納まりが悪いテラス・ドアの枠

納まりが悪いテラス・ドアの枠

内開きのテラスドア

アメリカでは極々一般的ですが、日本では殆どお目に掛かれない内開き(Inswing)のテラス・ドア。

内開きは、外からロック・バーやドア・ラッチが見えないという利点から、防犯に敏感なアメリカでは普通に施工されています。そういう点では、日本はまだまだ防犯の意識が低いということかも知れません。

ただ、この納まりはいけません。ドアの開閉時にラッチがドア枠に擦ってしまい、黒い跡が付いています。内開きだからこうなったのかと思う人もいるかも知れませんが、決してそうではありません。

実は、ラッチを受ける金色のストライク金物のところまでが、実質的なドア枠で、黒い跡が付いている枠はジャム・エクステンションという延長枠なんですね。

これは、普通の2x4の壁厚でなく、更に厚い2x6の壁にドアを取り付けたことによって枠の幅を広げなければならなかった為に、枠を付け足しているのです。

ですから、外開き(Outswing)であっても、壁厚が大きくなれば、枠材を室内側か屋外側に付け足さなければならないのです。勿論、最初から2x6の壁を想定して、幅広のドア枠を輸入していれば付け足す必要はありません。

でも、そういうオーダーに気遣いが出来ないビルダーもいますから、後付けの枠が必要になることもしばしばです。ただ、このジャム・エクステンションをドア枠の出幅と同じ位置に付けてしまうのは、間違いです。

ドア枠よりも10mm前後控えた場所に取り付けて、少し段差が生じるように取り付ければ、ラッチが擦ることもないですし、ドアがもっと豪華な感じに見えるはずです。

この輸入住宅は、日本でも名の知られた有名ビルダーが建てたおうちですが、まあその程度の技術しかなかったんでしょうね。建築費は高かったのでしょうが、仕事はそこそこですね。

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