で、パネルにしたものを現場で組み立てる施工なら1週間、現場で全て一からフレーミングするなら1ヶ月掛けて家の構造が出来上がります。

つまり、その間もし雨が降ったら、1階床下の断熱材は濡れてしまうかも知れません。勿論、床が濡れないように薄いプラスチックシートを仮に張っておくのですが、完全に防水することは出来ません。

基礎の立ち上がりに数本の線が入っていますが、これが雨が伝った跡なんです。耐震合板等のヤニが出て少し茶色くなっています。

こういう場合、いくら自然系の断熱材に吸放湿性能があると言っても、ビチョビチョに濡れてはカビなどが気になりますよね。

ですから、この床下部分だけは、濡れても大丈夫なスタイロフォームを使うという訳です。何が何でも自然素材という固定概念は捨てて、適材適所で使い分けることも大切です。

また、濡れてしまった場合でも、基礎パッキンを使って土台と基礎の立ち上がりの間に通気空間を取っていますので、暫くすると床下は乾燥状態になってくれますから、ご安心を。

次に、配管関係を見ていきましょう。排水管は、お風呂やトイレなどで一度に大量の水を流しますから、大きな力が配管に加わります。ですから、こうやってしっかりベタ基礎に固定することが大切です。(素材は、塩ビです)

お湯や水の給水管については、さほど大きな力は掛かりませんから、フレキシブルな状態にしておいても大丈夫です。そして、給水管には架橋ポリエチレン管という素材を使っていますから、このようにピンクや青いカバーを付けてあります。

それは、ポリエチレンは紫外線によって劣化するので、出来るだけ光に当たらないようにするという目的と、色でお湯と水の管を見分けるという目的があるんですね。

給水管に塩ビを使わないのは、口に入る飲み水に塩ビの成分である可塑剤(揮発性化学物質)や接着剤が混入しないようにという配慮からです。ポリエチレン管なら、お湯に変なものが溶け出すことはないですし管の接続はワンタッチで、接着剤も使いませんからね。

ただ、どこでも私たちと同じ施工をしているかどうかは、分かりません。ですから、ビルダーさんが、こういった情報をちゃんと公開しているかをチェックすることも必要ですよ。いや~、勉強になりますねぇ(笑) こういう私たちと一緒に家づくりをしたいとお思いになった方は、ご相談下さい。

<関連記事>: 家の床下環境って、どうなってるのぉ?(1) (2013年2月23日)

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家の床下環境って、どうなってるのぉ?(1)

多くの皆さんは、外観やインテリアを気にされるでしょうが、中には見えないところを知りたいという方もいらっしゃいます。そういうマニアックな方の為に、マニアックなビルダーの私が、床下の環境がどうなっているのかをご説明しましょう。

まず、私たち ホームメイドの輸入住宅は、基礎を耐震性の高いベタ基礎という方法で施工しています。普通のビルダーさんより鉄筋量を増やしたり、コンクリートの厚さを厚くしたりしていますが、施工済みの状態での見栄えは、普通と変わりません。

やってますと主張しない、そういうさりげない感じがいいですねぇ(笑)

さて、写真をご覧頂いた通り、ベタ基礎の床下には湿気はありません。よく床下が湿気るから炭を撒きたいという人がいらっしゃいますが、その必要は全然ありません。

ベタ基礎の下にある土は、防湿シートで覆われていますので、土からの湿気が上がってこないようになっています。但し、長い時間が経過すれば、このシートが劣化しないとも限らないので、将来少しは湿気が上がってくるかも知れませんね。

そこで、私たちは、基礎の立ち上がりとその上に載っているヒノキの土台との間に、基礎パッキンなるものを入れて土台を少し浮かせています。その通気スペースから、外気が入ってきて床下の乾燥を促します。もしもの時のそういうバックアップも考えているという訳です。

こういう仕掛けや虫が嫌う臭いの強いヒノキ材を使うことでシロアリや腐朽菌が繁殖しにくい環境を実現しているのです。(あくまで、防蟻の為の薬剤を使わないのが、「アレルギーや環境を考える」というホームメイドのポリシーです。被害を受けなければ、殺す必要はないですもんね)

次に床組みの木材を下から支えるプラ束(プラスチックの束石)ですが、こんなものじゃ重い構造や家具を支えられないんじゃないかと思われるでしょう?

でも、このプラ束、1本で14~15kN(キロニュートン)を支える耐荷重力を持っています。単位がよく分からないという方もいるでしょうから付け加えますが、1t(トン)=9.80665kNなんですねぇ。つまり、1本で1.5t以上の重さに耐えることが出来るのです。1.5t以上と言えば、クラウンくらいの車でも大丈夫ってことです。また、木が将来動いたり痩せたりしても、このプラ束には長さ調整のアジャスターが付いているので、変化に追随出来るスグレモノでもあります。

また、電気配線なんかもベタ基礎の上に載っていないでしょ。床組みの近くを這わせることで、万一床下浸水なんて状況になっても、配線がショートしないように出来るだけ上の方に施工しているのです。

いや~、こんなことまで気遣いしているなんて素敵ですよね。でも、ここはお客さんには分からない部分です。このように施工してくれるかどうかは、施工する工務店や設計士次第ですが、どこもこうした情報を公開していない。(設計図にも書いていないですから、住宅業界って、淋しいですねぇ)

そうそう施工後の床下のお掃除も大切な仕事ですよ。こういう私たちと一緒に家づくりをしたいとお思いになった方は、ご相談下さいませ。

<関連記事>: 家の床下環境って、どうなってるのぉ?(2) (2013年2月25日)

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インテリア・デザインに上質さや高級感を加えるには・・・

設計士の加藤さん撮影の写真、第4弾。岐阜市のレンガ積み輸入住宅、N邸のインテリアの塗装についてこの写真をご覧頂きながらお話ししましょう。

以前にもお話をさせて頂いたと思いますが、内装の壁に塗装してドライウォールにするなら、塗料はツヤなし(ツヤ消し)が一番です。塗料メーカーの中には、汚れをふき取りやすいという理由から、少しツヤの入ったエッグシェル(Egg Shell、卵の殻のような4分ツヤ)を勧めるところもあるようですが、壁のツヤはインテリアを下品に見せるという欠点があるのです。

マット(Mat、Flat)なツヤ消しのシリーズがあるパラペイントなら、布で汚れをふき取れるので少しの汚れなら心配要りません。地中海の石灰が塗られた壁や日本の寺社の漆喰壁のような上品さは、ツヤ消しのペイントでなければ表現出来ないのです。

写真のように角を丸く仕上げたブルノーズ・アーチの梁(ハリ)なら、光と影がグラデーションを描いてシルエットに柔らかさを感じさせるという効果を発揮します。

こうした仕上げも、ツヤなし塗料で施工したドライウォールにしか出来ない美しさです。

あと、写真右の白い木製ドアやドアの飾り枠(木製)を見て下さい。

少し照明で光っているのが分かりますね。こういったドアや枠は、通常8分ツヤのセミグロスのパラペイントを塗るのです。ツヤがない壁とツヤのあるドアやドア枠が隣り合わせになると、コントラストが生まれて相乗効果で高級な感じを受けるのです。

ヨーロッパやアメリカのホテルや古い建造物も同じ手法が取られていますから、海外に行かれたら見てきて下さい。歴史に刷り込まれた美しさによって、人間の潜在的な感覚でも、それが美しいと勝手に脳が認識してしまうから恐ろしいですが、実はそれが伝統美というものなのです。

バランス、調和、色彩感覚、どれを取っても人間の長い歴史から生み出されてきたものばかりです。これを理解し、うまく利用する私たちのような建築デザイナーと一緒に家づくりをするという意味がここに隠されています。

ただ、インテリアを塗装で仕上げる文化のない日本で、塗料を語れる建築家やビルダーは、そう多くはいないかも知れません。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

<関連記事>: デザインにこそ価値があります (2014年6月17日)
<関連記事>: こんな柔らかな景色は、壁の角が丸いからだけ? (2014年4月12日)
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<関連記事>: 独創的なインテリア・デザインを創る (2013年8月3日)

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