通気機能のない基礎パッキンもある

通気機能のない基礎パッキンもある

基礎パッキンというと、床下を常に乾燥させる為の通気材として使われますね。また、基礎と土台の木が直接接してそこが結露することのないように、間に基礎パッキンを入れているという仕掛けも存在します。

昔は、立ち上がり基礎の一部に開口を設けて、そこに金属製の換気口をはめるのが一般的でしたが、基礎パッキンの登場で基礎ラインを欠損させることなく、床下全体の通気・乾燥を実現出来るようになりました。

ただ、一つ課題があるのは、家の中(室内)で床下がない部分があるということ。それは、玄関内の靴脱ぎ(土間)。日本では玄関で靴を脱いで上がり框(かまち)で1階のフロアへ上がります。つまり、欧米のように1階のフロアと玄関土間とが同じ高さにないのです。

玄関土間の床が、基礎パッキンより低い高さに来る場合、通気機能のある基礎パッキンだと風が室内に入り込んでしまい断熱性が保てません。もしそこを内側で塞いでしまうなら、通気を失いますが外側は穴が明いた状態となります。

空気の流通があるからこそ、シロアリ等が嫌がる状況が生まれるのに、穴だけ明いた状態なら被害のリスクが高くなります。そこで敢えて通気をしない気密のある基礎パッキンが必要になるんですね。

また、逆に、玄関土間の床が基礎パッキンより高い位置に来る場合、土間下地のコンクリートが基礎パッキンに被ってきますから、この場合も通気しない基礎パッキンの方がいいと思います。

ただ、この部分だけ本当に通気をしなくてもいいのかと言えば、私はよくないと感じます。だって、玄関土間だって家の一部ですから。シロアリや耐久性、住み手の感覚を考慮して、改善すべき点はいろいろありますが、常に前進してベターなモノづくりをしていきたいものです。

こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

<関連記事>: 通気を促す基礎パッキン (2007年3月30日)

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