通気穴のあるペラ ウィンドウ

通気穴のあるペラ ウィンドウ

ペラのケースメントの腐り

お客様からペラ(Pella)のアルミクラッド・ケースメントが腐ってきたので、相談に乗って欲しいという問い合わせを頂きました。

ご覧のように建具(障子)の下端の木部が黒ずんで腐ってきている。

状況からして、横殴りの強い雨風があった後でも窓を開けて乾燥させるといった対応を取らなかったということも考えられるが、それに加えて外部のアルミ板とガラスとの境い目から水が侵入しているのを長年の間気付かなかったということも原因だろう。

ただ、このサッシは、通常のアルミクラッド窓とは違う特徴を備えている。それは、写真にある通気の為の部材が装着されているところだ。実は、このサッシは、ペラの中でも高級なデザイナー・シリーズと呼ばれる窓で、室内側のガラス障子が取り外せる仕組みになっている。

つまり、ペアガラスのように空気層を設けて2枚のガラスを張り合わせるといった構造ではなく、2重サッシのようにそれぞれのガラスが独立した形でサッシに組み付けられているタイプなのです。(ペアガラス+取外しが出来るガラス障子といった3枚ガラスの構造のタイプもあります)

このタイプのサッシには、2重ガラスの間に溜まった湿気(結露)を外に排出しる為の通気孔が設けられています。ただ、いつも窓を閉め切った状態では、この穴から外に出た室内の水分が建具と窓枠との間に滞留することになり、反って木を腐食させるというケースも考えられます。

特に今のような冬場は、室内が乾燥しないように加湿をしますから、冷たいガラスの付近では結露を起こす状況が顕著になります。窓を常に開けることを前提に考えられた仕組みなのでしょうが、そうしないことで起こるトラブルまでは想定外であったのかも知れません。

取り敢えず、腐った建具は交換しなければならないかも知れませんが、こうしたことが起きないように、外部の防水処理や木部の防水塗装に加え、雨後の窓開けをするといった暮らしの改善をして頂くようにお願いしたいと思います。

(尚、外部の防水処理や木部に防水塗装を行っている輸入住宅は、殆どありません)

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