そもそも屋根材は、雨漏りとは関係ない

そもそも屋根材は、雨漏りとは関係ない

屋根材の剥がれ

ここ名古屋でも梅雨の季節になり、曇り空の天気も多くなりました。(でも、今週は晴れ続きのようですが・・・)

雨が多い季節になって気になるのは、やっぱり雨漏り。屋根や外壁、サッシ周りなどから侵入して、室内の天井や壁、床を濡らしていきます。

そこで今回は、屋根からの雨漏りについて考えていきたいと思います。最近よくあるのが、写真のような屋根材の剥がれ(脱落)。

新築時にはお金を掛けて家づくりをするのですが、資金的な事情や家づくりへの情熱が冷めてしまい、その後のメンテナンスがなおざりになっている家を多く見掛けます。

このコンクリート製スレート屋根も築20年近い状況ですが、一度も塗装の塗り替えをしていない為か表面に苔のようなものも見受けられます。コンクリートの素材の上に防水塗装を施してあるのですが、こうなってしまうとコンクリートに水が染みてしまい、コンクリート自体を劣化させてしまいます。

ただ、こういう状況をみて、多くの方は雨漏りの心配をされるようですが、屋根材の剥がれや割れ程度ですぐに雨漏りになる訳ではありません。実は、この屋根材と言われる部分は、家を雨から守る防水材ではないのです。だって、この屋根材の一枚一枚は、独立していてその間には隙間が空いているのです。

また、その周囲には隙間を埋める接着剤や気密材も入っていません。ですから、強い風が吹いた雨の日には、下から吹き上げる風で雨が屋根材の下にも入り込んでしまいます。

じゃあ、どうやって屋根からの雨漏りを防いでいるのか?それは、屋根材の下に敷いてあるアスファルト・ルーフィングと呼ばれる防水シートがその役目を果たしているのです。

つまり、屋根材そのものは、このアスファルト・ルーフィングをカバーして、直接日光や雨風が当たらないようにしているだけなんですね。アスファルト・ルーフィングは、非常に薄いシートですから、強い風では吹き飛んでしまいます。

また、直射日光や風雨に長く曝されれば、素材が硬化・劣化して破れてしまったりして、防水性能が失われてしまうかも知れません。ですから、屋根材が脱落しても雨漏りをしないからといって、そのまま放置するのは危険と言えます。

雨漏り防止の最後の砦である防水シートを守る為に、10年毎の屋根材の塗り直しや脱落部分の復旧は早めに行うことが重要です。これは、輸入住宅で使われるアスファルトシングル葺きや瓦葺きでも変わりませんよ。

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